ファインディ株式会社は、2026年6月10日(水)、インフラ設計支援サービス「Findy Architecture AI」において新機能「Architecture AI データ基盤」(正式名称:データ基盤アーキテクチャ自動提案機能)をリリースしました。
Findy Architecture AIが解決する設計の初期課題
ファインディ株式会社が「Data Engineering Summit 2025」申込者1,242名を対象に実施した事前調査では、約2割がデータ基盤における最大の課題として「構築する人材不足」を挙げていました。専門知識を持つ人材がいない状態でどう設計を始めるかが、現場共通の悩みとなっています。
これまで現場のエンジニアが取り得る手段は限られており、自社要件に合った中立的な比較検討や設計の出発点となる構成案を得ることが難しいという声は少なくありませんでした。汎用AIを活用したデータ基盤設計の壁打ちも広がっていますが、構成図やコスト概算、他社導入事例といった設計判断に必要な情報を引き出すには、適切な問いを立てられる専門知識やノウハウが前提となります。
「Architecture AI データ基盤」は、こうした「設計の初期段階をもっとスムーズに進めたい」という課題に応えるために開発されました。データソースやデータ量、更新頻度、活用方法など10項目の構造化フォームに入力するだけで、AIが要件に合ったデータ基盤のアーキテクチャ設計を生成します。AWS・Google Cloud・マルチクラウドに対応し、SnowflakeやDatabricksといった主要データ基盤ツールの選定・比較も支援します。
「Architecture AI データ基盤」の主な機能と生成されるアウトプット
「Architecture AI データ基盤」が提供する主な機能は次の3点です。
- 要件入力だけで設計の叩き台を自動生成
- 技術選定の判断材料を構成図と合わせて一式提示
- 生成した構成図をdraw.io形式でそのまま設計資料に活用
生成結果には、データパイプライン構成図(draw.io編集可)が含まれます。出力されるのは、IngestioやStorage、TransformationおよびServingの4段階のパイプライン設計です。
推奨技術スタックの選定理由と代替候補、コスト概算、実装時の考慮事項も一式で出力されます。技術用語は、選択肢として提示されるため、データエンジニアリングの経験がなくても迷わず、入力できる設計です。
SnowflakeとBigQuery、dbtとDataformといった比較検討の材料が一箇所に揃い、社内の技術選定や予算承認に向けた初期資料として活用できます。Findy Toolsに蓄積されたツールレビューや他社のアーキテクチャ導入事例も参照できるため、実績に基づいた選定判断が可能です。
ファインディ株式会社 執行役員 プラットフォーム事業・Findy Tools事業担当 山田 郷氏は、「AIの活用やAIエージェントの開発には、データ基盤の構築が欠かせない」と述べています。同氏は、「Architecture AI データ基盤」が設計や技術選定における最初の議論の叩き台となり、他社事例も参考にしながら、検討を進められる環境を提供することによって、より多くの企業のAI導入推進を後押ししたいと語りました。
Findy Architecture AI「Architecture AI データ基盤」の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | ファインディ株式会社 |
| 対象サービス | Findy Architecture AI |
| 機能名(正式名称) | データ基盤アーキテクチャ自動提案機能 |
| リリース日 | 2026年6月10日(水) |
| 利用料金 | 無料(Findy Toolsアカウント登録が必要) |
| 対応クラウド | AWS・Google Cloud・マルチクラウド |
| 対応ツール | SnowflakeやDatabricksなど主要データ基盤ツール |
| 入力フォーム | 10項目の構造化フォーム |
| 生成アウトプット | 構成図(draw.io編集可)・4段階パイプライン設計・技術選定理由と代替候補・コスト概算・実装時の考慮事項 |
| 利用目標 | 2026年中に累計2,000名 |
| グローバル展開 | 今秋よりシンガポールおよび米国で実証開始予定 |
| 所在地 | 東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー 5階 |
| 代表者 | 代表取締役 山田 裕一朗 |
trends編集部の一言
「Data Engineering Summit 2025」申込者1,242名のうち約2割が「構築する人材不足」を最大課題として、挙げているという数字は、業界を問わずインパクトがあると言えるでしょう。業界全体としては、データ活用の高度化が進む一方で、設計を主導できる専門人材の不足が組織のボトルネックになりやすいという構造的な課題が広がっています。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、CDPやBIツールの選定・連携設計でも似たような初期検討の重さは共通の課題です。要件を入力するだけで構成図やコスト概算、他社事例が一式そろう仕組みは、社内で「誰も全体像を描けない」状況が続いている組織にとって、良い検討の入口になると言える。
今後の英語版提供やシンガポール・米国での実証展開も計画されており、グローバルでの展開可能性も含めて注目しておく価値がありそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「データ基盤における最大の課題「構築する人材不足」を解決!新機能「Architecture AI データ基盤」をリリース | ファインディ株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000243.000045379.html, (参照 26-06-11).
