NTT株式会社は、世界トップレベルの日本語処理性能を誇る大規模言語モデル(LLM)「NTT版LLM tsuzumi 2」のアップデートを発表しました
NTT版LLM tsuzumi 2の図表理解と論理的思考力強化
「tsuzumi 2」は、その軽量さからオンプレミス/プライベートクラウド環境で機微情報を扱うユースケースで活用されてきました。従来のLLMは、膨大な学習データと計算リソースを必要とし、電力消費や運用コストの増大、機微情報のセキュリティリスクといった課題を抱えています。NTT株式会社はこうした課題に対し、軽量でありながら世界トップレベルの性能を実現するモデルとして開発を進めてきました。
今回のアップデートは、ビジネス文書に機微情報が図表形式で含まれることが多い点に着目したものです。テキストのみを処理するのではなく、文書を画像として処理する手法を採用し、tsuzumiが本来持つ高い日本語処理能力を図表付き文書の理解へと拡張しました。図表の中から特に重要な情報を抽出してデータベース化するなど、機微情報に関わる業務の効率化につながります。
tsuzumi 2における数値処理を含む論理的思考力の強化
図表理解の強化に加えて、実用上必要となる数値処理を含む論理的思考力の向上も図られました。売上金額などの数値情報の理解・計算やAPIドキュメントなどの技術文書に含まれる関数の解釈が、より高い水準で行えるようになっています。他社モデルとの比較においても、引き続き高い日本語処理能力を示してきました。
具体的な活用例としては、与信審査等の業務支援における帳票からの必要事項抽出や技術問合せ業務支援における原因判断フロー図の理解が挙げられます。また、より複雑で多様な要求に応えることが可能です。
NTT版LLM tsuzumi 2 アップデート概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | NTT株式会社(東京都千代田区) |
| 代表 | 島田 明氏 |
| 対象サービス | 大規模言語モデル(LLM)「NTT版LLM tsuzumi 2」 |
| アップデート種別 | 機能強化(アップデート) |
| 主な強化点 | 図表やグラフ、チャートを含む日本語ビジネス文書の理解力向上、数値処理を含む論理的思考力の強化 |
| 動作環境 | オンプレミス/プライベートクラウド環境 |
| 今後の展開 | NTTグループ各社を通じて順次サービス提供予定 |
trends編集部の一言
軽量なLLMがオンプレミス運用で図表理解まで担えるという点は、クラウド移行が難しい業種にとって具体的な検討材料となります。業界全体としては、LLMの導入障壁として「機微情報の外部送信リスク」と「運用コストの重さ」が繰り返し挙げられており、軽量モデルへの注目はマーケティング業界でも高まっています。
マーケティングの現場でも、競合分析レポートや契約関連の図表入り文書を外部サービスに送信することへの懸念は根強くあります。同種サービスの中でも、オンプレミス運用と図表理解を両立するモデルは企業から関心を集める傾向にあり、社内ナレッジの管理・活用プロセスの見直しという業界横断の動きとも連動する取り組みと捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「NTT版LLM tsuzumi 2アップデート | NTT株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000181531.html, (参照 26-05-20).
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