スプレッドシートのLCM関数とは
LCM関数は1つ以上の整数の最小公倍数を返すGoogleスプレッドシートの数学関数です。最小公倍数とは、2つ以上の数に共通する倍数のうち最も小さい正の整数を指しており、複数の値から共通する周期性を求める場合に活用されています。
この関数の基本構文はLCM(値1, [値2, ...])の形式で記述され、第1引数は必須、第2引数以降はオプションとして設定可能です。引数には単一の値だけでなく、セル範囲も指定でき、複数の数値を一括して最小公倍数の計算対象とすることができます。
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LCM関数の基本的な使用方法
単純な数値を引数として使用する場合、LCM(2,3,A4)のように直接値を入力するか、セル参照と組み合わせて記述できます。セル参照を使用することで、他のセルの値が変更された際に自動的に計算結果が更新されるため、動的な計算が可能になります。
=LCM(6,8,12)上記の例では6、8、12の最小公倍数である24が結果として返されます。LCM関数は引数の順序に関係なく同じ結果を返すため、LCM(8,6,12)と記述しても同様の計算結果を得ることができます。
=LCM(A1:A3)セル範囲を指定する場合は上記のようにコロン記号を使用してA1からA3までの範囲を一括指定します。この記述方法により、範囲内に含まれる全ての数値の最小公倍数を効率的に計算することが可能です。
LCM関数における小数点処理の仕様
LCM関数に小数点を含む値が入力された場合、小数部分は自動的に切り捨てられて整数部分のみが計算対象となります。この処理はサイレント処理と呼ばれ、エラーメッセージは表示されずに内部的に整数変換が実行されます。
=LCM(4.7,6.3,8.9)上記の例では4.7は4に、6.3は6に、8.9は8に変換されてからLCM(4,6,8)として計算が実行されます。結果として24が返され、元の小数値ではなく切り捨て後の整数値を基準とした最小公倍数が算出される仕組みです。
=LCM(3.2,5.8)この場合は3.2が3に、5.8が5に変換されてLCM(3,5)として処理され、最小公倍数の15が計算結果として表示されます。小数点以下の値は計算に一切影響しないため、正確な整数値での最小公倍数を求める際は事前に値を整数に調整することが推奨されます。
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