株式会社PICKは2026年6月、不動産・建築DXプラットフォーム「PICKFORM」の新機能として、Chrome拡張機能「PICKFORM AI物出し」のβ版の提供を開始しました。
PICKFORM AI物出しリリースの背景にある物出し業務の課題
不動産仲介の「物出し」とは、顧客の要望に合う物件をレインズから探す作業です。新着物件のチェック、商談中に出た要望への即応、過去条件の再検索と、営業活動の中で何度も発生する基幹業務となっています。
エリアや物件種別、予算、間取りといった条件を一つずつ手入力する作業は、間違いも起きやすく、顧客対応や提案準備の時間を圧迫します。「検索そのものより、検索の準備に時間がかかっている」という声が、PICKFORM導入企業から数多く寄せられていました。
近年、レインズ上での操作を支援するブラウザ拡張機能が業界内で複数登場し、検索の自然言語化など現場業務の効率化に向けた動きが広がっています。「PICKFORM AI物出し」は、そうした業界の潮流を踏まえつつ、物出しから電子契約まで一気通貫で支えるPICKFORMの一機能として提供される点が最大の特徴です。
PICKFORM AI物出しの3つの特徴
「PICKFORM AI物出し」が持つ主な特徴は以下の3点です。
- テキスト入力だけでレインズの物件検索を支援。「渋谷駅 3LDK 8000万円以下のマンション」のように条件を入力するだけで、AIが解析して検索フォームへ反映します。
- 検索条件を履歴として保存し、1回のクリックで再検索が可能です。繰り返し発生する物出しほど効果を実感できる設計となっています。
- レインズへのログインや検索の実行はこれまで通り手動で行う前提であり、認証情報の取得・保持は行わない設計です。既存の業務フローへの自然な組み込みが可能です。
テキスト1回の入力で複数の入力欄を埋める手間が集約されるため、思いついた条件をすぐに検索へ移せます。接客中に顧客の要望が出た場面でも、その場で次の物件を提示できる体制を整えられます。
PICKFORM AI物出しのサービス概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | PICKFORM AI物出し |
| カテゴリ | Chrome拡張機能 |
| 提供形態 | PICKFORM導入企業向けβ版 |
| 提供開始 | 2026年6月 |
| 主な機能 | 自然言語による条件入力・検索フォームへの自動反映 検索履歴の保存とワンクリック再検索 |
| 対象システム | 不動産流通機構 レインズ(REINS) |
株式会社PICKの会社概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社PICK |
| 所在地 | 東京都港区芝公園2丁目11番1号 住友不動産芝公園タワー6階 |
| 設立 | 2018年10月 |
| 代表者 | 普家 辰哉氏 |
| 会社HP | https://pick-hp.com/ |
trends編集部の一言
「検索そのものより、検索の準備に時間がかかっている」という現場の声は、業種を問わず刺さる表現です。自然言語で条件を投げるだけで検索フォームが埋まる仕組みには、業務領域を超えたインパクトがあります。
不動産DX業界全体としては、レインズという業界横断インフラへの非侵襲的なアプローチが模索されており、既存システムを変えずに拡張機能で介入するという手法は、同種サービスでも広がりを見せている潮流と一致します。
特に注目されるのは、認証情報を保持しないという設計方針です。既存の業務フローを変えず、セキュリティリスクを最小化しながら利便性を高めるという方向性は、現場への導入ハードルを下げる判断として理にかなっています。こうした設計思想は、不動産テック領域における導入障壁の低減という観点からも、業界全体で注目される動きです。
2026年6月以降に複数の新機能リリースを予定しているという点にも、続報を注目しておく価値がありそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「【REINSの物件検索を、自然言語で】PICKFORM、AIで希望条件を自動解析するChrome拡張「PICKFORM AI物出し」を提供開始 | 株式会社PICKのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000097941.html, (参照 26-06-29).
