株式会社Archaicは、製造業の設計業務を自動化するAIソリューション「CAD AI Agent」の販売を開始しました。
CAD AI Agentが製造業の設計現場の反復作業を自動化
製造業の設計現場では、干渉チェックや検図、BOM整合性確認、見積作成といった業務が設計者の工数を大きく圧迫してきました。これらは専門知識を要しながら、定型的な作業であり、AIによる自動化との親和性が高い領域です。
株式会社Archaicは、製造業向けAI開発で培ったノウハウをもとに、CADとAIを直接連携させるエージェント型ソリューションを開発しました。現在、特許出願を準備中です。対応CADはSolidWorksやCATIA、FreeCADで、iCAD・NX・AutoCAD・Fusion 360は順次対応予定となっています。
CAD AI Agentが提供する5つの機能
設計業務の自動化を支える機能として、「CAD AI Agent」は次の5機能を提供しています。
- 干渉チェック:部品間の干渉・接触を自動検出しマーカー付きで出力
- 検図:図面の記載漏れ・不整合を自動チェック
- BOM管理:部品図と部品表の整合性確認および部品発注書の自動生成
- 類似図面検索:過去図面から類似形状を高速検索し設計の再利用を促進
- 加工性チェック:3Dモデルから加工困難箇所を自動抽出
活用イメージとして、自動見積もり生成機能が搭載されました。SolidWorksのモデル情報から材料費や切断費、機械加工費、表面処理費を自動算出し、設計完了後すぐに見積書を出力できます。CATIAアセンブリでは全部品ペアを一括解析し、干渉(Clash)・接触(Contact)をマーカー付きで可視化することによって、修正箇所を即座に特定できる設計です。
セキュリティ面では、機密図面・設計情報の社外送信ゼロを実現するオンプレミス構成に対応しました。AI処理の全プロセスを社内サーバー上で完結させることが可能で、製造業特有の情報漏洩リスクへの対策も講じた設計です。
CAD AI Agentの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | CAD AI Agent |
| 対応CAD | SolidWorks / CATIA / FreeCAD(iCAD / NX / AutoCAD / Fusion 360 は順次対応予定) |
| 提供機能 | 干渉チェック・検図・BOM管理・類似図面検索・加工性チェック(5機能) |
| 削減効果 | 設計レビュー工数を最大40%削減(PoC実績に基づく試算) |
| セキュリティ | オンプレミス構成対応・社内サーバー完結処理 |
| 会社名 | 株式会社Archaic(Archaic Inc.) |
| 所在地 | 東京都渋谷区神宮前1-22-1 オークラビル5F |
| 設立 | 2017年11月 |
| 資本金 | 1億1,000万円(資本準備金含む) |
trends編集部の一言
設計レビュー工数を最大40%削減できるという試算は、製造業以外の視点から見てもインパクトのある数字です。製造業向けAIソリューション市場では、専門知識を要する定型作業の自動化需要が高まっており、「AIが確認作業を担い、人は判断に集中する」という設計思想は業界全体の方向性と軌を一にしています。
機密性の高い図面データを社外に出さずに処理できるオンプレミス対応は、製造業特有の情報管理要件を正面から捉えた設計です。サンプル提供やAIチューニング、トライアル導入、本導入という段階的な展開フローも用意されています。業界全体としては、段階的な導入を重視する傾向に合致したアプローチと言えそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「製造業の設計工数を最大40%削減 CAD AI Agent の販売を開始 | 株式会社Archaicのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000048761.html, (参照 26-06-17).
