シースリーレーヴ株式会社は、AI受託開発の上流工程を一気通貫で支援する社内AI基盤「C3-COMPASS(シースリーコンパス)」を開発しました。
C3-COMPASSが解決する受託開発の上流工程課題
生成AIの普及により、企業のAI活用ニーズは急速に高まっています。その一方で、「AIで何か作りたい」という相談が増えているものの、事業目的や業務課題、成功指標が明確になっていないまま開発相談が始まるケースも少なくありません。
受託開発において最も重要なのは、コードを書く前の上流工程です。顧客の要望をそのまま機能に変換するだけでは、事業成果につながるシステムにはなりません。
本来は、事業目的や業務フロー、運用体制まで整理したうえで、「本当に作るべき機能」と「今は作らない機能」を見極める必要があります。しかし、この工程は経験豊富なPM(プロジェクトマネージャー)やディレクターの暗黙知に依存しやすく、品質にばらつきが生じやすい領域でもあります。
シースリーレーヴ株式会社は、受託開発のプロセスそのものにAIを活用することによって、より再現性の高いAI受託開発を実現するために、C3-COMPASS(シースリーコンパス)を開発しました。
C3-COMPASSが備える6つの機能
C3-COMPASS(シースリーコンパス)の主な機能は以下の6つです。
- 会議録・ヒアリング内容の構造化
- 顧客提案用カタログの設計
- 要件定義の生成
- 機能一覧の生成
- AIによる品質チェック
- 設計図作成支援
会議録から事業目的や顧客課題、制約条件などを整理し、AI開発特有の論点を早い段階で可視化します。要件定義では、利用者・業務フロー・権限・運用面に加え、「プロンプト設計」「回答精度」「人による確認フロー」といったAI開発固有の観点も含めて整理します。
品質チェック機能では、生成された要件定義や機能一覧に対して、AIが漏れ・矛盾・曖昧な表現・不整合を自動検出する仕組みです。設計図作成支援では、ER図、画面遷移図、業務フロー、データ構造など、開発に必要な設計資料の作成を支援します。
また、プロジェクト情報をAIが参照可能な形で蓄積することによって、新しくプロジェクトに参加したメンバーでも、過去の議論内容や仕様の背景をAIに質問して短時間でキャッチアップできます。チーム全体で一定水準以上の品質を維持するナレッジ基盤としても機能する設計です。
C3-COMPASSとAI活用相談サービスの連携と今後の展開
シースリーレーヴ株式会社では、企業のAI活用を月額制で伴走支援する「AI活用相談サービス(月額AI顧問)」も提供しています。同サービスで明確になった課題が既存ツールだけでは解決できない場合、シースリーレーヴ株式会社が、AI受託開発としてシステム化を支援します。C3-COMPASS(シースリーコンパス)を活用することによって、相談内容をスムーズに要件定義や設計資料へと展開し、AI活用の相談から開発までを一気通貫で支援できる体制を強化していく予定です。
今後は、顧客理解を支援する「C3-Persona AI」と事業計画の構造化を支援する「C3-Strategy AI」の構築を進めています。さらにリリース後の改善提案を支援する「C3-Kaizen」も加える計画であり、事業設計から要件定義、開発や改善提案までを一気通貫でカバーする体制の強化が目標です。
代表取締役の空野 正輝氏は、「受託開発で本当に重要なのは、コードを書く前の段階にあります。顧客が何を実現したいのか、どの課題を解決すべきなのかが曖昧なまま開発を進めると、どれだけ技術力があっても手戻りや認識齟齬が発生してしまいます」と語りました。
さらに空野 正輝氏は、「私たちは、AIを使って開発するだけの会社ではなく、AIで開発プロセスそのものを進化させる会社でありたいと考えています。C3-COMPASS(シースリーコンパス)は、その第一歩となる取り組みです」と述べました。
C3-COMPASS(シースリーコンパス)概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発元 | シースリーレーヴ株式会社 |
| ツール名 | C3-COMPASS(シースリーコンパス) |
| カテゴリ | 社内AI基盤 |
| 主な機能数 | 6つの機能 |
| 対象工程 | 会議録の構造化・要件定義・機能一覧・品質チェック・設計図作成 |
| 今後の展開 | C3-Persona AI・C3-Strategy AI・C3-Kaizen の構築 |
| 所在地 | 東京都港区赤坂1丁目5-12 第二虎ノ門ビル3階 |
| 代表者 | 代表取締役 空野 正輝 |
| 公式URL | https://www.c3reve.co.jp/ |
trends編集部の一言
受託開発の上流工程が属人化しやすいという課題は、業界を問わず広く共有されてきました。マーケティング業界の文脈に置き換えると、プロジェクト初期のブリーフィングや要件整理が担当者個人のスキルに左右されやすく、後から認識齟齬が発覚するというボトルネックは業界横断で語られてきたテーマです。
会議録から要件定義・設計図作成までをAIが構造的に支援する仕組みは、こうした課題への応答として業界全体の動向としても注目される取り組みです。「AIを使って開発するだけではなく、開発プロセスそのものを進化させる」という空野 正輝氏の言葉は、AI活用の議論が「何を作るか」から「どう作るか」へ移行しつつある現在の流れを端的に表しているのではないでしょうか。
C3-Persona AIやC3-Strategy AIなど後続ツールの展開とあわせて、AI受託開発の標準化がどこまで進むかが、今後の観察点になりそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「AI受託開発の上流工程を支援する社内AI基盤「C3-COMPASS(シースリーコンパス)」を開発 | シースリーレーヴ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000034517.html, (参照 26-07-09).
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