株式会社ボルテックスと株式会社Biz Freakは、在籍型出向とAI実案件OJTを組み合わせた人材育成プログラム「Vターンシップ for AX」の提供を開始しました。
Vターンシップ for AXの背景にある3つの構造的課題
国内AIシステム市場は2024年時点で1.3兆円超に拡大し、2029年には約4.2兆円規模へ成長すると予測されています。AIの事業活用は大企業だけの話ではなくなってきました。
一方で、DX推進人材の不足については8割超の企業が課題としてあげています。特に中堅・中小企業においては、AI人材育成に関する以下の3つの課題が共通して指摘されてきました。
- 「採用」の壁:AI・DX人材の需要が急拡大するなか、専門人材の獲得競争が激化している
- 「育成」の壁:社内にAI実務の環境や知見がなく、人材を育てる土台が整いにくい
- 「実践」の壁:AI活用の起点となる実案件が社内になく、経験の蓄積が進まない
採用・育成・実践における3つの課題は個別に対処するだけでは解決が難しく、「実務の場」そのものを外部に求める発想の転換が求められています。株式会社ボルテックスは、顧客企業へのヒアリングを通じて、こうした現場の声を積み重ねてきました。
「Vターンシップ for AX」の仕組みと3つの特長
「Vターンシップ for AX」は、在籍型出向という仕組みを活用して、上記3つの課題に一体的にアプローチするプログラムです。送出企業の社員は、在籍型出向によりBiz Freakの実プロジェクトへ参画します。
豊富なAX実績を持つBiz Freakの現場で、座学ではなく生きた実務を通じてAI・AXスキルを習得し、出向期間終了後は自社に帰任して社内のAX推進を牽引する存在となることを目指します。
株式会社Biz Freakは、PKSHAグループに属し、エンタープライズ企業向けの新規事業開発およびアジャイル開発支援を展開してきました。特許取得済みの独自開発手法とAI PMツール「バクソクボード」を組み合わせた「バクソク」開発モデルにより、仮説検証を高速で回転させながら市場適合性(PMF:Product Market Fit)を追求する開発体制を強みとする企業です。300社超のAX案件実績を有し、2025年7月時点でも実績を積み上げています。
本プログラムの特長は次の3点です。
- 実案件だからこそ身につくスキル:300社超のAX導入実績のある現場で、実際のクライアント課題に向き合います
- 在籍型出向だから安心して送り出せる:雇用関係を継続したまま出向するため、社員はリスクを抑えながら越境学習に臨め、企業側も採用コストをかけずに育成できます
- AI・AX領域に完全特化した育成設計:実案件OJT・AI技術研修・帰任後を見据えた構想書作成の三段構成
出向期間中は、ボルテックスの専任キャリアアドバイザーが月次フォロー面談を実施します。出向元・出向者・ボルテックスの三者が定期的に状況を共有し、帰任後のキャリア・役割設計まで継続的にサポートする伴走支援体制です。
なお、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査によれば、企業のDX推進における人材不足の深刻さは過去7年にわたって継続的に指摘されており、694億円規模の市場対応が求められる領域と位置づけられています。
「Vターンシップ for AX」の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供開始 | 提供開始済み |
| 提供企業 | 株式会社ボルテックス |
| 連携企業 | 株式会社Biz Freak(PKSHAグループ) |
| サービス名 | Vターンシップ for AX |
| プログラム形態 | 在籍型出向 × AI実案件OJT |
| 育成構成 | 実案件OJT・AI技術研修・構想書作成(三段構成) |
| 伴走支援 | 専任キャリアアドバイザーによる月次フォロー面談 |
| 対象 | 送出企業の社員 |
| 会社所在地(ボルテックス) | 東京都千代田区 |
| 会社代表(ボルテックス) | 宮沢 文彦氏 |
| 設立(ボルテックス) | 1999年 |
| 従業員数(ボルテックス) | 821名(2026年3月31日時点) |
| 売上高(2025年3月期) | 1,038億円 |
| 経常利益(2025年3月期) | 134億円 |
| 会社所在地(Biz Freak) | 宮城県仙台市 |
| 会社代表(Biz Freak) | 平 雄飛氏 |
| AX案件実績(Biz Freak) | 300社超 |
trends編集部の一言
DX推進人材の不足を課題とする企業が8割超に上るという数字は、改めて目を引きました。業界全体としては、AI人材育成の「機会そのものが社内に存在しない」という構造的な問題が、業種・規模を問わず広がっていることが読み取れます。
マーケティング業界の文脈でも、AIツールの導入は進む一方で使いこなせる人材が限られるという課題は共通しており、育成の難しさは業界横断のテーマとして定着してきました。
「座学ゼロ、実案件で育てる」という設計は、外部プロジェクトへの参画を通じてスキルを習得する越境学習モデルの一形態です。同種の人材育成施策の流れとしては、座学型研修から実践型・OJT型へのシフトが加速しており、「Vターンシップ for AX」はその方向性を在籍型出向という仕組みで制度化した点に特徴があります。
在籍型出向という仕組みにより、雇用関係を維持したまま送り出せる点も、特に中堅・中小企業には現実的な選択肢として映るのではないでしょうか。帰任後の定着まで三者でサポートする設計は、「学んで終わり」になりがちな研修施策との差別化要素として、AI人材育成市場全体でも注目される動きと言えるでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「在籍型出向「Vターンシップ®」× AX企業「Biz Freak」連携 実案件OJTでAI人材を育成する「Vターンシップ for AX」提供開始 | 株式会社ボルテックスのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000281.000012519.html, (参照 26-06-24).
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