インフォコム株式会社は、文書管理システム「MyQuick(マイクイック)」の新バージョン(v9.3)を開発しました。
MyQuickの社内文書活用に向けた課題と背景
企業ではDX推進や生成AIの活用が進む一方で、社内に蓄積された契約書、規程、報告書などの情報資産を十分に活用できていないという課題があります。必要な情報を探すために複数の文書を検索・閲覧する業務負荷が発生しており、業務効率や意思決定のスピード向上に向けた改善が求められている状況です。
「MyQuick(マイクイック)」は、契約書や取引証憑、規程などの社内文書を一元管理する文書管理システムとして、これまで980社以上の企業に導入されてきました。インフォコム株式会社は、2025年からAI機能の提供を進めており、今回のバージョンアップでは社内文書の活用をさらに支援する機能を拡充しました。
MyQuick v9.3で追加・拡充される4点の機能
今回のバージョンアップで追加・拡充される機能は、以下の4点です。
- AIチャット機能による文脈を踏まえた文書・情報の抽出
- 項目値クリック検索で関連文書を瞬時にリストアップ
- ブラウザ上からの台帳・ファイル一括アップロード
- オンプレミス版でのAI連携(GPT連携機能)
AIチャット機能では、「展示会関連の資料を探して」といった曖昧な質問でも、AIが文脈を解釈し、関連する文書や情報を抽出して回答します。回答生成時には「MyQuick(マイクイック)」に登録された情報を優先的に参照することによって、事実に基づかない回答(ハルシネーション)を抑制する設計です。
項目値クリック検索では、管理情報として登録されている各項目の値をクリックするだけで検索が可能です。例えば、「取引先」項目で「インフォコム株式会社」をクリックすると、同じ値を持つ関連文書を瞬時にリストアップします。
これまで専用ツールで行っていた台帳情報(CSV)と電子ファイルの一括登録・更新は、ブラウザ上から実行できるようになりました。オンプレミス版でのGPT連携機能は、これまでクラウド版のみで提供していた機能を、オンプレミス版でも利用可能にしたものです。
セキュリティや運用方針の観点からオンプレミス環境を選択している企業においても、生成AIを活用した業務効率化や情報活用が可能となります。
MyQuick(マイクイック)v9.3 概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | MyQuick(マイクイック) |
| バージョン | v9.3 |
| カテゴリ | 文書管理システム |
| 提供元 | インフォコム株式会社 |
| オンプレミス版提供開始 | 2026年5月 |
| クラウド版提供開始 | 順次提供予定 |
| 導入実績 | 980社以上 |
| 主な追加機能 | AIチャット機能、項目値クリック検索、一括アップロード、オンプレミス版GPT連携 |
| 今後の連携強化予定システム | GRANDIT(グランディット) |
| 運営会社所在地 | 東京都港区 |
| 代表取締役社長 | 黒田 淳氏 |
trends編集部の一言
980社以上への導入実績を持つ文書管理システムがAIチャット機能を搭載した点は、企業の情報活用における一つの転換点として注目できます。業界全体としては、文書の「保管」から「活用」へという流れが加速しており、蓄積された情報資産をいかに業務に結びつけるかが共通の課題となってきました。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、過去の施策資料や競合調査レポートが社内に散在し、必要なときに素早く参照できないというボトルネックは業界横断で語られてきたテーマです。曖昧な質問でも文脈を解釈して回答するAIチャット機能と、ハルシネーション抑制のために登録情報を優先参照する設計の組み合わせは、社内文書活用の入口における判断コストを下げる現実的なアプローチとして、今後の市場における動向が注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「文書管理システム「MyQuick」、AIチャット機能を搭載 | インフォコム株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000128741.html, (参照 26-06-11).
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