株式会社Bot Expressは、自治体向けAI電話受付サービス「すごいオペレーター」のベータ版を2026年7月1日より提供開始すると発表しました。
「すごいオペレーター」が解決する電話対応課題
Bot Expressはこれまで、住民が日常的に利用するLINEから行政サービスにアクセスできるシステム「GovTech Express」を開発し、全国350以上の自治体に提供してきました。LINEやWebによる手続きのオンライン化が進む一方、電話による予約受付や問い合わせ対応も依然として、多く残っています。
電話は、スマートフォンやWeb操作に不安のある住民にとって身近な行政サービスの入口です。一方、日本語でのコミュニケーションに不安のある外国人住民にとって、電話で行政手続きを行うことは容易ではありません。自治体にとっても、多言語での電話対応体制を常時整えることは大きな負担です。
受付開始直後や繁忙期には電話が集中し、住民を待たせてしまうこと、職員の通常の業務を圧迫することもあります。電話対応を前提とした体制では夜間・休日の受付にも限界があり、住民が行政サービスを利用できる時間や手段が制約される場面もありました。
「すごいオペレーター」6つの特徴
「すごいオペレーター」の主な特徴は、以下の通りです。
- 有人オペレーターと変わらない会話能力で、予約受付をAIが一貫対応
- 50回線以上の同時通話対応で、ピーク時の電話集中にも対応
- 24時間365日、夜間・休日も休まず受付
- 外国人住民も母国語で相談・手続きできる多言語対応
- 対応した分だけの課金による有人より安価なランニングコスト
- 専門知識不要で運用できる管理画面
住民の希望日時や用件を聞き取り、空き枠の案内から予約登録、予約内容の変更・取消まで対応します。番号ごとに対応言語を分けるなど、自治体の運用に応じた窓口構成も可能です。
「すごいオペレーター」はGovTech Expressと接続でき、すでにGovTech Expressを導入している自治体では、LINEやWebフォームで受け付けている施設・窓口等の予約枠情報を読み込み、住民からの電話に対して空き状況を案内します。
電話で受け付けた予約も、LINEやWebフォームからの予約とあわせて確認・管理しやすい環境を構築できます。GovTech Expressを未導入の自治体は、「すごいオペレーター」のみを導入することも可能です。
すごいオペレーターの実証実験と導入概要
渋谷区、青森県むつ市、山口県長門市など全国の複数自治体と連携し、実証実験を実施します。都市部から過疎地域、外国人住民が多い地域まで、異なる行政課題を持つ自治体とともに、電話受付業務におけるAI活用の有効性を検証する計画です。
2026年7月10日(金)14時より説明会を開催し、7月より検証を開始します。2026年9月以降に住民向け公開を順次進める予定です。
導入に関心のある自治体に対しては、庁内での検証環境を提供します。トライアルは無償で、期間は1カ月程度を想定しています。
セキュリティ面では、電話で受け付けた予約データをGovTech Express上に保存する仕組みです。GovTech ExpressはSalesforceをプラットフォームとして採用しており、SalesforceはISMAPに登録されたクラウドサービスとなっています。予約情報が保存されるのは、Salesforceのデータセンターのみです。
「すごいオペレーター」サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | スマホ市役所 すごいオペレーター |
| 提供企業 | 株式会社Bot Express |
| 提供開始日 | 2026年7月1日(ベータ版)、2026年9月以降住民向け公開を順次開始予定 |
| 対象 | 地方自治体、官公庁 |
| 料金 | 個別見積もり |
| トライアル | 無償提供(期間は1カ月程度を想定) |
| 主な機能 | AI電話受付・予約対応 24時間365日・多言語対応 50回線以上の同時通話 |
| セキュリティ | 予約情報はSalesforceのデータセンターに保存。SalesforceはISMAP登録のクラウドサービス |
| 設立 | 2019年02月01日 |
| 資本金 | 1億円 |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 代表者 | 中嶋 一樹氏 |
trends編集部の一言
全国350以上の自治体への導入実績を持つBot Expressが、今度は「電話」という接点をAIで再設計した点は注目に値します。マーケティングの現場でも「チャネルを増やすほど対応コストが増える」という課題は共通していて、業界全体として、電話対応の自動化は長年の課題であり続けています。
「24時間365日」「多言語対応」「50回線以上の同時通話」という組み合わせは、コスト削減と住民サービス向上を同時に狙う設計です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、チャネル拡張と人的リソース配分の両立を図る設計への関心は、民間企業のコールセンター領域においても、高まる傾向が見られます。
ISMAPに登録されたSalesforceをプラットフォームに採用し、予約情報の保存先をSalesforceのデータセンターのみに限定した設計は、行政サービス向けシステムにおいて、格納場所の限定と第三者評価制度への適合を示す設計が重視される業界動向を体現しています。
References
- ^ PR TIMES. 「Bot Express、自治体の電話受付をAIが自動対応する新サービス「すごいオペレーター」を提供開始。24時間365日、多言語対応のAIが、住民からの電話受付を自動化 | 株式会社Bot Expressのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000096169.html, (参照 26-07-02).
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