NiCEは2026年6月9日、人間の従業員とAIエージェントを統合的に管理する「Workforce Empowerment Suite」を発表しました。
CXone Workforce Empowerment Suiteが提供する統合運用基盤
CXone Workforce Empowerment Suiteは、ワークフォース管理・品質管理・パフォーマンス管理・コンプライアンス・AI運用を単一のAIネイティブプラットフォーム上に統合した製品です。人とAIエージェントの業務を共通のデータと運用ルールに基づいて一元的に運用できる設計になっています。
対応を担うのが人であってもAIエージェントであっても、同じルールや目標、品質基準が適用されます。別々のシステムで管理する必要がなく、統一基準のもとで双方を一元運用できる点が特徴です。
主な機能は以下の通りです。
- AIを活用した需要予測およびスケジューリングと、ワークフォースマネージャー向け「Copilot」によるリソース最適配置
- コーチング向け分析・提言と共有ダッシュボードによるワークフォース全体の可視性の一元化
- GenAIを活用したワークフローによる顧客対応の最大100%を対象とした品質管理と自動要約評価
自動要約評価では、強み・改善点・推奨される次のアクションが提示されます。人とAIエージェントの双方に統一基準を適用することによって、顧客が受ける体験の一貫性を担保できる点が特徴です。
Workforce Empowerment Suiteに関する業界アナリストとNiCE幹部のコメント
McGee-Smith Analyticsの創業者兼主席アナリストであるSheila McGee-Smith氏は、今回の発表を「一世代に一度と言えるほど、ワークフォース運用における最も重大な変革の一つ」と評価しています。NiCEが、コンタクトセンターにおける人材管理の標準を何十年にもわたって築いてきたことを踏まえ、ハイブリッドワークフォースにおいても新たな標準を打ち立てようとしていると述べました。
NiCEのCX製品・テクノロジー部門プレジデントであるジェフ・コムストック(Jeff Comstock)氏は、「今やあらゆる企業が、人とAIエージェントで構成されるハイブリッドワークフォースを運営しています」と語りました。Workforce Empowerment Suiteによって、そのワークフォースを単一の枠組みで管理・統制し、育成・拡張できるとしています。
Workforce Empowerment Suiteのセキュリティ基準と提供状況
Workforce Empowerment Suiteは、SOC 2 Type II・ISO 27001・PCI DSS・FedRAMP Moderateの各厳格なセキュリティ基準に基づいて構築されています。ハイブリッドワークフォースの統制に不可欠な強固なセキュリティ基盤のもとで、顧客データを保護する設計です。
日本市場における提供については、現時点で未定であり、決まり次第案内される予定です。グローバルでは提供を開始しました。
NiCE「Workforce Empowerment Suite」の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | NiCE(日本法人:ナイスジャパン株式会社) |
| 製品名 | CXone Workforce Empowerment Suite |
| 製品概要 | 人とAIエージェントで構成されるハイブリッドワークフォース全体を統合管理するAIネイティブプラットフォーム |
| 発表日 | 2026年6月9日 |
| 対象 | 人とAIエージェントで構成されるハイブリッドワークフォース全体 |
| 主な機能 | AIによる需要予測・スケジューリング Copilotによるリソース最適配置 GenAIを活用した品質管理(最大100%対応) 自動要約評価・コーチング分析 |
| セキュリティ基準 | SOC 2 Type II / ISO 27001 / PCI DSS / FedRAMP Moderate |
| 提供地域 | グローバルで提供開始/日本市場は未定 |
| 顧客基盤 | 25,000社を超える企業(Fortune 100企業の85社以上を含む) |
trends編集部の一言
顧客対応の最大100%を対象とした品質管理を単一プラットフォームで実現するという発表は、規模感として印象的です。マーケティングの現場でも、施策ごとに異なるツールでデータを管理し、レポートを統合する手間は少なくありません。
人とAIの業務を共通基準で一元管理するアプローチは、運用コストの削減につながる考え方として注目を集めてきました。Fortune 100企業の85社以上が既に顧客基盤に含まれているという事実は、エンタープライズ領域における信頼性の裏付けとして機能しています。
業界全体としては、コンタクトセンターや顧客対応領域を中心に、人とAIエージェントを同一基準で管理する統合ワークフォース運用の潮流が加速しています。Workforce Empowerment Suiteが示す「統一基準で両者を管理する」という設計思想は、マーケティング業界の文脈に置き換えると、チャネルをまたいだ顧客接点の一元管理という課題と重なる取り組みとして、業界動向としても注目される動きです。
References
- ^ PR TIMES. 「NiCE、人とAIエージェントを統合管理する「Workforce Empowerment Suite」を発表 | ナイスジャパン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000094.000099846.html, (参照 26-06-17).
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