日本オラクル株式会社は2026年7月7日、日本のSaaS事業者がOracle Cloud Infrastructure(OCI)およびOracle AI Databaseを活用して、AI搭載サービスを構築・提供していることを発表しました。
OCI AI Use Case AssessmentによるSaaS事業者支援の仕組み
企業におけるAI活用が実証実験から本番サービスへの組み込みへと進む中、SaaS事業者には業務データを安全に活用しながら、AI機能を迅速に実装することが求められてきました。その期待に応えるため、業務プロセスに即したユースケース設計やデータ活用の検証、セキュリティ、ガバナンス、本番運用を見据えた設計が必要です。
日本オラクルは、SaaS事業者とAIサービスのユースケースを共同で検証する独自プログラム「OCI AI Use Case Assessment」を提供しています。同プログラムの特徴は、OCI、Oracle AI Database、OCI Enterprise AIを活用したアーキテクチャを策定する点です。
業種別・業務別に整理された100種を超えるAIユースケース集を活用することによって、AIサービスの企画から検証フェーズを効率化します。そのうえで、実装までの期間短縮を一貫して支援する体制です。
NSW株式会社・ソフトマックス株式会社・株式会社ソリューション・アンド・テクノロジー・株式会社BLUEISHによるAI実装の取り組み
NSW株式会社は、OCIおよびOracle AI Databaseを活用し、小売向け店舗ソリューションパッケージ「GADGET STORE」と飲食業向け基幹システム「GADGET FOOD」のSaaS化およびAI機能の実装を進めています。実装済みのAI機能の一つである販促物の校閲AI「Smart Promo Check AI」は、チラシやメニュー表を商品マスターデータなどと自動比較することで確認作業を効率化します。このほか、POSレジでの不正行為検知AIや接客支援AI、発注や在庫、価格の最適化AIなどのPoCを2026年内に実施する予定です。
NSW株式会社 エンタープライズソリューション事業本部 アカウントビジネス事業部 事業部長 渡邉 哲也氏は、「AI実装は、小さく始めて価値を広げていく戦略です。繰り返し検証して、ユーザーからのフィードバックを得ながら、段階的に拡張していきます」と述べています。
ソフトマックス株式会社は、医師の働き方改革に伴うタスク・シフトや医療DXを支援するため、OCI Enterprise AIを活用した生成AIの実証実験を開始しました。紹介状の自動生成や診療録(カルテ)の要約によるショートサマリ生成、カルテ作成補助などを通じて、医師が「患者様と向き合う時間」をより多く確保できる環境の構築を目指しています。
生成AIによる文書作成補助では、従来比30〜50%の作業時間低減が実証されています。確認作業の所要時間は0件のエラーを目標に設計されており、本格的なサービス提供は2026年度内の予定です。
ソフトマックス株式会社 医療DX推進・企画部 上席執行役員部長 古瀬 拓也氏は、「機密性の高い個人情報を扱うため、最高水準のセキュリティを実装したOCIおよびOCI Enterprise AIを採用しています。AIモデルは競争が激しく進化のスピードも速い。対応モデルを継続的に拡充することによって、最新技術を柔軟に取り込み、より多様な業務要件やユースケースに迅速に対応できることを今後も期待しています」と述べています。
株式会社ソリューション・アンド・テクノロジーは、人事・会計・総務業務などの自社開発プロダクト「WiMS/SaaSシリーズ」を展開し、企業のバックオフィス業務のデジタルシフトを支援してきました。OCIおよびOracle AI Databaseを活用し、規程や申請、承認・問い合わせ・証憑・法令改正対応などの業務データやナレッジをAIで活用することによって、問い合わせ対応の効率化や業務ナレッジ検索が実現します。申請内容のチェックなど、バックオフィス業務のさらなる高度化を目指す方針です。
取締役 WiMS/SaaS ビジネス統括部長 飯野 泰史氏は、「OCIとOracle AI Databaseを活用することによって、業務データやナレッジを安全に活用したAI機能の実装を進め、お客様の業務効率化と全体最適化に貢献していきます」と述べています。
株式会社BLUEISHは、AIエージェント基盤「BLUEISH Agents」において、エンタープライズ向けのマルチクラウドAIエージェントの提供を強化してきました。OCIとOracle AI Databaseを組み合わせることで、セキュアかつ効率的な企業データ活用が可能です。セキュリティ、ガバナンス、パフォーマンスを維持しながら、AIエージェントが特定のビジネス・ユースケースに対して、より正確で信頼性の高い回答を提供できるようになります。
