ファインディ株式会社は、AI時代の開発資本プラットフォーム「Findy Team+」において、新機能「開発資本スコア(α版)」の提供を開始しました。
「開発資本スコア(α版)」誕生の背景
生成AIやAIエージェントの浸透により、仕様策定から実装、レビュー、検証に至るまで、開発の全工程でAI導入が加速しています。アウトプット量は、大幅に増大した一方で、経営層と開発現場の双方に課題が生じてきました。
経営層においては、AIへの継続的な投資に対するリターンが不明瞭であることが課題となっています。開発現場からも「プロセス改善の成果が組織力の向上として、蓄積されていることを証明しにくい」「経営層へ投資の妥当性を説明する客観的な根拠が不足している」といった課題が顕在化してきました。
こうした背景を踏まえ、ファインディ株式会社は「AI時代の開発資本」策定プロジェクトを始動しました。開発生産性を企業の競争力に直結する経営資産と再定義する取り組みです。「開発資本スコア(α版)」は、この取り組みの最初の一歩として位置づけられています。
3軸で組織の現在地を可視化
「開発資本スコア(α版)」が算出するのは、「AI時代の開発資本」を構成する3つの観点に基づくスコアです。開発組織のどの状態を捉えるかという観点で設計された3軸は、以下の通りです。
- Speed:実装だけではなくレビューやCI、デプロイ、結果の観測まで含めた変更と学習のサイクルの速さ
- Quality:作り直しや差し戻し、障害、保守性の低下を抑え、継続的に価値を届けられているか
- Control:変更の影響範囲、検証、承認、ロールバック、複雑性を組織として扱えているか
これまで「Findy Team+」で可視化してきたDevOps分析やサイクルタイム分析、プロジェクト投資分析などの指標を、SpeedやQuality、Controlの3軸に分類しています。組織レベルでの俯瞰に加え、チームごとの詳細な状況も把握できる設計です。
ダッシュボードには、3軸をレーダーチャートで表示する「開発資本スコア」、月次での変化をトラッキングする「スコア推移グラフ」、現場との対話を具体的な課題ベースで始めるための「指標別内訳」が用意されています。チームモニタリング一覧では、各チームの3軸を横断的に比較し、リソースを優先的に投入すべき部門の判断を支援しました。
今後の展開と「Findy Team+」の概要
企業連携による検証はすでに開始しており、実データと運用実態をもとに、指標の妥当性を確認します。2026年9月末には、定性面での重要指標の可視化も加えたβ版のリリースを予定しており、同業他社ベンチマークとの比較にも対応予定です。
また、2026年12月8日開催予定の「Findy Team+ Award」では、開発資本の優れた取り組みを可視化・表彰します。
「Findy Team+」は、現在スタートアップから大手まで約1,400社(トライアル含む)に導入されているプラットフォームです。AI活用の基盤構築を支援するコンサルティングから、開発状況や投資対効果のデータ化までを網羅し、開発現場の改善から経営判断までを一気通貫で支援します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | ファインディ株式会社 |
| 対象サービス | Findy Team+ |
| 新機能名 | 開発資本スコア(α版) |
| 主な可視化軸 | SpeedやQuality、Control |
| 主な表示機能 | 開発資本スコア(レーダーチャート) スコア推移グラフ 指標別内訳 チームモニタリング一覧 |
| β版リリース予定 | 2026年9月末 |
| 導入実績 | 約1,400社(トライアル含む) |
| 所在地 | 東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー 5階 |
| 代表者 | 代表取締役 山田 裕一朗氏 |
| コーポレートサイト | https://findy.co.jp/ |
trends編集部の一言
約1,400社という導入実績を持つプラットフォームが「AIへの投資効果が見えない」という課題に正面から取り組んでいる点は、業界全体の現状をよく表しています。マーケティング業界の文脈に置き換えると、ツール導入後に「どのチャネルへの投資が本当に効いているのか」を経営層に説明しきれないという問題は、業界横断で語られてきたテーマであり、経営と現場の共通言語をどう設計するかという問いは今まさに多くの組織が向き合っている課題です。
SpeedやQuality、Controlという3軸の設計で注目されるのは、単なる速度指標にとどまらず「学ぶ速さ」や「複雑性の制御」まで含めている点です。生成AIの浸透でアウトプット量が増えるほど「どこに問題があるのか」の可視化が難しくなる傾向は、マーケティング業界でもコンテンツ量の増加とともに、効果測定が複雑化する状況と重なります。業界全体としては、投資対効果の見える化を「経営資産」として再定義する動きが広がりつつあり、開発領域から始まったこのアプローチは業界横断の議論を促す取り組みと読み取れます。
References
- ^ PR TIMES. 「AI投資の効果と開発組織の状態を、経営と現場の共通言語に。AI時代の開発力を3つの指標で測る新機能「開発資本スコア(α版)」を提供開始 | ファインディ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000249.000045379.html, (参照 26-07-02).
