スプレッドシートのSLN関数とは
SLN関数は定額法を使用して1期あたりの資産の減価償却費を計算する関数であり、会計計算において資産価値の年間減少額を算出するために利用されます。初期コスト、残存価額、耐用期数の3つのパラメーターを指定することで、毎期一定額の減価償却費を自動的に求めることができます。
SLN関数はSLN(cost, salvage, life)という構文で記述され、資産の取得価格から残存価額を差し引いた金額を耐用期数で割った値を返します。英名ではStraight-Line methodと言われており、減価償却計算の最も基本的な手法として広く活用されています。
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SLN関数の構文パラメーター解説
cost引数は資産の初期取得費用を表し、購入価格や設備投資額など資産の導入時にかかった総額を入力します。salvage引数は減価償却終了時点での資産の残存価額を指定し、処分価額や廃棄時の見積もり価格を設定することが必要です。
=SLN(1000000, 100000, 5)
上記の計算例では100万円で購入した資産を5年間で10万円まで減価償却する場合の年間償却費を算出しており、結果は18万円となります。life引数は資産を減価償却する期間の総数を表し、年数や月数など適切な単位で耐用年数を設定することで正確な計算が可能です。
各パラメーターはセル参照による動的な値の指定も可能であり、SLN(A2,A3,A4)のようにセル番地を引数として使用することで計算データの変更に自動対応できます。パラメーター値が変更されると即座に減価償却費の再計算が実行され、常に最新の数値に基づいた結果を表示する仕組みとなっています。
定額法による減価償却計算の仕組み
定額法は資産の取得価額から残存価額を差し引いた償却可能限度額を耐用年数で均等割りする計算方式であり、毎期同額の減価償却費を計上する特徴があります。SLN関数では(cost - salvage) ÷ lifeという単純な数式によって1期あたりの償却額を求めており、手動計算と同じ結果を効率的に算出します。
=SLN(500000, 50000, 10)
結果: 45000
上記の実例は50万円の設備を10年間で5万円まで償却する場合を示しており、年間4万5千円ずつ減価償却費を計上することになります。定額法では資産価値が直線的に減少していくため、会計処理が簡潔で理解しやすく、多くの企業で標準的に採用されている償却方法です。
SLN関数の計算結果は常に正の値として返され、負の値が発生する場合はパラメーター設定に誤りがあることを示しています。計算精度を保つためには残存価額が取得価額を上回らないよう注意し、耐用年数には0より大きい数値を設定することが重要となります。
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