株式会社Mavericksは、動画生成AI「NoLang」の動画生成機能にオランダ語・マレー語を追加しました。
NoLangがターゲットとするオランダ・マレーシア市場で高まる現地語動画ニーズ
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、オランダには日本企業の拠点が700カ所超存在し、2014年からの10年間でほぼ倍増しました。欧州統括拠点としても選ばれる重要市場であり、進出企業にとってIR情報や製品・サービス紹介をオランダ語で発信できるかどうかは、現地従業員や取引先、投資家との関係構築を左右する要素となっています。
一方、マレーシアのEC市場も着実な成長を続けており、今後も高い成長が見込まれる状況です。マレー語を国語としながらも多民族・多言語社会であるマレーシアでは、英語や中国語のコンテンツに加えて、マーケティングやEC展開においてマレー語での訴求が現地消費者への浸透度を左右するという市場特性があります。
言語の壁が購買行動や理解度に直結することは、調査データからも明らかです。CSA Research(Common Sense Advisory)が29カ国・8,709人の消費者を対象に実施した調査によれば、76%が「自国語で情報が提供されている製品を購入したい」と回答しました。
4割は「他言語のみのサイトからは購入しない」と回答しており、現地語コンテンツの重要性は西欧・東南アジアを問わず、共通した課題です。また、消費者の72.1%が自国語で書かれたWebサイト・コンテンツに滞在時間の大半を費やすという調査結果も示されています。
NoLangのオランダ語・マレー語対応の仕組みと使い方
今回のアップデートにより、動画生成画面の「言語の設定」メニューに「Nederlands(オランダ語)」「Bahasa Melayu(マレー語)」の2言語が追加されました。いずれかを選択するだけで、アバターが解説するアバター動画を選択した言語でそのまま作成できます。この言語選択メニューは、テキスト入力やPDF資料、音声ファイルなど、NoLangが対応するすべての動画生成モードで共通して利用可能です。
PDFを入力とする「資料をプレゼンさせる」「資料を要約する」「資料を分析する」といった各動画生成モードにも、オランダ語・マレー語は対応しました。決算資料や製品資料など既存の日本語ドキュメントをアップロードするだけで、オランダ・マレーシア向けにそのまま展開できる解説動画や要約動画、分析動画に仕上がります。すでに生成済みの動画についても、視聴画面の変換ボタンからワンクリックでオランダ語・マレー語への変換が可能です。
生成された動画の見やすさにも工夫が施されています。字幕は、オランダ語・マレー語のラテン文字表記に対応したフォントで正しく表示されます。
また、各言語の1分あたりの標準的な文字量に応じてナレーションの再生時間や動画の想定尺を自動調整する仕組みも、オランダ語・マレー語に新たに対応しました。尺の自動調整機能によって、不自然な間延びや早口を防ぎ、ナレーションと字幕が自然なテンポで流れる動画を生成できます。
NoLangを用いたIR動画・越境EC・オンボーディングへの活用シーン
今回の対応で想定される主な活用シーンは、以下の3点です。
- オランダ進出企業によるIR動画・製品紹介動画の現地語化
- マレーシア向け越境ECでの商品紹介動画のマレー語生成
- 現地従業員・取引先向け多言語オンボーディング動画の作成
いずれも既存の日本語資料をアップロードし、出力言語を切り替えるだけで対応できます。翻訳会社への外注やナレーション収録の手配を都度行う必要がなく、資料の更新に合わせてスピーディに動画を用意できる点が特徴です。株式会社Mavericksは今後も、利用者ニーズの高い言語や日本国内で存在感を増す外国人コミュニティの母語への対応を順次拡充し、日本・アジアを中心とした多言語動画制作のインフラを目指す方針を示しています。
動画生成AI「NoLang」の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | NoLang |
| カテゴリ | 動画生成AI |
| 提供元 | 株式会社Mavericks |
| 登録ユーザー数 | 20万人(2026年7月時点) |
| 法人導入社数 | 100社超(2026年7月時点) |
| アバター数 | 100体以上 |
| 音声種類 | 300種類以上 |
| 今回追加言語 | Nederlands(オランダ語)・Bahasa Melayu(マレー語) |
| 設立 | 2023年9月12日 |
| 本社所在地 | 東京都文京区本郷三丁目 43-16 コア本郷ビル1階A室 |
| 代表者 | 奥野 将太氏 |
| 会社HP | https://www.mvrks.co.jp/ |
trends編集部の一言
CSA Research(Common Sense Advisory)が29カ国・8,709人を対象に実施した調査で、消費者の76%が自国語対応の製品を購入したいと回答したという数字は、改めて見るとインパクトがあります。マーケティング業界の文脈に置き換えると、グローバル施策のローカライズにかかるコストと時間の問題は業界横断で語られてきたテーマであり、翻訳・ナレーション収録なしに言語設定を切り替えるだけで現地語動画が完成する仕組みは、多言語コンテンツ対応の内製化ニーズに応える動きとして業界全体からも注目される取り組みです。
業界全体としては、多言語コンテンツ対応の自社完結ニーズは今後さらに高まる見通しです。マーケティング業界の文脈に置き換えると、言語ごとに外注コストが積み上がる従来の体制から、自社リソースでスピーディに多言語展開できる体制への移行は、コンテンツ戦略上の競争優位に直結するのではないでしょうか。同種サービスと比較しても、オランダ・マレーシアという地理的に離れた2市場を同時にカバーした今回の拡充は、複数市場への同時展開における障壁を大きく下げる設計として注目に値します。
References
- ^ PR TIMES. 「株式会社Mavericksは、動画生成AI「NoLang」にオランダ語・マレー語を追加。翻訳会社やナレーターを介さずオランダ・マレーシア向け動画を内製できる体制を構築 | 株式会社Mavericksのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000150.000129953.html, (参照 26-07-09).
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