株式会社Hakuhodo DY ONEと株式会社ReD.が共同で運営するコンサルティングチーム「Magicx consulting」は、AI駆動開発サービス『Magicx Engineering Intelligence Suite』の提供を開始しました。
同サービスが解決するエンタープライズ開発の課題
近年、AI技術の進化によりシステム開発の各工程でAI活用が広がってきました。その一方で、企業ではIT人材不足や開発コストの上昇、外部ベンダーへの依存、レガシーシステムの複雑化により、開発力強化や内製化、モダナイゼーションの必要性が高まっています。
特にエンタープライズ領域では、既存システムとの整合性、業務要件への適合、品質やセキュリティ、運用保守などの制約が大きくなっています。単なる開発効率化だけでは対応が困難な状況が続いてきました。
従来の開発では、要件変更のたびに設計書、ソースコード、テスト仕様書、運用マニュアルなど複数の成果物への影響を人手で確認する必要がありました。変更対応のスピードと品質管理の両立が、長年の課題です。
『Magicx Engineering Intelligence Suite』は、要件定義からドキュメント作成までをAIが横断的に支援することによって、仕様変更に伴う影響範囲の把握と成果物間の整合性確認を効率化します。安定性や信頼性が求められるSoR(System of Record)領域だけではなく、事業環境の変化が速いSoE(System of Engagement)領域でも即応性の高い開発体制を実現します。
同サービスの主な特長
本サービスの主な特長は以下の6点です。
- 開発プロセス全体の生産性向上
- 要件・設計・コード・テストのトレーサビリティ支援
- 品質やセキュリティ、ガバナンスの強化
- SoR領域における基幹・業務システム開発の効率化
- SoE領域における高速な事業施策実装
- AI Readyプロジェクト推進とサーキュラーイノベーション
要件定義、設計、実装、テスト、レビュー、ドキュメント作成など、開発工程の全体にAIを活用し、開発リードタイムを短縮します。要件変更時には関連する設計書、ソースコード、テストケース、運用資料への影響をAIが整理し、開発チームの判断を支援する仕組みです。なお、工数削減効果は当社検証・先行プロジェクトに基づく想定であり、対象範囲や開発体制、既存資料の品質により異なります。
SoE領域では、季節、天気、時間帯、地域、在庫状況、生活者の行動変化などの外的環境に応じて、アプリケーションや機能を素早く変化させることが求められます。ECサイトの表示・レコメンド変更、キャンペーンに合わせた画面・導線改善、地域特性に応じた顧客体験の展開など、施策の設計から実装、検証、改善までを高速化する点が特徴です。
加えて、AIツール導入にとどまらない「AI Readyプロジェクト推進」も支援します。同推進は、AIを前提としたプロジェクト設計や開発プロセス、ガバナンス、人材育成、開発環境整備を含みます。
各プロジェクトで得られたAI活用ルール、プロンプト、設計パターンなどのノウハウを再利用可能な知見として蓄積し、他のプロジェクトや企業支援に活かす仕組みです。この知見循環の設計は「サーキュラーイノベーション」モデルとして体系化されています。
同サービスの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社Hakuhodo DY ONE/株式会社ReD. |
| 提供チーム | Magicx consulting |
| サービス名 | Magicx Engineering Intelligence Suite |
| カテゴリ | AI駆動開発サービス |
| 対象領域 | SoR(System of Record)領域・SoE(System of Engagement)領域 |
| 主な支援範囲 | 要件定義・設計・実装・テスト・レビュー・ドキュメント作成・運用保守 |
| 工数削減効果 | 一部工程で従来比30〜70%程度(適用領域・既存資料の整備状況により異なる) |
| Hakuhodo DY ONE 社員数 | 3,290名(2026年4月1日時点) |
| Hakuhodo DY ONE 創立 | 2024年4月1日 |
| ReD. 創立 | 2022年12月24日 |
| 所在地(両社) | 東京都港区赤坂5丁目3-1 赤坂Bizタワー |
| 公式サイト | https://www.hakuhodody-one.co.jp |
trends編集部の一言
一部工程で従来比30〜70%程度の工数削減が見込まれるという数値は、開発現場の外からでもインパクトが伝わります。AI開発支援市場全体としては、ツール単体の導入から「プロセス設計ごと変える」アプローチへの移行が進んでおり、品質やガバナンスを含めた包括支援の需要が高まっている状況です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、施策の要件整理や成果物の整合性確認に時間を取られる課題は業種を問わず、「要件変更のたびに複数の資料を人手で確認する」という非効率は業界横断で語られてきたテーマと言えます。
今回のサービスで印象的なのは、AIツールの導入だけではなく、プロジェクト設計やガバナンス、人材育成、開発環境整備までを一体で支援する点です。各プロジェクトの知見を「サーキュラーイノベーション」として蓄積・循環させる設計には、単発の効率化にとどまらない継続的な改善の仕組みが見えます。博報堂DYグループの横断的なAI専門家集団であるHCAI Professionalsとの連携を含め、今後の展開にも注目しておく価値があるでしょう。
References
- ^ PR TIMES. 「Hakuhodo DY ONEとReD.が一体運営するMagicx consulting、AI駆動開発サービス「Magicx Engineering Intelligence Suite」を提供開始 | 株式会社Hakuhodo DY ONEのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000162.000140732.html, (参照 26-06-11).
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