株式会社Neurosphereは、AI実装支援サービス「特命FDE」シリーズの新たな関連サービスとして、伴走型サポートサービス『KUROKO』の提供を開始しました。
『KUROKO』が対象とするAI推進担当者の課題とFDEの役割
近年、AI・テック業界で「FDE(Forward Deployed Engineer)」という職種が注目を集めています。FDEとは、顧客の現場に深く入り込み、業務課題の特定から技術選定、実装、運用定着、成果創出までを一気通貫で推進する人材です。
生成AIツールの導入が進む一方で、多くの企業では「AIツールを配布したが現場で使われない」「PoCから本番活用に進まない」「業務フローや既存システムと接続できない」といった課題が顕在化しています。Claude CodeやChatGPTなどの汎用AIツールを業務利用する企業やAI推進担当者を設置する企業は増えました。その一方で、成果化までのスピードにはまだ大きな課題があります。
AI推進担当者は、どの業務テーマから進めるべきかという業務設計上の判断を迫られます。あわせて、どのAIツールやモデルを使うべきかという技術選定やセキュリティ、個人情報などのガバナンス上のリスクをどう管理するかという成果設計まで、高度な判断を日々求められます。その結果、AI推進担当者が一人で悩み、PoC段階で止まってしまうケースも少なくありません。
『KUROKO』の主な機能と提供パッケージ
『KUROKO』が提供する主な支援内容は次の6点です。
- 技術判断:最新AIモデル、AIツール、RAG、AIエージェント、Claude Codeなどの選定・活用方針を支援
- 実装レビュー:プロンプト・業務フロー・設計方針・安全性を専門的にレビュー
- ロジック設計サポート:業務プロセスの分解、要件整理、判断フロー設計を支援
- ガバナンス対応:個人情報・著作権・セキュリティに関するリスク判断を支援
- 成果整理:KPIや経営層向け説明資料の作成を支援
- UI/UXアドバイス:AI活用画面や業務導線の改善・使いやすさの向上を支援
これらの支援を通じて、社内AI推進担当者の判断負荷を軽減し、AI活用を「個人技」ではなく継続的に運用できる社内体制へと転換するとしています。
提供パッケージは、初月のオンボーディング支援と月額型の継続支援プランの2段構成です。オンボーディング支援では、既存の取り組みを棚卸しし、最初の90日間のロードマップを設計しました。月額のスタンダードプランでは、週2回の定例サポート(壁打ち)、月4時間までの実装品質レビュー、チャットツールでの日常相談を提供します。
『特命FDE』と『KUROKO』による2つのAI実装アプローチ
株式会社Neurosphereは、顧客のフェーズやニーズに合わせ、AI実装における2つのアプローチを提供しています。
一方は、外部のプロが現場に入り込み、最速でAI実装を進める『特命FDE』です。プロのコンサルタントとAIエンジニアが現場に常駐し、「会社専用AI」を本番稼働させるハイエンドなアプローチとして位置づけられました。
もう一方が『KUROKO』で、社内AI推進担当者を「社内FDE」へ育成し、AI推進の自走化を支えます。長年にわたって業務プロセスや社内ルールを深く理解してきた社内人材が、AIエージェントの技術判断と実装推進力を身につけることで、企業におけるAI変革の中核を担う「社内FDE」へと進化します。
『KUROKO』概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社Neurosphere |
| サービス名 | 『KUROKO』 |
| カテゴリ | 伴走型サポートサービス |
| 対象 | 企業内AI推進担当者・DX推進部門 |
| スタンダードプラン | 週2回の定例サポート(壁打ち)、月4時間までの実装品質レビュー、チャットサポート |
| オンボーディング支援 | 初月のみ。最初の90日間のロードマップ(体制・タスク・スケジュール)の設計 |
| 所在地 | 東京都港区西新橋1丁目6−12 アイオス虎ノ門 4階 |
| 代表者 | 根来 実氏 |
| 設立 | 2025年12月 |
trends編集部の一言
「AIツールを配布したが現場で使われない」「PoCから本番導入に進まない」という課題は、業界を問わず広く共有されてきました。マーケティング業界においても、ツール導入後の活用定着が一部のメンバーにとどまるケースは繰り返し指摘されてきたテーマです。業界全体としてAIの「試行止まり」から「実装・定着」への移行が大きな論点となっているのは、こうした背景があるためです。
「技術を外部に任せてスピードを出す」アプローチと「社内人材を育てて自走化する」アプローチを明確に分けて提示している点は、整理として注目に値します。マーケティング業界でも、AIの内製化と外部依存の使い分けが論点化している状況は同様です。
特命FDEシリーズの一環として位置づけられている点も業界動向として見逃せません。外部支援から内製化支援までを同一ベンダーで提供する構造は、支援継続性を重視する流れとして業界全体の動向を象徴するものと捉えられます。
References
- ^ PR TIMES. 「AI推進担当者を“ひとりで悩ませない”後方支援サービス『KUROKO』提供開始 | 株式会社Neurosphereのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000178509.html, (参照 26-05-30).
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