【製造業のDX人材育成事例】デジタル人材の即戦力化を実現する、日本ガイシ株式会社の異動者向オンボーディング研修

【製造業のDX人材育成事例】デジタル人材の即戦力化を実現する、日本ガイシ株式会社の異動者向オンボーディング研修

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製造業各社でDX推進が加速する中、システム開発人材の育成が急務となっています。日本ガイシ株式会社の全社のものづくりシステムを統括する組織「モノづくりシステム統括部」では、異動者向け配属時研修を導入した。
今回は、モノづくりシステム統括部の杉藤氏と、実際に研修を受講した杉浦氏に、研修導入の背景から具体的な成果までを伺いました。

スピーカー

杉藤 圭浩 氏 日本ガイシ株式会社 製造技術本部 モノづくりシステム統括部 マネージャー
杉藤 圭浩 氏
日本ガイシ株式会社
製造技術本部
モノづくりシステム統括部
マネージャー
杉浦 崇也 氏 日本ガイシ株式会社
杉浦 崇也 氏
日本ガイシ株式会社
製造技術本部
モノづくりシステム統括部
主任

同組織における人材育成の課題と研修導入の経緯

ー受講に至る背景を教えていただけますでしょうか。

杉藤 圭浩 氏 日本ガイシ株式会社 製造技術本部(以下、杉藤):私たちの部門は、社内製造部門向けのDX支援やシステムの設計、導入、保守を担っています。これまで当社ではIT人材の確保を新入社員やキャリア採用を中心に進めてきましたが、近年のDX推進の活発化を背景に、業務知識は豊富ではあるもののITになじみが少ない製造部門などからの異動者も含めて人員をカバーしている状況です。

従来のシステム開発人材の育成は、主にOJTや社内外のIT研修を受講してもらうという形で教育を進めてきました。新入社員と異なり、異動者に対しては即戦力として業務に入ってほしいという思いがありますが、教育に時間も工数もかかってしまっており、効率的な教育の仕組み構築が課題でした。

効率的な教育の仕組みを考えるにあたって、2点ポイントがあります。1点目は、これまでの業務経験で習得済みの知識範囲と被らないように、必要な範囲を絞って手早く学習できること。2点目は、形式知だけではなかなか知識が定着化しないことから、座学だけではなく実践的な経験ができることです。

現場からシステム開発へ!異動者の視点

ー杉浦様(今回の研修の受講者)は異動前、どのようなお仕事をされていたのでしょうか。

杉浦 崇也 氏 日本ガイシ株式会社(以下、杉浦):設備の改良や品質改善といった、現場に近い生産技術分野に携わっていました。ITスキルも業務で使用する機会はありましたが、主に生産管理システムからデータを取得して分析するユーザーとしての関わりが中心でした。具体的には、設備の生データを取得したり、生産管理システムからデータを抽出して分析ツールでグラフ化したりする程度でした。

ー異動時の不安な点などはありましたか?

杉浦:知識が足りないという点が大きな不安でした。特にチーム内での会話についていけるのか、専門的な内容を理解できるのかという点で不安を感じていました。

研修プログラムの特徴と効果

ー今回導入された研修プログラムの特徴を教えていただけますでしょうか。

杉藤:大きく分けて2つの特徴があります。1つは体系的にまとめられたテキストによる知識の習得。もう1つは各章での実践課題と、講師による1対1のフィードバックです。

特に実践課題では、講師の方から経験に基づいたエピソードも含めて丁寧なフォローをいただき、非常に効果的でした。単なる課題の回答だけでなく、講師の実務経験を踏まえたアドバイスにより、理解が深まりやすかったと思います。

また、私たちの部門で特に必要となる学習範囲を選択できた点も良かったですね。時間を有効に使えました。研修のタイミングに関してはある程度仕事の内容が見えてきてから研修を開始したことで、目標が立てやすく、研修内容も頭に入りやすかったと感じています。

ー杉浦様にとって、特に印象に残っている学習内容はありますか?

杉浦:業務フローの作成が非常に勉強になりました。どの程度の粒度で業務を整理すべきか、システム化すべき箇所の見極めなど、実践的なスキルが身についたと感じています。

特に、仮想ケースでAs-Is、To-Beを作成する演習では、業務の変化とシステム化のポイントが非常に分かりやすく、実践的な学びになりました。この経験は、現在担当しているプロジェクトでも直接活かされています。

ー研修受講後、具体的にどのような変化を実感されていますか?

杉浦:まずシステム開発の全体像がつかめたことで、ITの専門家と対等に議論できるようになりました。全てとは言えませんが、以前のように会話についていけないというケースは確実に減りました。

また、業務フローを見る目が養われたと感じています。システムの開発を進めるにあたって、業務として残すべき部分とシステム化すべき部分の見極めができるようになり、相手の方とより建設的な議論ができるようになりました。

ー最後に、同様の課題を抱える企業の方々へメッセージをお願いします。

杉藤:システム開発人材の育成には時間がかかるものだ、という既成概念がありますが、今回、研修プログラムを導入することで、効率化を図ることができました。講師からの1対1のフィードバックにより、実務に即したスキルを早く習得できると、受講者にも好評です。当社が取り組む「DX推進」の一助となるよう、今後も自社の状況や受講者のニーズに合わせて改善を重ねていきたいと思います。

▼今回、日本ガイシ株式会社が導入しているIT研修

※コードキャンプ研修トップページへ遷移します。「異動者研修」についてはお問い合わせをコードキャンプ研修までお問い合わせをお願いします。

「日本ガイシ株式会社」PROFILE

会社名 日本ガイシ株式会社 ロゴ
日本ガイシ株式会社
企業概要

WEBhttps://www.ngk.co.jp/


日本ガイシは1919年の設立以来、独自のセラミック技術を駆使し、社会課題を解決する画期的な製品を数多く提供してきた総合セラミックメーカーです。エネルギー、モビリティ、IT、産業分野を事業の柱とし、世界20カ国以上で活動しています。
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