株式会社wevnalは、電話AIエージェント「BOTCHAN AICALL」を活用した株式会社ロカボワークスの導入事例を発表しました。
BOTCHAN AICALL導入の背景 Web広告特有のコール量変動が招いていた二重リスク
株式会社ロカボワークスは、男性向け機能性表示食品などを展開し、Web広告を主要な集客チャネルとする定期購入型の通販ビジネスを運営しています。広告出稿状況によってインバウンドのコール量が大きく変動するため、コールセンターのオペレーター席数の管理が慢性的な課題となっていました。
席数の調整には一般的に1ヶ月前後のリードタイムが必要です。予測が外れると「席余りによるコスト増大」または「席不足による応答率低下」という双方向のリスクを抱える構造でした。応答率の低下は消費者センターへの相談増加など経営リスクに直結するため、AIによる一次受付の確実な担保を目的に「BOTCHAN AICALL」の導入に至りました。
BOTCHAN AICALL導入後に得られた4つの具体的成果
「BOTCHAN AICALL」の本番稼働以降、応答率やオペレーター体制、運用方針、PDCAの4つの面で成果が表れています。主な成果は次の通りです。
- 応答率96%以上を継続的に維持し、消費者センターへの相談増加リスクを抑制
- オペレーター席数をほぼ半数まで削減し、教育・管理工数を大幅に圧縮
- KPIを「解約抑止」から「顧客体験(CX)」へ転換し、VoCデータの収集体制を構築
- APIを通じた対応内容の即時反映で、施策変更のリードタイムを大幅に短縮
オペレーター席数の削減により、個々のオペレーターに起因するミスやエスカレーション対応も圧縮されました。少人数チームとして、本来注力すべき施策立案にリソースを振り向けられる環境が整っています。
運用方針の転換についても、特筆に値します。導入当初は解約抑止率をKPIとしていましたが、無理な引き止めによる顧客体験の悪化を防ぐため、スムーズな解約手続きと理由のヒアリングへと方針を切り替えました。これにより、円滑な対応を提供しながら、今後の施策に活かせるVoCデータを収集する体制を構築しています。
BOTCHAN AICALLに対するロカボワークス通販事業本部長 井手 智仁氏のコメント
株式会社ロカボワークス通販事業本部長 井手 智仁氏は、KPI転換の背景についてこう語っています。解約を希望する顧客に対して無理に引き止めることが顧客にとってポジティブな体験かどうかを慎重に考えた結果、着信をきちんと受け付けてスムーズに手続きを完了させること、その際に解約理由をしっかりヒアリングすることの方が、企業にとっても顧客にとっても誠実な対応だという判断に至ったとのことです。
井手 智仁氏はさらに、「BOTCHAN AICALL」への切り替えが進んだことで管理の煩雑さが解消され、チームとして本来注力すべき施策立案や改善活動にリソースを振り向けられるようになったと述べています。
「悩みが減ったことで、プラスの業務にリソースを割くことができるようになった」という言葉が、現場の変化を端的に示しました。
BOTCHAN AICALLの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社wevnal |
| サービス名 | BOTCHAN AICALL |
| カテゴリ | 電話AIエージェント |
| 主な機能 | 熟練オペレーターの応対ノウハウを学習したAIによる電話応対の自動化 基幹システムとのリアルタイムAPI連携 解約・コース変更などの複雑な手続きへの対応 |
| 対応時間 | 24時間365日 |
| 採用技術 | Microsoft Azure OpenAI Service |
| 提供企業所在地 | 東京都渋谷区恵比寿1-23-23 恵比寿スクエア7F |
| 事業内容 | BXプラットフォーム「BOTCHAN」の開発・提供 |
| 代表者 | 磯山 博文 |
| 公式サイト | https://wevnal.io |
trends編集部の一言
応答率96%以上の継続維持とオペレーター席数の約半減という数字は、単なるコスト削減の話ではなく、事業構造そのものの変化を示しました。広告予算の変動に応じてリソース配置を即座に調整することは、マーケティング領域全体で共通する難題です。
このジレンマは業種を超えて広く存在しています。マーケティング業界の文脈に置き換えると、コール量変動への対応コストは広告運用の成否に直結する構造的課題であり、AIによる一次受付の自動化は業界横断で注目される解決策として定着しつつあります。
今回の事例で注目すべき点は、KPIを「解約抑止」から「顧客体験(CX)」へ転換した判断です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、短期のコンバージョン最大化よりもLTVや顧客との信頼関係を優先するという発想の転換に近く、CRM領域では顧客体験を重視する方向への転換が進む傾向があります。収集したVoCをCRM施策へ還流させるデータドリブンな体制は、今後の活用モデルとして注目しておく価値がある動きです。
References
- ^ PR TIMES. 「ロカボワークス、電話AIエージェント「BOTCHAN AICALL」で応答率96%以上を継続維持し、オペレーター席数の半減に成功 | 株式会社wevnalのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000199.000015648.html, (参照 26-06-26).
