インターネット・アカデミー株式会社は、DifyまたはCopilot Studioを活用して社内文書に基づくAIチャットを自ら構築・運用できるスキルを習得する法人向け研修「AIエージェント実践研修」の提供を開始しました。
「既製AIツールでは社内情報を使えない」という実務課題
ChatGPTやGeminiなどの汎用生成AIは、インターネット上の情報を根拠に回答します。そのため、「自社の製品マニュアルや社内規定に基づいて回答させたい」「ハルシネーションなく社内文書だけを参照するAIが欲しい」というニーズには対応できません。
この課題を解決するのが、RAG(Retrieval-Augmented Generation)を活用したAIエージェントの構築です。社内のPDFやマニュアル、規定類をナレッジとして登録し、その内容のみを根拠に回答するAIチャットを構築することによって、現場の実務に直結した情報活用が可能です。
一方で「構築の手順がわからず導入が進まない」「回答精度の上げ方がわからない」「ワークフロー設計やプロンプト設計に踏み込めない」という課題を抱える担当者は多く、AIエージェントの社内導入は検討段階で止まっているケースが少なくありません。インターネット・アカデミー株式会社は、こうした現場の課題に対応するため、ナレッジ設計からワークフローやプロンプト設計、社内導入を見据えた運用設計まで一貫して習得できる本研修を開発しました。
AIエージェント実践研修のカリキュラム構成
「AIエージェント実践研修」は、AIエージェントとRAGの基礎理解から、DifyまたはCopilot Studioを使ったAIチャットの構築や精度向上、社内導入設計まで、8時間(4時間×2日)で習得するプログラムです。2つの実装ワークを中心に構成しており、研修後すぐに職場でAIエージェント構築を実践できる力を養います。
カリキュラムは「AIエージェント実践1:基礎理解・構築・精度向上」と「AIエージェント実践2:実装ワーク」の2フェーズで構成されています。前半(AIエージェント実践1)では、以下の内容を扱います。
- AIエージェントとRAGの基礎:役割や基本構造、生成AI単体利用の限界
- DifyまたはCopilot StudioにおけるKnowledgeやApp、Workflowの関係とナレッジ登録
- ナレッジ設計による回答精度の違いの検証と業務文書整備の視点
- ワークフローによるエージェント化:質問分類・参照ナレッジ切り替え・回答形式の制御
- プロンプトと回答設計:指示文の設計・回答の安定化・誤回答の抑制
後半の「AIエージェント実践2」では、ナレッジやワークフロー、プロンプトの設計演習(ワーク1)と、実際の構築や動作確認、改善(ワーク2)を実施します。なお、社内システムやデータベースとの連携AIは本研修の対象外です。
AIエージェント実践研修の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | インターネット・アカデミー株式会社 |
| 研修名 | AIエージェント実践研修 |
| 使用ツール | DifyまたはCopilot Studio |
| 研修時間 | 8時間(4時間×2日)/カスタマイズ対応可 |
| 研修形式 | 双方向リモート研修や集合研修、講師派遣(いずれも対応可) |
| 対象者 | AIエージェントの構築を検討している現場社員、業務効率化にAIを活用したい方(業種不問) |
| 料金 | 受講人数や時間数、カスタマイズ内容に応じて変動(助成金活用については個別相談対応) |
| 問い合わせ | 03-3341-3781(受付時間:平日・土日 10:00〜21:00) |
| 開校 | 1995年(日本初のインターネット専門校として開校) |
| 本社 | 東京都新宿区 |
trends編集部の一言
「AIエージェントを使う」から「構築や運用、改善できる」へという到達目標の設定は、ツール活用研修が飽和しつつある現在のAI研修市場において、一歩踏み込んだポジショニングと読み取れます。企業のDX人材育成市場全体では、ツール導入後に「設定や精度改善を内製化できる人材が育っていない」という課題が業種を超えて語られてきました。マーケティング業界の文脈に置き換えると、MAツールやCDPの導入後に同様の内製化課題が残存する構図は共通しており、ツールの操作習得にとどまらず設計・運用ルールの策定まで含む研修設計は、業界全体の人材育成アプローチの転換を象徴する動きとして注目されます。
RAG(Retrieval-Augmented Generation)という技術概念を8時間という限られた時間で実装レベルまで落とし込む構成は、基礎理解・構築・精度向上と実装ワークを同一プログラム内に収めた設計です。W3Cの教育機関として正式メンバーに認定されているという技術的背景を持つインターネット・アカデミー株式会社が、AI活用の内製化支援に本格参入した点は、DX人材育成市場の動向としても示唆を含む取り組みとして捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「社内文書を根拠に回答するAIチャットをノーコードで自ら構築――DifyまたはCopilot Studioを使ったAIエージェント実践研修を新たにリリース | インターネット・アカデミー株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000123658.html, (参照 26-05-15).
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