スプレッドシートのXIRR関数とは
XIRR関数は不規則な間隔で発生するキャッシュフローに基づいて、投資の内部収益率（IRR）を計算するGoogleスプレッドシートの関数です。英名ではInternal Rate of Returnと言われており、投資判断や収益性評価において重要な指標となります。
この関数は定期的ではないキャッシュフローを扱うため、不動産投資やプロジェクト投資など実際のビジネスシーンでよく使用されます。計算を行うためには、少なくとも1つの負のキャッシュフロー（支払い）と1つの正のキャッシュフロー（収入）が必要となります。
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XIRR関数の基本的な構文と引数
XIRR関数の基本構文はXIRR(cashflow_amounts, cashflow_dates, [rate_guess])となっており、3つの引数を指定します。第1引数のcashflow_amountsは投資に関連する収入または支払いを含む配列または範囲を指定してください。
XIRR(B2:B25,C2:C25)
XIRR({-4000,200,250,300},{DATE(2012,01,01),DATE(2012,06,23),DATE(2013,05,12),DATE(2014,02,09)},0.09)第2引数のcashflow_datesは第1引数のキャッシュフローに対応する日付の配列または範囲を指定します。第3引数のrate_guessは省略可能で、内部収益率の推定値を指定しますが、デフォルトでは0.1（10%）が設定されます。
キャッシュフローの値は投資家の視点から、収入の場合は正の値、支払いの場合は負の値で表現する必要があります。例えば初期投資は負の値、配当やクーポンなどの収入は正の値として入力してください。
XIRR関数とIRR関数の使い分け
XIRR関数とIRR関数の主な違いは、キャッシュフローの発生間隔が規則的かどうかにあります。定期的な間隔でキャッシュフローが発生する場合は、より計算が簡単なIRR関数の使用が推奨されます。
=XIRR(A2:A6,B2:B6)
=IRR(A2:A6)XIRR関数は不規則なキャッシュフローの日付を正確に考慮するため、より精密な内部収益率を計算できます。また、XIRR関数の結果を割引率として使用した場合、XNPV関数は0を返すという数学的特性を持っています。
実際のプロジェクトでは資金の流入と流出が不定期に発生することが多いため、XIRR関数の方が現実的な投資判断に適していることが多いです。投資期間や資金回収のタイミングを正確に反映した収益率計算が可能になります。
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