プロンプトジェネレーターは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIに最適な指示を与えるためのツールです。適切なプロンプトがAIの回答品質を劇的に向上させる今、このツールの活用法を知ることはビジネスからクリエイティブまであらゆる場面で大きなアドバンテージになります。
Open AIとClaudeにはそれぞれプロンプトジェネレーターが搭載されており、作りたいプロンプトの概要を入力するだけで最適なプロンプトを生成してくれます。
本記事ではOpen AIとClaudeに搭載されているプロンプトジェネレーターの使い方について解説します。
プロンプトジェネレーターとは
プロンプトジェネレーターとは、ユーザーがAIに対して効果的な指示を作成するのを支援するツールです。ChatGPTやClaudeなどの生成AIモデルは、入力されるプロンプトの質によって出力の精度が大きく変わります。
このツールを活用することでAIの可能性を最大限に引き出し、ビジネスやクリエイティブな作業の効率化を実現できるのが特徴です。具体的なニーズに合わせてプロンプトを自動生成することで、ユーザーは複雑な指示文の構造を理解しなくても高品質な回答を得られるのが魅力です。
プロンプトジェネレーターの利用料金
ChatGPTとClaudeのプロンプトジェネレーター利用に必要な費用についてまとめました。
【有料】Open AIのプロンプトジェネレーター
OpenAIが提供するプロンプトジェネレーターはAPI経由での利用が基本であり、利用するたびにAPI料金が発生します。そのため使えば使うほどコストがかかる仕組みです。
【無料】Claudeのプロンプトジェネレーター
Claudeのプロンプトジェネレーターは、公式サイトなどで無料で利用可能。アカウント登録さえすれば、追加料金なしで誰でも手軽にプロンプト作成ができます。
Open AIのプロンプトジェネレータはAPI料金が必要になり、Claudeのプロンプトジェネレータは無料で利用できるという違いがあります。
【OpenAI】プロンプトジェネレーターの始め方
はじめにOpen AIへログインして「OpenAI developer platform」へアクセスします。
OpenAI Playground:https://platform.openai.com/docs/overview

Open AIより
表次画面の右上にある歯車のアイコン(設定アイコン)をクリックしてください。

Open AIより
画面未左のメニュー欄から「Billing」をクリックし、表示内容にある「Payment methods」をクリックすることで、クレジットカードの登録画面が現れます。
カード決済方法を入力することで、Open AIのAPIを利用できるようになります。
【OpenAI】プロンプトジェネレーターの使い方

Open AIより
「OpenAI developer platform」の画面右上にある「PlayGround」をクリックします。

Open AIより
画面左のメニュー欄から「Prompts」をクリックすると、プロンプトジェネレーターの画面が表示されます。「System message」欄の横にあるキラキラマークをクリックすると、作りたいプロンプトの入力欄が表示されます。
ここに作りたいプロンプトの用途を入力すると、AIが最適なプロンプトを生成してくれるのです。今回はテストとして「ユーザーが入力した内容を小説化するプロンプトを作ってください。」という内容を実行してみます。
【実行結果】
ユーザーの入力内容をもとに、小説の一部を作成してください。
- 入力された情報を基に、物語の設定や登場人物の背景を想像力豊かに膨らませてください。
- 適切な描写や対話を使用して、小説の雰囲気とテンポを整えましょう。
- 必要に応じて、文脈を追加し、感情や意図を明確に表現してください。
# ステップ
1. **入力内容の理解**: ユーザーから与えられた情報をしっかりと把握してください。
2. **設定の構築**: 時代、場所、雰囲気を含む物語の背景を設定します。
3. **キャラクターの展開**: 登場人物の性格や背景を練り、ストーリーに合わせて展開します。
4. **物語の展開**: ストーリーの始まり、中盤、そして結末に向けて論理的に展開します。
5. **描写と対話の充実**: 描写を加えることで、読者が物語に入り込みやすくします。
6. **推敲と調整**: 結果を確認し、流れや一貫性を調整します。
# Output Format
小説の一部として、1つないし複数の段落にまとめてください。
# Examples
**Input:**
- 主人公は勇敢な冒険者であり、彼は世界の果てにある秘宝を探しています。
- 彼の旅は広大な砂漠を横断することで始まります。
**Output:**
勇敢な冒険者である[主人公名]は、世界の果てに眠る秘宝を求め、果てしなく広がる広大な砂漠に足を踏み入れた。砂の海は延々と続き、太陽が無情に彼を照らし続ける中、彼の心は秘宝への渇望で燃えていた。背には限られた水と食料、そして頼れるのは己の知恵と強靭な精神力のみだった。それでも彼は、一歩一歩確かに砂を踏みしめ、未知の冒険に胸を躍らせていた。
# Notes
- 入力情報が曖昧な場合は、適切な想像を加えて物語を構築してください。
- 感情や情景の描写に重点を置き、物語の臨場感を高めることを意識してください。

