株式会社VIGは、2026年5月29日、AI業務効率化の実務経験者と企業をつなぐAI人材活用サービス「VIG AI Hub」の提供を開始しました。
VIG AI Hubが着目するAI導入率と成果のギャップ
生成AIの活用はすでに広く浸透しています。何らかの業務でAIを利用している組織は88%に達し、前年の78%から大きく上昇しました。一方で、全社規模でAI活用を完全に定着させられた組織はわずか7%にとどまっています。(出典:McKinsey「The State of AI in 2025」)
この差を生む要因は技術ではなく「業務の定義」にあります。同調査では、AIで高い成果を上げている企業(高パフォーマー)が抜本的な業務プロセスの再設計を行っている割合は55%です。その他の企業は20%にとどまり、約2.8倍の開きがあります。
AIを既存業務に上乗せするだけの企業と、業務を再定義してAIを組み込む企業との間で、成果の差が広がっているのが現状です。日本国内でも同様の傾向が確認されています。
総務省「令和7年版 情報通信白書」によると、生成AI導入の懸念事項として最も多く挙げられたのが「効果的な活用方法がわからない(30.1%)」でした。多くの企業が、ツールの不足ではなく「自社の業務のどこに、どう使えばよいか」を言語化できずに止まっています。
VIG AI Hubが対象とする企業に共通する3つの課題
VIG AI Hubでは、企業が抱える課題として次の3点を挙げています。
- 要件が固まらず、社内で議論だけが続いて動き出せない
- どの業務にどんな成果をどのスキルで実現すべきか言語化できない
- AI人材の採用が難航し、気軽に相談できる場がない
「VIG AI Hub」は、各社ごとに「何を任せるか」を明確に定義する工程を挟むことで、これらの課題に対処します。運営のAIコンサルタントが業務を整理し、依頼シートという形で「現状の課題」「AI活用の目的」「期待成果」「期間」「概算費用」を1枚にまとめました。
この依頼シートによって、社内の合意形成と意思決定を前に進める仕組みとなっています。
VIG AI Hubの依頼シートを軸にした3つの特徴
「VIG AI Hub」の中心にあるのが「依頼シート」です。たとえば「見積もり作成に営業担当が月60時間費やしている」という課題(サンプル例)などを、運営のAIコンサルタントがヒアリングをもとに整理します。
依頼シートは問い合わせから3営業日以内に作成されます。AI活用の余地や期待成果、概算費用(月◯◯万円〜)を1枚に整理した形で届き、社内稟議の初動を50%削減する効果も見込まれています。主な特徴は以下の3点です。
- 依頼シートによる業務の構造化と社内合意の促進
- 相談から実装まで1つのプラットフォームで一気通貫
- 初期3ヶ月から着手し、その後は1ヶ月単位で柔軟に見直し可能
「課題の定義 → 面談 → 合意 → PJの開始 → 実装 → 改善」を一気通貫で回せる設計となっています。PoCやスポット検証から小さく始めることも可能で、成果を見ながら拡大も縮小も月単位で判断できます。
VIG AI Hub サービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | VIG AI Hub |
| 提供開始 | 2026年5月29日 |
| サービス区分 | AI人材活用サービス |
| 提供元 | 株式会社VIG |
| 所在地 | 東京都渋谷区 |
| 代表取締役 | 齋藤 正輝氏 |
| 依頼シート作成 | 3営業日以内(無料) |
| 契約期間 | 初期3ヶ月〜、以降1ヶ月単位 |
| 年内目標 | 依頼シート1,000枚作成 |
trends編集部の一言
AIを「使っている」組織が88%に達する一方、全社定着はわずか7%という数字は、業界を問わず重くのしかかる現実です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、ツールの試験導入と組織全体への定着の間にある「業務設計の空白」は、同種のAI活用支援サービス全体で共通して語られるテーマになりつつあります。
「依頼シートで業務を言語化する」というアプローチは、AI活用の入口として理にかなっています。AI導入前に業務定義を整理する支援サービスへの需要は、業界全体として高まっています。
「何ができるか分からない」段階から3営業日以内に依頼シートが完成する仕組みは、社内稟議のハードルを下げる設計として注目に値するのではないでしょうか。月単位で見直せる柔軟な契約設計もあわせて、導入障壁を下げる動きとして位置づけられます。
References
- ^ PR TIMES. 「依頼シートからAI業務効率化を相談・実行できるプラットフォーム「VIG AI Hub」を提供開始 | 株式会社VIGのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000174690.html, (参照 26-05-30).