代表取締役 CEO 兼 CTO 為藤 アキラ氏は、「OCIとOracle AI Databaseへの対応により、企業の重要なデータをより安全かつ効率的にAIエージェントで活用できる環境を提供できるようになりました。日本オラクルとの連携を通じて、エンタープライズのお客様が安心してAIエージェントを業務に組み込めるよう支援していきます」と述べています。
日本オラクル株式会社の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 日本オラクル株式会社 |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 代表者 | 取締役 執行役 社長 三澤 智光氏 |
| 本発表で活用されている主な技術 | Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、Oracle AI Database |
| 関連プログラム | OCI AI Use Case Assessment |
| 主なSaaS事業者 | NSW株式会社、ソフトマックス株式会社、株式会社ソリューション・アンド・テクノロジー、株式会社BLUEISHをはじめとする日本のSaaS事業者 |
| 関連イベント | SaaS on OCI Forum 2026(2026年7月15日(水)開催) |
| URL | www.oracle.com/jp |
trends編集部の一言
生成AIによる文書作成補助で従来比30〜50%の作業時間低減が実証されているという数値は、業種を問わずインパクトがあります。業界全体としては、AI活用が実証実験フェーズを脱し、複数の事業者が異なる業務領域で同一のクラウド基盤を軸に本番実装へ動き出している段階です。
小売や飲食、医療やバックオフィスと、領域を横断してAI実装が進んでいます。マーケティング業界の文脈では、特定ツールの単独導入から基盤ごとの構造的な刷新へと移行しつつある段階です。
「小さく始めて価値を広げていく」という渡邉 哲也氏の言葉が示すように、段階的な検証と拡張のサイクルを組み込んだ仕組みが各社に共通しています。OCI AI Use Case Assessmentのように、ユースケースの整理から実装までを伴走する設計は、業界全体としてもAI活用の定着を加速させる取り組みとして注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「日本のSaaS事業者、オラクルのテクノロジーで次世代のAI搭載サービスを構築 | 日本オラクル株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000486.000057729.html, (参照 26-07-09).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
【Git】remote設定を変更する方法
【VBA】コメントアウトを設定する方法
マークダウンで改行する方法
【CSS】notで複数の件を除外する方法
x86とx64の違いを分かりやすく解説
GitLabとGitHubの違いを解説
パソコンのメモリの目安を用途別に選ぶ方法
Linuxで環境変数を確認する方法
CapsLockキーを解除する方法
UbuntuのIPアドレスを確認する方法
ITやプログラミングに関するニュース
いい生活がいい生活賃貸管理クラウド「AI消込アシスト機能」を正式リリース、消込マッチング率90%超えを達成
日本オラクルがOCIとOracle AI DatabaseでSaaS事業者を支援、AI搭載サービス構築が複数領域で進む
GiftXがマーケティング・営業特化のAI活用支援を開始、AIエージェント化層の生産性実感がチャット止まり層の約3.8倍
日本オラクルが厚生労働省の情報公開等事務にAI活用基盤「MOA」の構築を発表、意味検索と対話型AI RAGで効率化
株式会社いえらぶGROUPがキマールにAI自動入力機能を追加、不動産売買の顧客登録工数を削減
Big AdvanceにAIアシスタント「BiBi(ビビ)」が登場、中小企業のビジネスマッチングを自律支援
ゼロワングロースが「ゼロタッチCRM運用」支援を開始、3体のAIエージェントが24時間稼働しSlack承認で運用維持
ピーエスシーがデジタル資産管理「Coo Kai Perfect Finder」を提供開始、導入スピード1/3を実現
シースリーレーヴが社内AI基盤「C3-COMPASS」を開発、AI受託開発の上流工程標準化を目指す
R-Shift(アールシフト)が「AIかんたん設定」のアップロード処理を改善、待機時間を最大で50%以上短縮
