サークレイス株式会社が実施した新卒向け「Java研修」は、オンラインと対面(オフライン)を組み合わせたハイブリッド形式で行われ、研修の最後に実施された最終課題に対して20名全員合格という素晴らしい結果を残しました。今回はこの研修を主導した経営戦略本部 採用戦略でチームリーダー(採用責任者)の平尾氏に、研修の導入背景や成果、そして今後の展望についてお話を伺いました。
スピーカー

経営戦略本部 採用戦略
チームリーダー(採用責任者)
ビジョンマッチを重視した新卒採用と研修導入
ーまず、今回の新卒採用と研修導入の背景についてお聞かせください。
サークレイス株式会社 経営戦略本部 採用戦略 チームリーダー 平尾 怜央 氏:当社は2024年度新卒採用で目標人数20名を達成しました。これは2022年から新卒採用を開始して以来、初めての目標達成となります。採用では「ビジョンマッチ」という考え方を重視しました。
つまり、当社のビジョンである "Create Happiness" に共感し、ITの力でユーザー、お客様、そして自分たちも含めてみんなが幸せになれる未来を目指せる人材を積極的に採用しようとしたのです。
具体的には、ITに必要な論理的思考力やコミュニケーション能力はもちろん、「本当に作りたいものを作る」という情熱と、将来への展望をしっかりと持つ人材を重視しました。
単に「できる・できない」ではなく、「できる理由を揃えていく」ような積極性のある方々、自分の成長のために努力できる方々を採用できたと実感しています。
また、入社前からの関わりを大切にしました。内定者との定期的なコミュニケーションを通じて、"Create Happiness" というビジョンへの理解を深めてもらいました。その結果、意欲的で成長意識が高く、幸せを創造することに情熱を持った新卒社員を迎えることができました。
研修導入の背景として、当初は社内でのJava研修を予定していましたが、社内のトレーナーリソースも限られている中で、外部リソースの活用も検討しました。Salesforceのプログラミング言語であるApexに親和性の高いJavaを学ぶことで、未経験の新卒社員も開発スキルを身につけ、ビジョンの実現に向けて具体的に貢献できるようになると考えました。
外部研修導入の課題と解決策
ー外部研修の導入にあたって、どのような不安がありましたか?またそれはどのように解消されましたか?
最大の不安は、短期間で研修企画等の準備ができるのかという点と、それと同時に研修の質を担保できるのかという点でした。特に4月入社の新卒研修は多くの企業で実施される時期なので、この短期間で設計から実行までできるのか懸念がありました。
また、外部に研修を委託すること自体への不安もありました。果たして我々のニーズに合った研修を提供してもらえるのか、という点です。 他にもオンライン研修についても大きな懸念がありました。対面でないと十分なサポートができないのではないか、という不安です。
しかし、御社の柔軟な対応力のおかげでこれらの不安は徐々に解消されていきました。具体的な提案書や説明を通じて、研修の進め方や成果のイメージが明確になり、短期間でも高品質な研修が実施できるという確信が得られました。
特に、オンラインと対面のハイブリッド形式で研修を実施できるという提案は、私たちのニーズにぴったりでした。実際に始まってみると、オンラインならではのメリットも多く発見され、効果的な学習環境を提供することができました。
技術面以外での成長と目標達成への工夫
ー研修を通じて、技術面以外でどのような成長が見られましたか?
例えば、「ここで間に合いそうにないから、自分はこういう動きをして間に合わせよう」といった具合に、自ら考え、行動する姿勢が育ちました。また、経験者と未経験者が混在している環境を活かし、お互いに知識や経験を共有する場面が自然と生まれました。経験者が未経験者に教える一方で、未経験者の新鮮な視点が経験者の理解をさらに深めるなど、インプットとアウトプットのバランスが取れた相互学習の効果が見られました。
特筆すべきは、このハイブリッド形式が現代のビジネス現場で求められるスキルの習得にもつながったことです。オンラインとオフラインの切り替えや、状況に応じた対応力を身につけることができました。これは今後のキャリアにおいても大きな強みになると確信しています。
ー全員合格という目標を達成するためにどのような工夫をされましたか?
