株式会社ロゼッタは、2026年6月19日、高精度産業翻訳AI「T-4OO(ティーフォーオーオー)」に新機能を追加しました。
T-4OOで対訳不要で社内の訳文資産を翻訳に活用する仕組み
従来の「高精度翻訳」では、原文と訳文を一対にした「対訳」を参照することで訳語や表現を統一していました。T-4OOには対訳自動作成機能があるものの、対訳の作成には手間がかかるという声がありました。
訳文側の言語の文書しか保有していないケースも少なくありません。今回のアップデートはこうした課題に対応するものです。
今回のアップデートにより、「高精度」モードと「超高精度(熟考)」モードの両方において、翻訳先言語の文書(参考訳)のみを登録して、翻訳に活用できるようになりました。対訳(原文+訳文)を参照する場合と比較すると反映率は若干低下するものの、既存の業務資料をそのまま使えるため、導入のハードルが低く即時運用が可能です。
対応言語は、日本語や英語、中国語(繁体字/簡体字)・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・ミャンマー語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・ポルトガル語(ヨーロッパ/南米)・スペイン語(ヨーロッパ/南米)で、原文は日本語または英語に対応しています。対応ファイル形式は以下の通りです。
- .docx(Wordファイル)
- .xlsx(Excelファイル)
- .pptx(PowerPointファイル)
T-4OO開発責任者の篠田 篤典氏は、「対訳がなくても翻訳品質を高めたいというユーザーの声から生まれた機能」と述べています。翻訳先言語の文書(参考訳)のみを参照して、既存資産を最大限に活用しながら、より自然で一貫性のある翻訳を実現できるとしています。
T-4OOの「超高精度(熟考)」モードとサービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社ロゼッタ(株式会社メタリアルグループ) |
| サービス名 | T-4OO(ティーフォーオーオー) |
| 新機能 | 翻訳先言語の文書(参考訳)のみを参照した翻訳 |
| 対応モード | 「高精度」モード・「超高精度(熟考)」モード |
| 超高精度モードの精度 | センテンス単位の修正必要率0.05% |
| 対応分野 | 2,000分野(法務・医薬・金融・化学・IT・機械・電気電子 等) |
| 対応言語数 | 100言語 |
| 顧客基盤 | 6,000社以上 |
| 市場シェア | 国内市場No.1(出典:ITR Market View:生成AI/機械学習プラットフォーム市場2025) |
| 代表取締役 | 五石 順一氏 |
trends編集部の一言
翻訳先言語の文書のみを参照して、精度向上を実現できるという点は、業種を問わず注目に値する設計です。生成AIによる翻訳の普及が進む中、業界全体としては「精度への信頼をどう担保するか」が共通の課題になっています。センテンス単位の修正必要率が0.05%という数値と、誤訳の可能性がある箇所をハイライト表示する設計は、「AIに任せる範囲」と「人が確認する範囲」を明確にする考え方です。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、過去に作成した訳文資産を対訳化せずに新しい翻訳へ流用できる仕組みは、コンテンツのローカライズコスト削減という観点で業界全体としても共通の課題意識と重なる動きとして注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「高精度産業翻訳AI「T-4OO」、新機能「参考文書を参照した翻訳」が可能に | 株式会社ロゼッタのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000823.000006279.html, (参照 26-06-21).
