
PR TIMESより
山梨中央銀行がRAG技術活用の生成AIシステムYCB-AsIstを全行員向けに運用開始
株式会社山梨中央銀行は融資業務に活用可能な情報をRAG(Retrieval-Augmented Generation)として活用した当行専用の生成AIシステム「YCB-AsIst」を開発し、2025年9月5日に全行員を対象として利用を開始した。RAG技術はデータベース等から情報を検索して抽出し、その内容を基に生成AIに回答を生成させる技術であり、既存のAIチャットツールにファイル添付機能およびRAG技術を加える形でアドバンステクノロジー株式会社と共同開発を行った結果だ。
YCB-AsIstは財務分析や提案内容検討のサポート、融資業務における資料・文章作成の効率化などへの活用を企図したシステムとして位置づけられている。山梨中央銀行では2023年10月にChatGPTを組み込んだAIチャットツールを導入し、文章の作成や要約、プログラミングやアイデア創出など各種業務に利活用してきた実績がある。
本システムは日本マイクロソフト株式会社が提供する「Azure OpenAI Service」と、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社が提供する「Amazon Bedrock」を活用して構築・運用されている。厳格なセキュリティのもとで運用されているため、行員は入出力情報の外部二次利用や外部流出を懸念することなく安全にシステムを活用でき、お客様の個人情報や機密情報の取り扱いについても法令・諸規定を順守のうえ厳格に対応するとしている。
【PR】プログラミングや生成AIを無料で学べる「コードキャンプフリー」
YCB-AsIstのシステム構成と特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
システム名称 | YCB-AsIst |
開発パートナー | アドバンステクノロジー株式会社 |
活用技術 | RAG(Retrieval-Augmented Generation)技術 |
基盤サービス | Azure OpenAI Service、Amazon Bedrock |
対象業務 | 財務分析、提案内容検討、融資業務における資料・文章作成 |
利用開始日 | 2025年9月5日 |
trends編集部の一言
山梨中央銀行のYCB-AsIst導入は地方銀行における生成AI活用の先進事例として注目に値し、特にRAG技術を融資業務に特化させた点が素晴らしい取り組みといえる。従来のChatGPTベースのツールにファイル添付機能とRAG技術を組み合わせることで、銀行業務に必要な専門性の高い情報処理が可能になり、財務分析や提案書作成における業務効率化が大幅に向上するだろう。
Azure OpenAI ServiceとAmazon Bedrockという信頼性の高いクラウドサービスを活用したセキュリティ体制は、金融機関として求められる厳格な情報管理要件を満たしており、顧客情報を扱う銀行業務においても安心して導入できるシステム設計となっている。全行員を対象とした一斉導入により組織全体でのAI活用が推進され、融資業務における意思決定の迅速化と品質向上が実現されることで、顧客サービスの向上にも大きく貢献するはずだ。
References
- ^ PR TIMES. 「RAG技術を活用した生成AIシステムの利用開始について | 株式会社山梨中央銀行のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000274.000123552.html, (参照 25-09-08).
※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。
ITやプログラミングに関するコラム
- git configで設定情報を確認・表示する方法
- 「Pythonはやめとけ」と言われる理由と学習するメリット
- Ubuntuのversionを確認する方法
- Geminiで画像を生成する方法|ChatGPTとの比較結果も紹介
ITやプログラミングに関するニュース
- Azure SQL Managed InstanceがVector型Public Preview対応開始、AI駆動アプリケーション開発の効率化を実現
- GoogleがGmailアプリにGeminiサマリーカードを導入、メール要約の自動表示機能が利用可能に
- ZenchordとNottaが共同開発したAIイヤホンZenchord 1をMakuakeで先行公開、音声認識から議事録作成まで自動化
- Ideinが音声解析AIサービス「Phonoscape」の提供を開始、対面接客現場での会話データ活用が可能に
- Microsoftが.NET 10 Preview 4でdotnet run app.cs機能をリリース、プロジェクトファイル不要でC#実行が可能に