御社の柔軟な対応が大きな鍵となりました。例えば、当初は同期同士の教え合いを禁止していましたが、進捗状況を見ながら段階的に許可するなど、状況に応じて最適な方法を選択しました。
コードキャンプ講師陣の学習技術・研修内容監修者が不在時でもリモートサポートにより円滑に研修を進められたことも、大きなポイントでした。これにより常に質の高い研修環境を維持することができました。
また、個々の進捗に応じてサポート方法を調整したり、研修後のフォローアップやチャットサポートなど、継続的なサポート体制を整えたことも効果的でした。
この研修を通して得た経験は新卒社員にとっても目標達成のためのプロセス管理を学ぶ良い機会となりました。実際の業務でも、常に最適な方法を模索し、柔軟に対応する姿勢が身についたように見受けられます。
コードキャンプの新入社員研修による効果の実務への応用

研修受講風景
―研修の効果は、その後の業務にどのように活かされていますか?
非常に良い形で活かされています。例えば、コンサルタント職の社員は、クライアントとのコミュニケーションでオンラインやテキストベースのやり取りが多いのですが、研修での経験が活きてくると確信しています。
例えば「この日までにここまで終わらせなければならない」という時間管理の意識が強くなりました。今回実施したような自律型学習をやりきった経験により、自分で計画を立て、主体的に学習を進められるようになっています。この能力は、現在の資格取得学習にも大いに活かされており、学習効率の向上につながっています。
Java自体の知識がどう活かされているかは直接的には分かりづらいかもしれません。 しかし、論理的思考力や学習方法など、Java研修を通じて得られたスキルは確実に活かされています。予想以上のペースで資格取得が進んでいることからも、その効果は明らかです。
―20名全員合格という素晴らしい結果についてどのようにお考えですか?
この結果は研修の内容と受講者の努力が相まって生まれたものだと考えています。単に技術を教えるだけでなく、個々の進捗に応じたサポート方法の調整や、研修後のフォローアップ、チャットサポートなど、継続的なサポート体制が効果を最大限に引き出したように思います。
他社でも同様の成果が期待できるのではないでしょうか。私たちの経験が、他社の人材育成の参考になれば幸いです。
ハイブリッド型研修の今後の展望
―最後に今回の経験を踏まえ、今後の研修についてどのようにお考えですか?
今回の経験を通じて、ハイブリッド型の研修の有効性を強く実感しました。オンラインでの自主学習と対面でのコミュニケーション練習を組み合わせることで、より実践的なスキルを身につけられる可能性があります。
例えば、全体の半分程度をオンラインで実施し、残りを対面で行うといった形式を考えています。これにより突然の状況変化への対応力も養えるため、実務により近い形での学習が期待できます。
また、この研修を通じて進捗管理の重要性や新卒社員一人ひとりの特性に合わせたサポートの必要性を再認識しました。外部パートナーとの協力関係構築や、目標達成のための柔軟な対応など、マネジメントスキルの向上にもつながりました。
今後はこの経験を活かし、より効果的な人材育成方法を模索していきたいと考えています。テクノロジーの進化と共に、人材育成の形も進化を続けていく必要があるでしょう。今回の成功を踏まえ、他の技術研修やICTの基礎など、より包括的な研修プログラムの開発も検討していきたいと思います。新卒社員の成長が、当社の発展につながると信じています。
▼サークレイス株式会社様が導入しているIT研修
※カリキュラムの内容はサークレイス株式会社様向けにオーダーメイドで制作されているため、通常の新入社員研修の内容と異なる箇所があります。
「サークレイス株式会社」PROFILE
会社名 |
![]() サークレイス株式会社 |
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企業概要 |
サークレイス株式会社は2012年11月に株式会社パソナグループとシンガポールに拠点を置くTquila International PTE Ltd.の合弁企業として「株式会社パソナテキーラ」として設立されました。2020年7月に「サークレイス株式会社」に社名を変更し、2022年4月には東京証券取引所グロース市場に上場しました。 サークレイス株式会社はSalesforceコンサルティングを中心に主要なクラウドソリューションや自社SaaS製品を活用して、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し、真のカスタマーサクセスの実現を目指しています。 |