株式会社IRBANKは、金融データ配信サービス『IRBANK Connect』をβ版参加者向けに先行提供開始することを発表しました。
IRBANK ConnectのAPIとMCPの概要
従来、企業分析に必要な金融データはEDINET・TDnetをはじめとする複数の情報源から個別に取得し、整理・加工する作業が求められていました。IRBANK Connectでは、これらのデータをIRBANK上で統合・構造化し、APIやMCPを通じてワンストップで参照できる環境を整えています。
IRBANK Connect APIは、全上場企業約 3,800 社の構造化された金融データにプログラムからアクセスできるHTTPS / RESTベースのAPIです。認証はAPIキー(Bearerトークン)方式で財務データや有報、適時開示、空売り・株価データを一つのAPIサービスで取得できます。
β版期間中のリクエスト上限は最大4,000req/日まで無料で提供されます。
IRBANK Connect MCPは、MCP(Model Context Protocol)に対応したAIアシスタントからIRBANKのデータをリアルタイムに参照できる機能です。MCPはAnthropicが2024年末に公開した、AIアシスタントが外部データソースやツールに接続するための標準プロトコルです。
ClaudeやChatGPTといったAIアシスタントから自然言語でクエリを投げると、AI側がリアルタイムに必要なデータを判断して取得できます。
MCPを利用するにあたって、プログラミングの知識は必須ではありません。Claude Desktopの場合は設定ファイルにAPIキーを1行追加するだけで接続が完了し、Google スプレッドシートとの連携もAPI関数を呼び出すだけで実現できます。
IRBANK Connect APIとMCPは同一のAPIキーで利用可能です。
新IRBANKのプラン別料金とβ版参加者特典
新IRBANKは、Web UIでの企業分析機能とIRBANK Connect API・MCPを1つのプランで利用できる統合型サービスです。Standard / Proプランに標準搭載されており、単独契約・追加課金は発生しません。
β版参加者には通常価格から一律50% OFFの特別価格が適用されます。
プランごとの料金と1日あたりのリクエスト上限は以下の通りです。
| プラン | 通常価格 | β版参加者価格 | 1日あたりのリクエスト上限 |
|---|---|---|---|
| Standard | ¥3,000 | ¥1,500(50% OFF) | 1,000 req/日 |
| Pro | ¥8,000 | ¥4,000(50% OFF) | 4,000 req/日 |
β版・クラウドファンディング参加者には3つの特典が用意されています。Proプラン相当(4,000req/日、月額 ¥4,000 相当)をβ版期間中ずっと無償で利用できるほか、APIキーおよびMCPの優先発行が受けられる点も特徴です。
さらに正式公開後も、Standard / Pro プラン永久50%OFFクーポンやMCP APIを無料で使える特別枠(Freeプラン枠)の提供が検討されています。なおクラウドファンディング登録(β版参加登録)は2026年5月29日までです。
IRBANK Connectのデータ品質とロードマップ
IRBANKが提供するデータはEDINETやTDnetなどの公的・公式情報をもとに取得し、企業ごとに異なる開示形式や勘定科目を整理・構造化したうえで配信されます。Web UIやAPI、MCPのいずれからアクセスする場合でも、参照するデータソースや更新タイミングは統一された設計です。
データカテゴリごとの更新頻度は以下の通りです。
| データカテゴリ | 更新頻度 |
|---|---|
| 企業基本情報 | 日次 |
| 財務データ(決算短信) | 日次 |
| 財務データ(有報・XBRL) | 即時 |
| 適時開示(TDnet) | 日次(24時間ディレイ) |
| 空売りデータ | 日次 |
| 株主構成 | 四半期 |
| 株価データ | 日次(終値ベース) |
財務データはEDINET公開後に即時反映され、TDnetの適時開示は24時間遅延、空売りデータは翌営業日に更新されます。リアルタイム株価は2026年Q4 以降に提供予定で、財務データの遡及範囲はEDINET公開分のすべて(最古は2008 年頃〜)に対応しています。
機能ロールアウトのスケジュールは以下の通りです。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年5月29日まで | IRBANK Connect およびβ版利用者募集 |
| 2026年6月~8月 | IRBANK Connect β版参加者向け提供開始 |
| 2026年8月〜9月 | 新IRBANK 正式公開 |
IRBANK Connectのサービス概要は以下の通りです。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社IRBANK |
| 代表者 | 指田悠馬氏 |
| 所在地 | 東京都目黒区中目黒3-6-2 FSビル6F |
| サービス名 | IRBANK Connect |
| カテゴリ | 金融データ配信サービス |
| 対象 | β版参加者・クラウドファンディング参加者 |
| 主な機能 | REST API・MCP接続による金融データ配信 |
| 対応プラン | Standard / Pro(標準搭載・追加料金なし) |
| カバレッジ | 全上場企業 約 3,800 社 |
| サービスURL | https://irbank.net/ |
| コーポレートサイト | https://corp.irbank.net/ |
trends編集部の一言
全上場企業約 3,800 社の財務データや有報、適時開示、空売り情報をAPIとMCPの両方で提供するという発表は、金融データインフラの整備として注目に値します。マーケティング業界の文脈に置き換えると、複数の情報源に分散した競合・市場データを統合APIで一括取得し、AIアシスタントに自然言語で問い合わせるという設計は、リサーチ業務の入口における「データ収集と整形のコスト」を削減する方向性と重なります。こうした方向性は、業界全体の情報活用プロセス転換を象徴する動きとして読み取れます。
特に注目されるのは、Standard / Proプランに追加料金なしで標準搭載されるという料金設計です。データ活用の入口コストを下げることで、「データはあるが分析リソースが限られている」という状態が業界横断で語られてきた課題への応答として機能する可能性があります。
同種サービスでもAI経由のデータ参照設計が広がりつつあり、業界全体としては企業情報取得の自動化・効率化が加速する流れと捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「【IRBANK Connect】IRBANKがMCP/APIの提供を発表しました。 | 株式会社IRBANKのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000179588.html, (参照 26-05-18).
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