株式会社テラスカイは2026年5月、AI駆動開発モデル「BLADE」の運用を開始しました。
BLADEのAI駆動開発におけるリスク回避策
従来のSalesforce開発では、「作ったものをテストする」V字モデルが主流でした。エンドユーザーとの認識相違や結合テスト時の要件違いが開発後半に発覚し、大幅な手戻りが発生するリスクがありました。こうした課題に対し、BLADEは要件定義の段階でユーザーストーリーに基づく受入条件をお客様と合意し、それを基にAIが実装を行う「I型プロセス」を採用しています。
また、汎用AIを活用した開発では、アーキテクチャ崩壊やガバナ制限の無視、ブラックボックス化といった技術的負債が生じやすい点も課題です。BLADEは「プロンプト・ライブラリ」によってAIの設計判断を統制し、これらのリスクの抑止を図ります。
BLADEを支える3つのアプローチ
BLADEは、高品質なSalesforce開発を実現するために、次の3点を核とした開発プロセスを採用しました。
- ビジネス目的からの逆算設計(AI前提のI型プロセス)
- 8,000案件超のノウハウを体系化した「プロンプト・ライブラリ」によるAI統制
- ビジネス目的(ユーザーストーリー)、設計・実装される機能、テストケースをつなぐ完全なトレーサビリティ
1つ目の「I型プロセス」では、プログラムを書く前に「完成の定義」を明確にします。現場の業務との認識の齟齬を未然に回避し、実装フェーズにおける手戻りを抑制することができました。
2つ目の「プロンプト・ライブラリ」では、AIを単なるコード生成ツールとしてではなく、設計の整合性を検証する「仮想アーキテクト」として機能させました。標準機能を優先する「Fit to Standard」の判断やガバナ制限を考慮したコード生成をAIに促し、保守性の高いシステムを構築する設計です。
3つ目のトレーサビリティでは、ユーザーストーリーから設計や実装、テストケースまでをシステム上で一貫して紐づけ、ブラックボックス化を防ぎます。
BLADEのファーストユーザー三菱電機株式会社の導入実績
BLADEのファーストユーザーは三菱電機株式会社です。国際輸送運賃入札システムの改修プロジェクトに適用され、開発期間は2026年4月~9月(予定)、6月1日現在はAIを利用した構築フェーズにあります。
同社ロジスティクス戦略統括室の水越 雅則氏は、「従来の手法で要件定義からテスト設計完了まで4か月が見込まれるところ、BLADEではわずか2ヶ月という短期間で完遂しています」と成果を述べました。開発の初期段階で「正解」が可視化されたことで手戻りリスクを最小限に留め、投資対効果(ROI)の最大化という絶大なビジネスインパクトをもたらすと評価されています。
AI駆動開発モデル「BLADE」概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社テラスカイ(東京都中央区) |
| 運用開始 | 2026年5月 |
| サービス名 | AI駆動開発モデル「BLADE」(BluePrint AI-Driven Environment) |
| 対象プラットフォーム | Salesforce |
| 開発プロセス | I型プロセス(ビジネス目的からの逆算設計) |
| 主要なアプローチ | プロンプト・ライブラリによるAI統制、完全なトレーサビリティ |
| 活用ノウハウ | 8,000案件超のSalesforce導入ノウハウをプロンプトとして体系化(1件のファーストユーザー先行導入実績あり) |
| ファーストユーザー | 三菱電機株式会社(国際輸送運賃入札システム改修) |
| 代表者 | 代表取締役CEO 社長執行役員 佐藤 秀哉氏 |
| 設立 | 2006年3月 |
| 資本金 | 12億5,689万円(2025年11月末時点) |
| URL | https://www.terrasky.co.jp/ |
trends編集部の一言
三菱電機株式会社の先行導入プロジェクトで、従来手法では4か月が見込まれる要件定義からテスト設計完了までの工程を2ヶ月で完遂したという実績は、工数圧縮の実現性を定量的に示す事例として業界内でも注目されました。業界全体としては、AIをコード生成ツールとして使うだけでは技術的負債の蓄積が避けられないという認識が広がっており、「AIをアーキテクトとして統制する」アプローチへの関心が高まっているのではないでしょうか。
マーケティングの現場でも、AIツールを導入したものの「なぜその判断になったのか」が追えないブラックボックス化に悩む場面は少なくありません。ビジネス要件から実装まで一貫して紐づけるトレーサビリティの設計思想は、開発領域にとどまらず、AIを使った業務全般において共通する重要な論点です。
References
- ^ PR TIMES. 「AI駆動開発モデル「BLADE」の運用を開始 | 株式会社テラスカイのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000260.000009955.html, (参照 26-06-05).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
【Git】remote設定を変更する方法
【VBA】コメントアウトを設定する方法
マークダウンで改行する方法
【CSS】notで複数の件を除外する方法
x86とx64の違いを分かりやすく解説
GitLabとGitHubの違いを解説
パソコンのメモリの目安を用途別に選ぶ方法
Linuxで環境変数を確認する方法
CapsLockキーを解除する方法
UbuntuのIPアドレスを確認する方法
ITやプログラミングに関するニュース
テラスカイがAI駆動開発モデル「BLADE」の運用を開始、三菱電機のプロジェクトで要件定義からテスト設計の工程を半減
Autodesk AssistantがFusion®など主要4製品に展開、MCP外部公開とClaude連携も発表
プレイドが「マーケティングのAI変革支援サービス」を提供開始、PLAID ALPHAが5つのソリューションで組織変革まで伴走
GTFがThinking Academy個人向けオンラインプログラムを提供開始、AI思考設計など10講座を2026年8月より配信
RimoがCLI・MCPを公開、Claude Codeから「Rimo Voice」の会議データを直接参照する国内初のAIエージェント連携
株式会社PeopleXが評価支援AIシリーズ3製品を発表、人材評価の客観化と人的資本経営の推進を支援
AIVy株式会社がPITALIyに「Webカタログ機能」を追加、対話形式の商品案内により購入や問い合わせへの誘導を支援
ALLIN STUDIOが生成AIによる企業ブランディング映像の受託制作を本格始動、映画の文法で採用ミスマッチ解消に挑む
IoT検定制度委員会が「FDE検定制度」構想を発表、AIエージェントで成果を出せる人材を3段階で評価
ソースネクスト株式会社がAIエージェント「Genspark Team」の国内販売を開始、Genspark Inc.提携で請求書払いに対応
