Open AI社がリリースしたChatGPTを始め、複数の企業が大規模言語モデルを用いたAIチャットツールをリリースしています。そのなかでも特に注目を集めているのが、ChatGPT bing AI Google Bardの3つと言えるでしょう。
AIチャットツールを利用している方の中には、上記3種類がそれぞれどのような違いが有るのかわからない方や、用途に応じた使い方について知りたい方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ChatGPT bing AI Google Bardそれぞれの違いと、どのように使い分けたらよいのかについて解説します。
ChatGPT bing AI Google Bardの違い
ChatGPT bing AI Google Bardの違いについて下記にまとめました。
ChatGPT | bing AI | Google Bard | |
---|---|---|---|
リリース日 | 2022年11月30日 | 2023年2月7日 | 2023年3月21日 |
開発元 | Open AI | Microsoft | |
言語モデル | GPT-3.5 GPT-4 | GPT-4 | PaLM 2 |
利用環境 | 主要ブラウザに対応 | Microsoft Bing | |
取得できる最新情報日 | 2021年9月 | 最新情報も取得できる(独自調べ) | 2023年4月まで(独自調べ) |
アプリの有無 | ◯ | ◯ | × |
APIの必要性 | 必要 | 不要 | 不要 |
上記の中から、使い分ける際に知っておくべき違いについて詳しく解説します。
言語モデルの違い
ChatGPTとbing AIは、Open AI社が開発した言語モデルを採用しており、Google BardはGoogleが独自開発した言語モデルを採用しています。
また、GLモデルはバージョン3.5と4の2種類あり、ChatGPTは3.5が無料で利用できて4.0が有料で利用可能。bing AIはGPT-4が利用されていますが無料で利用できるのが特徴です。
Google Bardは独自の言語モデルである「PaLM 2」を採用。100以上の自然言語による文書データを学習させており、20種類のプログラミング言語にも対応できるのが特徴です。
機能の違い
ChatGPT bing AI Google Bardは下記のような機能の違いがあります。
- ChatGPT:ユーザーとの会話を重視
- bing AI:検索エンジンとしての機能を重視
- Google Bard:Google検索と連携している
Bing AIはインターネット上の膨大な量の情報を検索し、ユーザーの質問に答えることができます。また、ユーザーの興味や関心に合わせて、有益な情報やコンテンツを提供する機能も備えています。
ChatGPTはユーザーと会話する人工知能です。ユーザーの質問に答えたり、ユーザーの指示に従ってタスクを実行したりできます。また、ユーザーと楽しく会話できるような、ユーモアや創造性のあるテキストを生成できるのも特徴です。
Google BardはChatGPTのようにユーザーとコミュニケーションを取りつつ、腑に落ちないところがあればGoogle検索として利用できる機能が備わっています。
Google Bardより
たとえば、上記のようにGoogle Bardで質問した場合、その回答に納得いかないときは「Googleで検索」というリンクをクリックします。すると、質問内容をキーワード化した文書が表示されるので、それをクリックすることで検索エンジンも利用できます。
取得できる情報の違い
AIチャットによって取得できる情報の鮮度は、下記のように異なります。
- ChatGPT:2021年9月まで
- bing AI:検索エンジンを通して最新情報も取得可能
- Google Bard:2023年4月まで
ChatGPTはバージョンに限らず、2021年9月までの情報しか取得できません。とはいえ、2021年9月以降の出来事を質問しても、それっぽい回答をすることがあるので注意しましょう。
bing AIは、ユーザーの質問に対してbing検索にて調べた情報を元に回答するので、最新情報を取得できるのが特徴。情報の信憑性が求められる作業に関しては、情報元も提示してくれるbing AIが最も優れていると言えます。
Google Bardが取得できる最新情報については明記されていなかったため、直接Google Bardに聞いてみました。
Google Bardより
上記のように毎月の最新情報を提示してもらったところ、2023年4月までの情報は問題なく取得できたものの、5月以降はほかの月に関する情報も混じっていました。
よって、Google Bardでは最新情報は2023年4月まで取得できるため、比較的新しい情報の収集にも役立つことがわかります。
利用環境の違い
ChatGPTは主要のブラウザに対応していますが、Bing AIとGoogle Bardは開発元のブラウザでのみ利用できます。そのため、利便性に関してはChatGPTが最も優れていると言えるでしょう。
主に使っているブラウザは人によって異なるので、自分が使っているブラウザに対応しているのかどうかもAIチャットボットを選ぶポイントになります。
ChatGPT bing AI Google bardをどのように使い分けたらよいのか
実際に使ってみて感じた、ChatGPT bing AI Google bardの使い分け方法は下記の通りです。
- ChatGPT:アイディア出しや文章の生成
- bing AI:信憑性のある回答を得たいとき
- Google Bard:比較的新しい情報を取り扱いたいとき
ChatGPTはユーザーと自然言語でスムーズに回答したり、クリエイティブな文章を作成するのが得意。その反面、2021年9月までの情報しか取得できず、情報元の根拠が不明なので、アイディア出しや文章の生成として利用するのに適しています。
bing AIは、ユーザーの質問を元に検索エンジンから情報を取得し、自然言語で回答するのが特徴。回答元のURLも表示されるので、信憑性が求められる文章の作成や調べ物をするときに役立ちます。
Google BardはChatGPTやbing AIに比べて回答スピードが早いため、素早く回答を得たいときにおすすめ。また、ChatGPTより比較的、新しい情報も取得できるため、比較的新しい情報を収集するときにぴったりです。
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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