株式会社アジラは、介護・福祉施設向けAI見守りシステム「asilla care」を用いた居室内での実証実験を開始しました
介護現場の人手不足を背景に「asilla care」居室内見守りの実証実験を開始
介護現場では人手不足が深刻化しており、限られた人員で入居者全員の安全を守ることが難しくなっています。特に居室内は、プライバシーへの配慮から見守りの目が届きにくく、転倒や体調不良の発見が遅れやすい環境です。密室であるがゆえにサービス品質を一定に保つことも、施設運営上の課題となってきました。
本実証実験では、行動認識AIによる24時間の見守りを居室内にも導入し、入居者の安全確保と介護職員の負担軽減を同時に実現する体制を検証します。社会福祉法人富士白苑が運営する施設において「asilla care」を導入し、共用部に加えて居室内での見守りを検証します。
「asilla care」の実証実験で検証する4点の有効性
本実証では、以下の4点について有効性を確認します。
- 転倒・体調不良の事象早期発見
- 遺失物対応の迅速化
- 重大事象を未然に防ぐ環境構築
- 介護職員の見守り負担軽減
転倒や長時間動かないといった体調不良をAIが検知し、スタッフへ即時通知することによって、密室での発見の遅れを防ぐ設計です。遺失物が発生した際は入退室記録としてカメラデータを活用し、迅速な事実確認をサポートします。夜間の見守りや出口付近への接近検知による離設防止など、重大事故の兆候を早期に捉える環境も構築されました。AIが24時間体制で稼働することによって、職員の精神的・肉体的な見守り負荷を緩和し、対人ケアに注力できる環境を目指すものです。
asilla careの概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | asilla care |
| 開発元 | 株式会社アジラ |
| カテゴリ | 介護・福祉施設向けAI見守りシステム |
| 検知速度 | 事案発生から検知まで約1秒 |
| 稼働時間 | 24時間体制での見守りを想定 |
| 通知先 | スタッフのスマートフォン・インカム |
| 導入要件 | 既設防犯カメラを活用・新規センサー不要 |
| 実証先 | 社会福祉法人富士白苑 |
| 代表者 | 代表取締役CEO 尾上剛氏 |
| 所在地 | 東京都町田市中町一丁目4-2 |
trends編集部の一言
事案発生から約1秒での検知という数値は、リアルタイム性の水準として業種を超えた関心を集めるものです。介護業界全体としては、人手不足を構造的な課題として抱えるなかでAIによる見守り需要が高まっており、同種サービスでも「検知精度」と「通知速度」が導入判断の鍵とされてきました。リアルタイム検知の仕組みが人員配置の制約を補う設計は、業界全体の課題解決アプローチとして注目に値するでしょう。
居室内という「プライバシーへの配慮が最も必要な場所」での活用検証に踏み込んだ点は、技術の社会実装における次の段階を示す動きとして業界内外で注目される取り組みです。既設カメラを活用し大規模工事不要で導入できる設計は、技術普及の障壁を下げる観点から、介護施設業界全体における選択肢の広がりを示すものとして評価できるのではないでしょうか。
References
- ^ PR TIMES. 「社会福祉施設での行動認識AI活用による「居室内見守り」実証実験を開始 | 株式会社アジラのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000328.000043312.html, (参照 26-05-20).
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