ジー・ブーン株式会社は2026年4月21日、情報システム部門の最終責任者377名を対象に実施した「企業のDX推進におけるIT依存実態に関する調査」の結果を公表しました。
情報システム部門の責任者が抱えるDX推進の課題と経営層からの丸投げ実態
調査ではまず「自社のDX推進において課題を感じているか」を尋ねており、「多少課題を感じている」が45.6%、「非常に課題を感じている」が41.6%で、合計87.2%が課題を認識していると回答しました。「全く課題を感じていない」と答えた層は12.7%にとどまっており、大半の責任者が現状に何らかの問題意識を持っている構図です。
加えて、課題を抱える責任者のうち72.0%が、「経営層からDX推進を情報システム部門に丸投げされている」と感じていることも判明しました。「ややそう感じる」が47.1%、「とてもそう感じる」が24.9%という内訳であり、現場の部門が単独でDXを背負わされている実態が、数値として裏付けられた形です。
ITツールの導入だけでは解決できないDX推進の壁
DX推進に課題を感じている責任者のうち51.1%が、ITツールの導入や運用のみでは、DXの目的を達成できないと回答しました。テクノロジーの導入そのものは進んでいるものの、それだけでは組織全体の変革には結びつかないという認識が、過半数を占めている状況です。
- DX推進を担う人材の不足(60.7%)
- 現場従業員の意識改革の遅れ(58.3%)
- 既存業務のプロセスの硬直化(51.2%)
ITツールでは解決できないと感じる課題の上位3項目は、いずれも「人」や「組織文化」に関する要因です。ツール導入による業務効率化が進んでも、現場の運用体制や意識が追いつかなければ、効果は限定的になるという課題意識が鮮明になりました。
情報システム部門で不足するスキルと今後必要な取り組み
DX推進に課題を持つ責任者が、情報システム部門で不足していると感じるスキルについては、「経営視点での戦略立案力」が49.2%で最多となりました。続いて「プロジェクトマネジメント力」が48.6%、「最新テクノロジーの専門知識」が45.6%と僅差で並んでおり、技術力だけではなく経営戦略との接続が求められています。
- 業務部門のITリテラシー向上施策(48.3%)
- DX推進専門組織の設置・強化(42.9%)
- DX方針・目標の明確化(41.0%)
DX推進を成功させるために今後必要な取り組みとして挙がった上位3項目は、いずれも全社的な体制構築を求める内容です。業務部門側のリテラシー底上げや、専門組織の新設など、部門横断での対応が不可欠であるという認識が広がっています。
調査概要と情シスBチームのサービス内容
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 調査期間 | 2026年3月27日~3月30日 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 調査対象 | 情報システム部門の最終責任者 |
| 調査人数 | 377名 |
| 実施企業 | ジー・ブーン株式会社 |
| 関連サービス | 情シスBチーム |
trends編集部の一言
DX推進の責任が情報システム部門に集中しがちな構造は、自分の周囲でもよく耳にする話題であり、調査結果の「丸投げ」72.0%という数字には、実感を伴うものがありました。業務改善をノーコードツールで試す中でも、ツール選定や導入自体よりも「現場にどう定着させるか」の段階で壁にぶつかる場面が多く、人材不足や意識改革の遅れが上位に来た点には納得できます。
不足スキルとして「経営視点での戦略立案力」が最上位に挙がった点は、情報システム部門が技術の守備範囲を超えた役割を期待されている裏返しだと感じました。社内でDX施策を提案する際にも、「なぜやるのか」を経営目線で語れるかどうかで反応が大きく変わった経験があります。ITリテラシー向上施策や専門組織の設置を求める声が多い背景には、部門間の分断を超えた連携体制への切実なニーズがあるのだと思います。
References
- ^ PR TIMES. 「DX推進に課題を抱える情報システム部門の責任者の半数以上が、「ITツールの導入・運用のみではDXの目的を達成できない」と回答!ジー・ブーンが「企業のDX推進におけるIT依存実態に関する調査」を実施! | ジー・ブーン株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000177873.html, (参照 26-04-22).
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