Open AIより
上記画面のように「System message」欄へ生成されたプロンプトが表示されます。画面右のチャット欄へ直接入力して出力結果をテストすることも可能です。
【Claude】プロンプトジェネレーターの使い方
はじめにClaudeアカウントへログインし、ダッシュボードへアクセスします。
Claudeのダッシュボード:https://console.anthropic.com/dashboard

Anthropicより
表示内容から「Generate a prompt」をクリックします。

Anthropicより
プロンプトジェネレーターが表示されるので、作りたいプロンプトの概要を入力して「Generate」をクリックします。

Anthropicより
すると上位のように生成されたプロンプトが表示されました。今回は英語で出力されたので、プロンプトに「日本語で出力して下さい。」と入力した方がいいかもしれません。
プロンプトジェネレーターでChatGPTに最適なプロンプトを作るコツ
ChatGPTで求める回答を正確に引き出すためには、AIが理解しやすい形で指示を与える「プロンプト作成」が重要です。特にOpenAIのプロンプトジェネレーターを活用すれば、モデルの特性やAPI仕様に最適化されたプロンプトを簡単に作成できます。
Open AIのプロンプトジェネレーターは、漠然とした指示でも具体的でわかりやすい文章に変換したり、複雑なタスクを段階的な手順に分解することが可能です。
たとえば文章作成やプログラムコードの生成など、ビジネスや業務における日々の作業をプロンプトひとつでAIに任せられるようになります。
プロンプトジェネレータにはOpen AI以外にも複数ありますが、ChatGPTで利用する場合は親和性の高いOpen AIのプロンプトジェネレーターを使うのがおすすめです。
ChatGPTでプロンプトを使う際の悪い例
ChatGPTでプロンプトを使う際、「曖昧な表現や具体性に欠けるプロンプト」はAIの理解を妨げます。例えば「良い文章を書いて」という抽象的な指示より、「300字程度のビジネスメールを作成して」と具体的に指定する方が効果的です。
また、一度に複数のタスクを詰め込みすぎると、回答の質が低下する問題も発生します。このようなプロンプトを使うと、期待通りの結果を得られない可能性が高まります。
こうした失敗を防ぐうえで、プロンプトジェネレーターの活用は非常に有効です。ジェネレーターを使えば指示内容を自動的に整理・具体化し、AIがより理解しやすい形に整えてくれます。
プロンプトの構造化やキーワード選びが苦手な人でも、ツールのサポートによって精度の高いプロンプトを簡単に作成可能です。
【画像生成AI】Stable Diffusion向けプロンプトジェネレーターの活用法
Stable Diffusion向けのプロンプトジェネレーターは、高品質な画像生成をサポートする特化型ツールです。このツールを活用することで複雑なプロンプト構文を理解していなくても、効果的な画像生成の指示が可能になります。

【AIイラスト】プロンプト作成ツールより
たとえばStable Diffusionに最適なプロンプトを生成できる「【AIイラスト】プロンプト作成ツール」では、品質や表現スタイル、場所などの各要素を選択することで最適なプロンプトに成形してくれます。
Stable Diffusionを使って思い通りの画像を生成できない場合は、プロンプトジェネレーターを利用することも方法のひとつです。