株式会社エムニは東洋鋼鈑株式会社のDX推進部と共同で、生成AIによるAI インタビュアーを活用した共同プロジェクトを開始しました
エムニと東洋鋼鈑の共同プロジェクト背景にある、製造現場の暗黙知の属人化課題
製造現場の安定稼働を支える保全業務は、突発的な設備異常への迅速な対応が求められます。しかし、その対応品質はベテラン保全員の経験と勘に大きく依存しているのが実態です。東洋鋼鈑でも、こうした構造的な課題が顕在化していました。
具体的には、保全履歴などのデータは蓄積されているものの、「なぜその対応を選択したか」「どのような考えで判断したか」といった背景情報が記録されておらず、重要な意思決定プロセスがベテランの頭の中にのみ存在する状態でした。異常対応のたびに少数のベテラン保全員のリソースが割かれ、組織全体としての対応スピードに限界があります。また、トラブル報告書や作業手順書がフォーマットも保管場所も分散しており、同種のトラブルが再発した際に過去知見を即座に参照できない状況も課題です。
AI インタビュアーが暗黙知を形式化し誰でも活用できる状態へ
本プロジェクトが目指す核心は、保全業務における「脱属人化」の実現です。ベテランの頭の中にある暗黙知と、組織内に散在する形式知の双方を、AIが扱える形へと整備します。最終的には、保全業務において誰もが最適かつ迅速な対応を取れる状態の構築を目指します。
取り組みの柱は以下の3点です。
- 過去データの整理と形式知の構造化
- AI インタビュアーによる暗黙知の形式化
- 運用フローに合わせたナレッジ活用基盤の構築
過去データの整理では、エムニが持つ独自技術を用いて、WordやPDF、電気回路図面など多様な形式のトラブル報告書や作業手順書を、AIが扱いやすい構造に整理します。東洋鋼鈑の業務フローや専門用語に合わせて仕上げることで、現場でそのまま活用できる形を目指します。AI インタビュアーはベテラン保全員に対して深掘り質問を行い、人間が網羅的に書き出すことが難しい知見や判断軸、経験則を対話形式で引き出す仕組みです。体系化された暗黙知と整理済みの形式知は、AIが適切に検索・提示できるナレッジ活用基盤として統合されます。
期待される効果と今後の展開
本プロジェクトを通じて期待される効果は以下の通りです。
- 異常対応の標準化と迅速化によるライン復旧時間の短縮
- 製造停止時間の最小化と生産性の向上
- ベテラン依存からの脱却と若手の早期戦力化
- 現場の暗黙知を組織全体で活用できるデジタル資産として蓄積
今後はPoC(概念実証)を通じてシステムの有効性を検証し、実運用への本格展開を進める方針です。将来的には保全業務にとどまらず、製造や品質、設計など他領域への適用拡大も視野に入れています。
プロジェクト・企業概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 推進主体 | 株式会社エムニ・東洋鋼鈑株式会社 DX推進部 |
| 活用技術 | 生成 AI(AI インタビュアー) |
| 対象業務 | 設備保全業務・ノウハウの形式化 |
| 目的 | 脱属人化・製造停止時間の最小化 |
| 今後の展開 | PoC検証後、製造や品質、設計領域への適用拡大も視野 |
| エムニ代表 | 下野 祐太氏 |
| エムニ所在地 | 東京都千代田区東神田 1 丁目 11-5 石田ビル東神田 3 階 |
| 東洋鋼鈑 URL | https://www.tkworks.jp/ |
| エムニ URL | https://emuniinc.jp |
trends編集部の一言
製造業の保全業務で「なぜその判断をしたか」が記録されずにベテランの頭の中だけに残り続けるという課題は、業界を超えて普遍性があります。マーケティング業界の文脈に置き換えると、施策の意思決定背景が属人化したまま担当者が異動し、同じ議論を一から繰り返す構造は業界横断で共通して語られてきたテーマです。AIが対話形式でその「判断の文脈」を引き出す設計は、業界全体としての知見継承アプローチとして注目される動きと言えます。
京都大学大学院や松尾研究所出身のメンバーを中心とするエムニが、製造業に特化して生成AIソリューションを展開している点も特徴的です。汎用ツールではなく現場の業務フローや専門用語に合わせて作り込むアプローチは、導入後の定着率という観点からも業界内で注目される視点と言えます。
References
- ^ PR TIMES. 「【京大/松尾研発 AI スタートアップ】エムニ、東洋鋼鈑株式会社と「脱属人化 × 生成 AI」を実現する"AI インタビュアー"を活用した保全業務高度化プロジェクトを開始 | 株式会社エムニのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000134983.html, (参照 26-05-20).
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