SPCとPyxOneが求人票を分析、採用担当者へ本文の育休訴求0.7%と一般担当者の推進業務約4割
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求人票に育児休業(育休)の制度や担当業務を書いていても、応募者に十分伝わっていないと感じる場面はないでしょうか。SES業界の求人票を分析した調査では、条件欄にある育休の取得実績を本文で訴求した求人が0.7%にとどまりました。
この記事では、SES業界やマーケティング職の求人票に書かれた条件と仕事内容の傾向に加え、新卒の学生が希望する働き方の条件まで詳しく解説します。求人票の書き方を見直したい、SES企業やマーケティング職を募集する企業の採用担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の要点
- この記事の材料:発表3件
- 発表主体:株式会社SPC、株式会社PyxOne
- 出典の最終掲載:2026.11.04
SOURCESこの記事がまとめた発表

画像:発表資料より(PR TIMES)
[1] 就活生の8割が「転勤NG」、9割が「完全週休2日」を希望 就活の名人エージェントが紹介した118社、年間休日の記載がある企業はすべて120日以上【紹介記録を集計】
掲載 2026.10.26
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画像:株式会社SPCの発表資料より(PR TIMES)
[2] SES業界の求人300件を分析「育児休業の取得実績」67.3%、求人本文での訴求は0.7%
株式会社SPC / 掲載 2026.11.04
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画像:株式会社PyxOneの発表資料より(PR TIMES)
[3] 管理職じゃないのに、マネジメントが仕事に? マーケティング求人606件を分析、一般担当者 の約4割が「ディレクション・進行管理・社内外の調整」を担う【PyxOne調べ】
株式会社PyxOne / 掲載 2026.11.04
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目次
SES求人票に書かれた条件の分析結果
採用サイト制作などを手がける株式会社SPCは、ハローワークインターネットサービスに載った情報サービス業の求人のうち、「SES」「客先常駐」「常駐」を含むフルタイムの公開求人300件を分析しました。SES求人票の分析結果を見る観点は、以下の2つです。
- SES求人票の募集背景と待遇の記載
- SES求人票の育休取得実績の記載
募集背景や待遇は条件として数字で比べやすい情報ですが、育休のような制度は、条件欄に載っていても本文で説明されるとは限りません。SPCは、条件欄に記載された魅力が自由記述欄では十分に説明されていない傾向が見られたとしています。
SES求人票の募集背景と待遇の記載
SPCの分析では、SES求人票の募集背景は、増員や事業拡大などの「攻めの採用」が中心でした。募集背景と待遇の主な数値は、以下の通りです。[2]
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 増員・事業拡大の募集 | 80.3% |
| 欠員補充の募集 | 5.3% |
| 月給下限の中央値 | 250,000円 |
| 年間休日120日以上の求人 | 97.0% |
SPCは、表の値は抽出した求人票に基づくもので、業界全体の平均給与や実際の支給額を表すものではないとしています。SPCによると、調査期間は2026年10月1日から10月7日でした。
SES求人票の育休取得実績の記載
SPCが注目したのは、育休の取得実績を求人票のどの欄で伝えているかという点でした。条件欄と自由記述欄の結果は、以下の通りです。[2]
| 記載の場所 | 主な記載 | 育休の取得実績 |
|---|---|---|
| 条件欄 | 定型欄・条件ラベル | 67.3%が該当 |
| 自由記述欄 | 仕事内容・特記事項 | 0.7%が訴求 |
ただし、SPCは、判定の対象とした欄が異なるため、単純な比較には注意が必要だとしています。そのうえで、働き方や制度の実態を求職者に説明する余地があると考えられると述べました。
SPCは、求人票で伝えきれない情報を採用サイトで補うには、制度の有無に加えて、利用条件や具体的な仕事の流れを示す必要があるとしています。
SES業界では、案件や配属先、働く場所、キャリア形成の見通しなど、応募前に知りたい情報が多岐にわたるとSPCは説明しています。採用サイトで扱える内容の例として、SPCは案件・配属情報やキャリア形成、育休・復職支援、社員インタビューを挙げました。
マーケティング求人票にある推進業務の分析
株式会社PyxOneは、2026年10月31日から11月2日に、マイナビ転職やGreen、typeの3サイトに掲載されたマーケティング職の求人606件を集めて分析しました。マーケティング求人票の分析結果を見る観点は、以下の2つです。
- 一般担当者の求人票にある推進業務の割合
- 専門領域別の求人票にある推進業務の割合
PyxOneは、仕事内容に「ディレクション」「進行管理」「社内外の調整」などを含む求人を、プロジェクト推進を含む求人として数えました。同社は推進の仕事を部下の評価や育成とは分け、案件と関係者を動かしてプロジェクトを前に進める力と位置づけています。
一般担当者の求人票にある推進業務の割合
PyxOneの分析では、役職のない一般担当者の求人476件では、185件(38.9%)が仕事内容にプロジェクト推進の業務を含んでいました。マネージャー職の求人の64.5%には及ばないものの、一般担当者の求人票でも約4割に推進の仕事が書かれています。[3]
一般担当者の求人の仕事内容に含まれていた推進業務の内訳は、以下の通りです。
| 業務の種類 | 含む求人の割合 |
