テックタッチ株式会社は、学校法人立命館が生成AIを活用した業務支援基盤「Techtouch AI Hub」を導入したと発表しました。
Techtouch AI Hub導入前の立命館の購買申請業務の課題
学校法人立命館は、中期計画「学園ビジョンR2030」に基づき、DXによる教育や研究、経営の高度化を推進しています。その一環として購買管理システム「Coupa」の運用を開始しましたが、申請業務の頻度が低いユーザーも多く、必須書類の添付忘れや項目間の不整合といった不備が多発していました。
従来のマニュアル提供やシステム改修だけでは不備を防ぎきれず、事務局における目視チェックの負担増と、修正依頼による作業停滞が大きな課題となっていました。既存システムを改修しないまま高度な不備検知機能を付加できる点と、入力中の内容をAIが即座に解析して画面上の「吹き出し」で修正内容を提示できる点が、「テックタッチ AI Hub」の主な選定理由です。
Techtouch AI Hubは導入からわずか2週間で1日平均100回の利用を達成
「テックタッチ AI Hub」の運用開始からわずか2週間で、AIによる入力支援・ナビゲーション活用の利用回数は1日平均100回を突破しました。AIが入力内容を解析し、ユーザー自身がミスに気づいて修正を行う「自己解決」のサイクルが確立されています。
結果として、受付部署から申請者への問い合わせおよび差し戻し工数の削減という、双方にとって高い効果が確認されました。学校法人立命館の中山氏は、「申請前のAIチェックにより、ユーザーが都度マニュアルを参照することなく修正を行うことができ、職員の自己解決率がデータとして、明確に向上したことは大きな成果」と評価しています。
一方で中山氏は、貴重なAIの提案を活用しないユーザーも一定数見られ、より申請の質を高めるための仕組みづくりが課題とも述べています。
Techtouch AI HubはOCR機能の実装と他業務領域への展開を視野に
学校法人立命館では、AIプロンプトの継続的改善と精度向上を進めるとともに、他業務領域への展開も視野に入れてきました。長期的にはOCR(光学文字認識)機能を活用し、添付されたPDFの内容とシステム上の入力値の不整合を自動抽出する機能の実装が検討されているところです。
これにより、点検に最も時間を要している添付書類不備のチェックを段階的に自動化することが目指されています。本取り組みは、「マニュアルを参照しながら、進める業務」から「AIと対話しながら、その場で完結する業務」への転換を象徴するものです。大学業務におけるAI活用の新たなモデルとして、業界から広く注目されています。
「Techtouch AI Hub」および学校法人立命館の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サービス名 | Techtouch AI Hub(テックタッチ AI Hub) |
| カテゴリ | 生成AIを活用した業務支援基盤 |
| 提供元 | テックタッチ株式会社 |
| 代表取締役 CEO | 井無田 仲 |
| 設立 | 2018年3月1日 |
| 所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座8丁目17-1 PMO銀座Ⅱ 5F・8F (総合受付 5F) |
| 導入先 | 学校法人立命館(総長:仲谷 善雄) |
| 導入システム | 購買管理システム「Coupa」 |
| 導入効果 | 運用開始からわずか2週間で1日平均100回の利用を達成・差し戻し工数の削減を確認 |
| 学校法人立命館 創設 | 1900年(前身「私立京都法政学校」) |
| 学生・生徒・児童数 | およそ5万人 |
| 受賞・認定 | グッドデザイン賞受賞、経済産業省「J-Startup」認定、DAP市場売上高5年連続No.1(市場シェア52.4%) |
trends編集部の一言
運用開始からわずか2週間で1日平均100回の利用を達成した点は、現場への定着速度として注目される成果です。業界全体としては、AIツールを導入しても「使うのは一部のメンバーだけ」という状態が続くケースが横断的に観察されており、今回のように「自己解決率がデータとして明確に向上した」という定量的な成果を短期間で示した事例は、業界全体の導入定着議論においても実証的な参照点といえます。
マーケティングの現場においても、フォーム入力や申請業務における入力不備の対応は日常的なコストです。業界全体としては、既存システムを大規模改修せずにAIを組み込むアプローチへの関心が高まっており、「申請前のAIチェック」のように業務フローの入口で自己解決を促す設計は、その代表的な実装パターンとして注目を集めています。
OCR(光学文字認識)を活用した添付書類の自動チェックまで展開できれば、バックオフィス全体の工数削減として波及する可能性があります。OCRを活用した点検自動化の取り組みが広がる動向として、今後も注視されるところです。
References
- ^ PR TIMES. 「立命館、生成AIで購買申請の不備をリアルタイムに解消 | テックタッチ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000436.000048939.html, (参照 26-06-19).
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