モビルス株式会社は、2026年5月26日、チャットボット「MOBI BOT(モビボット®)」の新機能として、生成AIを活用したRAG型チャットボット「MOBI BOT RAG Answer Management(モビボット ラグ アンサー マネジメント)」の提供を開始しました。
MOBI BOT RAG Answer Managementが対応するコンタクトセンターの課題
総務省の発表によると、15〜64歳人口は前年同月比20万人減の7,354万人と減少が続いています。少子高齢化による労働力不足はコンタクトセンター業界でも深刻で、採用難や育成の遅れに加え、高度化・多様化する顧客ニーズへの対応が課題となってきました。
従来の機械学習型チャットボットは、利用者の質問に類似したFAQから回答候補を提示する仕組みです。利用者は、提示された複数の候補の中から、自分の知りたい情報を読み取って探す必要がありました。「MOBI BOT RAG Answer Management」は、複数のナレッジを読み込んで内容を組み合わせ、利用者の望む回答候補を即座に生成・提示します。複数のナレッジを組み合わせて回答を生成することによって、利用者が回答候補を探す手間がなくなり、自己解決が促進されます。
MOBI BOT RAG Answer Managementの主要機能とハルシネーション対策
「MOBI BOT RAG Answer Management」が備える主な機能は次の4点です。
- ハルシネーション対策:根拠ナレッジがない場合は生成AIの回答を採用せず、予め用意された正しい案内メッセージを提示
- 選出モード(ハルシネーション回避モード):AIが複数の候補ナレッジから最適なナレッジを検索・選択して提示し、物理的にハルシネーションを排除
- プロンプト独自編集:管理画面上でプロンプトの自由な編集や世代(リビジョン)管理が可能で、管理者の負担を軽減
- チューニング機能:対話結果を分析し、継続的なチャットボットの回答精度向上と改善サイクルの構築を支援
「選出モード」では、管理者がAIに対して複数の候補ナレッジを検索・選択させ、選択したナレッジを利用者に提示できます。確かな情報を得られることで自己解決につながり、スムーズで快適な問い合わせ体験を得られます。
生成AIが24時間365日対応することで顧客満足度を向上させるとともに、応対品質の均一化・安定化を実現します。採用・教育コストの削減に加え、オペレーターをより付加価値の高い業務へ専念できる環境づくりも可能です。
MOBI BOT RAG Answer Managementの今後の展望
モビルス株式会社は今後、一つのやり取りの中で生成AIを複数回連動させ、よりエージェンティックに動作する高度な改修を予定しています。企業ごとに細かい設定ができるカスタムガードレールの実装も計画中です。「MOBI BOT RAG Answer Management」においては、Webデータソースへの対応といった追加機能の提供も予定しています。
MOBI BOT RAG Answer Managementの仕様概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | モビルス株式会社 |
| サービス名 | MOBI BOT RAG Answer Management(モビボット ラグ アンサー マネジメント) |
| カテゴリ | RAG型チャットボット |
| 提供開始日 | 2026年5月26日 |
| 主な機能 | ハルシネーション対策/選出モード(ハルシネーション回避モード)/プロンプト独自編集/チューニング機能 |
| 導入実績(モビシリーズ) | 500社以上 |
| 上場市場 | 東京証券取引所 グロース(証券コード:4370) |
| 所在地 | 東京都品川区東五反田2丁目22番9号 住友不動産大崎ツインビル西館9階 |
| 設立 | 2011年9月 |
| 公式HP | https://mobilus.co.jp |
trends編集部の一言
総務省のデータで示された「15〜64歳人口が前年同月比20万人減の7,354万人」という数字は、業界を問わず、重くのしかかる現実です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、問い合わせ対応やサポート業務の人手不足は業界横断の共通課題であり、チャットボットの精度が上がらなければ結局は有人対応に戻らざるを得ないという構図は、コンタクトセンター業界全体で広く見られる傾向です。
ハルシネーション対策に加え、物理的に誤回答を排除する「選出モード」を用意した設計は、「AIに任せる範囲」を明確にした点でコンタクトセンター業界における現実的なAI活用モデルとして注目されます。FAQの整備やナレッジ管理の質がそのままチャットボットの精度に直結するという構図はマーケティング業界でも同様であり、RAGを活用したアプローチは業界全体のナレッジ運用に示唆を与える動きと捉えられます。
エージェンティックな動作やカスタムガードレールの実装が今後の予定として、示されている点も業界の動向として注目されます。単なる回答精度の向上にとどまらず、コンタクトセンター全体の運営設計をどう変えるかという視点まで踏み込んでいる発表であり、今後の展開は業界標準を占う事例として引き続き観察されるでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「モビルス、生成AI活用の新機能「RAG型チャットボット」の提供を開始 ハルシネーション抑制で回答候補の精度向上、利用者の自己解決をよりスムーズに | モビルス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000353.000031387.html, (参照 26-05-27).
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