FPTは、AI拡張型デリバリープラットフォーム「Flezi Foundry(FPT Digital Foundry)」を発表しました。
Flezi Foundryの2つのサービスモード
「Flezi Foundry」は、ソフトウェア開発とIT運用の領域でエージェンティックAIを活用するための構造化されたデリバリー手法を採用しています。AIエージェントをデリバリーワークフローに組み込みながら、人間による監督やガバナンス、透明性、パフォーマンス測定をプロセスに組み込んだ設計です。
提供されるサービスモードは次の2つです。
- Agentic Development Lifecycle(ADLC):設計・コーディング・レビュー・テスト・セキュリティ・ドキュメント作成の各工程で特化型AIエージェントを活用し、最大30%の生産性向上を目指す開発支援モデル
- Agentic Managed Services(AMS):IT運用業務にAIエージェントを実装し、成熟段階では一次対応の60~90%を自動化、99.5%のSLA達成を想定する運用支援モデル
ADLCは、人間による監督のもとで開発能力や品質、透明性の向上を図ります。AMSはアラートの優先度付けやインシデント対応、復旧、サービス改善をAIエージェントが支援します。いずれも人間とAIエージェントの協調を前提とした設計です。
Flezi Foundryを支える4つの基盤
「Flezi Foundry」は4つの技術基盤の上に構築されています。主な構成要素は以下の通りです。
- Azure Virtual Private CloudとFPT AI Factoryを組み合わせたハイブリッド型ソブリンインフラストラクチャ
- Human-in-the-LoopおよびHuman-on-the-Loopモデルによる人間のスーパーバイザーがAIエージェントを管理する「ハイブリッドFTEポッド」
- ストーリーポイントのベロシティに連動したキャパシティベースの価格モデルと成果に基づくSLAレベル
- 標準化された手順や専門知識を再利用可能な形で蓄積・活用する「Digital Brain」と「Skill Marketplace」
導入に際しては、ディスカバリーワークショップによる現状整理から始まり、A/Bテストやシャドーモードでのパイロット検証を経て、本格導入へと段階的に移行できます。企業がリスクを抑えながら導入できるよう、移行プロセスも整備されました。
FPTソフトウェア シニアバイスプレジデント 兼 コーポレートストラテジー&グロースヘッドであるフランク・ビニョン(Frank Bignone)氏は、「エージェンティックAIの登場により、企業向けITサービスの提供は新たな段階を迎えています」と述べています。同氏は、インテリジェンスがツールだけではなくオペレーティングモデルそのものに組み込まれる時代が到来したとし、「Flezi Foundry」を通じて人間とAIエージェントの協調ガバナンスに支えられたデリバリーモデルの未来を築き続けるとしています。
Flezi Foundryの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | FPT(FPTコーポレーション) |
| 日本窓口 | FPTジャパンホールディングス株式会社 |
| プラットフォーム名 | Flezi Foundry(FPT Digital Foundry) |
| カテゴリ | AI拡張型デリバリープラットフォーム |
| 提供モデル | Service-as-a-Softwareモデル |
| 主なサービスモード | Agentic Development Lifecycle(ADLC) Agentic Managed Services(AMS) |
| 想定効果 | 開発生産性最大30%向上(目標) 一次対応の60~90%自動化(成熟段階の想定) SLA 99.5%達成(成熟段階の想定) |
| 基盤インフラ | Azure Virtual Private CloudとFPT AI Factoryを組み合わせたハイブリッド型ソブリンインフラストラクチャ |
| 親会社概要 | 売上高26.6億USドル(2025年)、従業員54,000人超、30以上の国と地域で事業展開、30年以上の事業実績 |
| 公式サイト | https://fpt.com.vn/en |
trends編集部の一言
成熟段階では一次対応の60~90%を自動化し、SLA 99.5%を想定するという数値は、IT運用の現場にとってインパクトのある提示です。AI運用自動化領域全体としては、ツール導入後に「誰が運用を担うのか」という問題が業界横断で繰り返し語られてきたテーマであり、人間とAIエージェントの役割を構造化して設計するアプローチは、その問いへの一つの回答として注目されます。
「Human-in-the-Loop」と「Human-on-the-Loop」という2つのモデルを使い分ける設計は、マーケティング業界の文脈でも、AIと人間の役割分担を明示化する流れが強まっていることを想起させます。ディスカバリーワークショップからパイロット検証、本格導入という段階的な移行プロセスも、AI導入を検討する組織の現実的な課題に向き合った設計として、業界全体の動向としても示唆を含む取り組みです。
References
- ^ PR TIMES. 「FPT、AI拡張型デリバリープラットフォーム「Flezi Foundry™」を発表 | FPTジャパンホールディングス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000125.000017750.html, (参照 26-05-30).
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