|---|---|
| ディレクション | 16.2% |
| 進行管理・スケジュール管理 | 11.3% |
| 社内外の調整・折衝 | 9.2% |
| 外注先・パートナーとのやりとり | 9.2% |
| KPI設計・目標管理 | 5.7% |
| 予算管理 | 4.8% |
| プロジェクトマネジメント | 2.7% |
PyxOneは、求人タイトルに「マネージャー」や「部長」などを含む76件をマネージャー職、「ディレクター」や「PM」などを含む54件を推進職とし、どちらも含まない求人を一般担当者としました。集計は仕事内容の本文をキーワード辞書で照合する方法のため、表現の違いによる取りこぼしなどが一部含まれるとしています。
専門領域別の求人票にある推進業務の割合
PyxOneが求人タイトルの語で専門領域を分けた集計では、広告運用やSNSのような専門職の一般担当者でも、求人の3〜5割がプロジェクト推進を含んでいました。専門領域別の求人数と推進業務を含む割合は、以下の通りです。[3]
| 専門領域 | 求人数 | 推進を含む割合 |
|---|---|---|
| 広告運用 | 24件 | 45.8% |
| 販促・プロモーション | 65件 | 44.6% |
| SNS | 28件 | 42.9% |
| Webマーケティング・デジタル | 89件 | 41.6% |
| 広報・PR | 54件 | 31.5% |
| リサーチ・分析 | 30件 | 30.0% |
PyxOneによると、専門業務とプロジェクト推進の両方を仕事内容に含む「一人二役」の求人は、一般担当者の31.9%でした。専門業務を自分で進めながら、外部の制作会社や代理店、社内の関係部署を動かして案件を前に進める働き方です。
求人票には、デジタル広告の担当者がバナー制作や運用を広告代理店に依頼し、社内の審査部門との連携を主導するといった記載がありました。通販の販促でも、デザイナーやライター、印刷会社との進行管理に加えて、発送日程や印刷部数の調整を任せる記載が見られます。
なお、PyxOneは、専門領域別の集計には件数が少ない区分を含み、1時点のデータのため求められる能力の変化は示していないとしています。
新卒の学生が求人票の条件で重視する休日と転勤
新卒向けの就活エージェント「就活の名人エージェント」を運営するビューイング株式会社は、27卒の学生49人の希望条件と、紹介した企業118社(延べ267件)の働き方の条件を集計しました。集計時点は2026年10月20日で、同社のキャリアアドバイザーの紹介記録をもとにしています。[1]
ただし、同社は集計結果を自社の紹介記録とし、就活生全体の傾向を示すものではないと断っています。学生の希望条件と、紹介した求人の条件の主な結果は、以下の通りです。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 転勤をNGとした学生 | 38人(77.6%) |
| 完全週休2日制を希望 | 45人(91.8%) |
| 年間休日を明記した企業 | 34社 |
| 34社の年間休日 | 全社が120日以上 |
| 34社の年間休日の平均 | 124.6日 |
同社は、年間休日を明記した34社について「転勤なし」「勤務地確約」も明記して紹介しています。代表の菊池英夫氏は、年間休日や転勤の有無を最初に伝え、学生が納得してから選考に進めるようにしているとコメントしました。
企業選びで重視することは「ワークライフバランス」が20人(40.8%)で最も多く、「大手志向」9人や「手に職をつけたい」8人、「稼ぎたい」7人、「新規事業に関わりたい」5人が続きました。
求人票の書き方を見直す確認点
自社の求人票を見直すときは、条件欄に載せた制度や休日を、本文の説明で補えているかを先に確かめます。育休や推進業務、休日、転勤について、確かめる点を整理した表は、以下の通りです。[1][2][3]
| 確認する項目 | 確かめる点 |
|---|---|
| 育休などの制度 | 利用条件まで書いたか |
| 案件や配属先 | 働く場所まで示したか |
| 推進業務 | 進行管理や調整を書いたか |
| 社外とのやりとり | 代理店などの相手を書いたか |
| 年間休日 | 日数を明記したか |
| 転勤の有無 | 転勤なしを明記したか |
SPCによると、育休の取得実績に該当する求人は条件欄で67.3%、自由記述欄で訴求していた求人は0.7%でしたが、判定対象の欄が異なるため単純比較には注意が必要だとしています。そのうえで、働き方や制度の実態を求職者に説明する余地があると考えられると述べました。
なお、SPCやPyxOne、ビューイングは、集計した数値が業界や市場、就活生の全体の姿を示すものではないと断っています。
References
- ^ PR TIMES. 「就活生の8割が「転勤NG」、9割が「完全週休2日」を希望 就活の名人エージェントが紹介した118社、年間休日の記載がある企業はすべて120日以上【紹介記録を集計】」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000037.000121195.html, (参照 26-11-06).
- ^ PR TIMES. 「SES業界の求人300件を分析「育児休業の取得実績」67.3%、求人本文での訴求は0.7%」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000173928.html, (参照 26-11-06).
- ^ PR TIMES. 「管理職じゃないのに、マネジメントが仕事に? マーケティング求人606件を分析、一般担当者 の約4割が「ディレクション・進行管理・社内外の調整」を担う【PyxOne調べ】」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000170895.html, (参照 26-11-06).










