株式会社キッカケクリエイションは2026年4月21日、業務でコードレビューを担当するITエンジニア322名を対象に実施した、「AI生成コードのレビュアー負担に関する調査」の結果を公開しました。
AI生成コードのレビュー経験と負担増の実態
直近6か月以内にAIコーディングツールで生成されたコードをレビューした経験について、「何度もある(5回以上)」が37.9%、「数回ある(2~4回)」が42.5%となりました。合計80.4%のエンジニアが複数回のレビュー経験を持つ結果です。
レビュー経験者277名に対する追加質問では、「非常にそう感じる」が30.0%、「ややそう感じる」が56.3%と、合計86.3%がレビュアーやシニアエンジニアの負担増を感じています。AI生成コードのレビュー・修正に費やした追加時間については、「週5時間以上」が21.3%、「週3~4時間程度」が46.2%で、約7割が週3時間以上の追加対応を行っている状況です。
レビュー時に指摘された問題点と自由回答
AI生成コードをレビューした際に問題だと感じた点として、「提出者本人がコードの内容を説明できなかった」が49.5%で最多となりました。生成者自身がロジックを把握していないという構造的な課題が浮き彫りになっており、主な指摘は以下の5点です。
- 提出者が内容を説明できない:49.5%
- 動作理由が理解しにくい:33.6%
- エッジケースで動作不良:31.8%
- 中途半端なコードの蓄積:24.5%
- 既存コードベースとの不整合:20.9%
自由回答では、「担当者がAIを信じきってしまう」「コードの作成者の責任者が誰であるか担保出来ない」といった指摘が挙がりました。レビューが形骸化するリスクを訴える声も含まれており、AI生成コードの品質管理に対する現場の危機感がうかがえます。
「書く速度」と「届ける速度」のギャップに関する調査結果
「コードを書く速度は上がったが、動くソフトウェアを届ける速度はあまり変わらない」と感じるかという質問に対して、「非常にそう感じる」が17.7%、「ややそう感じる」が57.1%でした。合計74.8%が速度ギャップを実感している結果です。
- バグ・障害修正の経験あり:78.6%
- コードベース品質維持への懸念:76.4%
- 明文化ルールがある組織:27.3%
- 暗黙のルール運用:43.5%
- ルール検討中:17.1%
コードベース全体の品質維持が困難になるとの懸念は、76.4%に達する一方で、AI生成コードに関する明文化されたルール・ガイドラインがある組織は27.3%にとどまりました。「暗黙のルールや口頭での取り決めがある」が43.5%で最多となっており、組織的な対応整備が追いついていない状況です。
調査結果の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 調査名称 | AI生成コードのレビュアー負担に関する調査 |
| 調査期間 | 2026年2月24日〜2月27日 |
| 有効回答 | ITエンジニア322名 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 実施企業 | 株式会社キッカケクリエイション |
| 負担増実感 | 86.3% |
| バグ修正経験 | 78.6% |
| 速度ギャップ実感 | 74.8% |
trends編集部の一言
AI生成コードの品質課題に関するデータが数値で可視化された点は、社内でAIツール導入の判断材料を求めている担当者にとって具体的な論拠になりそうだと感じました。「動くコードが出てきた瞬間に安心してしまう」感覚は開発者でなくとも心当たりがあり、レビュー工程の重要性を改めて意識させられます。
今後求められるスキルとして「品質基準を言語化してAIに指示する力」が52.2%でトップに挙がっている点は、プロンプト設計の精度がコード品質に直結する時代を示唆しています。組織内でAI活用のルール整備を推進している方や、開発チームのマネジメント層がガイドライン策定の優先度を判断する際に、本調査の数値は説得力のある材料として活用できるはずです。
References
- ^ PR TIMES. 「【AI生成コードのレビュアー負担に関する調査】レビュー担当者の約9割が「負担増」を実感78.6%がAI起因のバグ修正を経験、「本人がコードを説明できない」課題も | 株式会社キッカケクリエイションのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000046.000068613.html, (参照 26-04-21).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
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