DXに役立つ知識やスキルを身につける方法として、資格を取得することも手段のひとつです。特にITパスポートや基本情報技術者試験などの基本的なITリテラシーが求められる試験は、企業のDX研修に導入されることもあります。
そこで今回はDXに役立つ国家資格を5つ紹介します。また、国家資格・民間資格問わずDXにおすすめの資格は下記の記事で詳しく解説しています。
DXに関するスキル取得に国家資格は必要なのか
DXは広範囲にわたる技術とプロセスの変革を含むため、特定の国家資格が必須というわけではありません。しかしIT知識やデータベース、プロジェクト管理などの分野に関する国家資格は専門知識とスキルの証明として役立ちます。
また、国家資格は一定の標準と品質を保証するものとして認識されることが多いため、キャリアアップや信頼性の向上に貢献することが期待できます。
DXに関する国家資格と民間資格の違い
DXに関する国家資格ではIT技術やプロジェクトマネジメントなど、専門知識が重視されている傾向にあります。これらの資格は業界全体の標準に準拠しており、広範な知識とスキルをカバーしています。
国家資格はその基準が広く認知されており、ビジネスのさまざまな分野での専門性と信頼性を証明する手段として利用されます。
一方で民間資格はDXに特化した内容や、実践的なスキルを認定する資格が存在します。民間資格は特定の業界や企業内での専門性を証明する手段としても利用され、業界固有のニーズに合わせた専門知識とスキルを提供します。
DXに関する国家資格と民間資格の違いを理解することは、個々のキャリア目標や専門性に応じた最適な資格を選択する上で重要です。
国家資格を取得せずDXに必要なスキルを身につけるには
DXに役立つ知識やスキルは資格だけでなく、個人向けのオンラインサービスや社員向けの研修サービスなども挙げられます。
たとえば自社でDX人材を育成したい場合、DXの基礎知識から技術的なスキルまで身に付けられる研修サービスの利用がおすすめです。
また、個人でDXに関する基礎知識やスキルを習得したい場合、本記事で紹介している資格取得はもちろん、無料で利用できる研修サービスの利用も役立つでしょう。
DXに役立つ国家資格と併せて検討してみて下さい。
DXに役立つ国家資格一覧
DX推進に役立つ国家資格を探したところ、5つの資格が該当したので紹介します。
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、ITを活用したビジネス戦略の策定と実行能力を認定する国家資格です。[1]IT技術の基礎知識やシステム企画・開発、ビジネスとITの統合に関する総合的な知識が評価されます。
難易度は中・上級レベルで、ビジネスとITの両方に関する深い知識が求められます。資格取得者はITを活用したビジネス改革や、組織変革の専門家として活躍できます。DXを推進する上での重要な意思決定者や企画者として、企業内外で高く評価される可能性があります。
また、ITストラテジスト試験に合格することで、ITストラテジストとして活動することも可能。ITストラテジストはデジタル化を推進し、企業のイノベーションや効率化を牽引する重要な戦略家としての役割を担います。
ITパスポート
ITパスポート試験はITの基本知識を身につけるための国家資格です。[2]情報技術の基礎やデジタル社会の理解、ITを活用したビジネスの基本などを幅広くカバーし、ITに関する基本的な知識の習得を目的としています。
ITパスポートの取得はITの基礎知識を持っていることを証明し、企業内でのDX推進に役立ちます。特にITを利用する全てのビジネスパーソンにとって、デジタル化の基本を理解するための良いスタート地点となります。
試験の難易度は比較的低く、IT業界の新入りや非IT職のビジネスパーソンにぴったり。デジタル化に対応するための基本的な知識とスキルを身につけるために重要な資格であり、企業におけるDXの基礎となるIT知識の普及に寄与します。
また、デジタル化された社会でのキャリア形成においても、ITパスポートを持つことは有益です。デジタル時代に必要な基本的なIT知識を提供し、幅広い分野で活躍するための土台を築くのに役立ちます。
プロジェクトマネージャ試験
プロジェクトマネージャ試験はプロジェクトの計画や実行、管理に関する専門知識を認定する国家資格です。[3]この試験ではプロジェクトマネジメントの理論や手法、ツールに関する深い知識が評価されます。
合格者は複雑なプロジェクトを効率的に管理し、成功に導く能力を持っていることが証明されます。特に、ITプロジェクトやDX関連のプロジェクトで大きな価値を持ちます。
プロジェクトマネージャ試験の難易度は高く、実務経験と共にプロジェクトマネジメントに関する深い知識が求められます。資格取得者はDX推進におけるプロジェクト管理の専門家として、企業内外でリーダーシップを発揮できることが期待できます。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、情報技術の広範な知識と技能を証明する国家資格です。[4]この試験はソフトウェア開発やシステム設計、ネットワーク構築といったIT分野の基礎から応用に至るまでを網羅しています。
本試験に合格すると、情報技術者としての広範な知識と技能を証明できるのが特徴。特にIT技術の基礎知識が不可欠であるDX推進において、この資格の有用性は高いと言えます。
基本情報技術者試験の難易度は、情報処理技術に関する試験のなかでも基礎的な「レベル2」に該当します。本資格はデジタル時代における企業のIT戦略を実現する上で重要な役割を担い、IT分野でのキャリアアップを目指す人にとっても必要性の高い資格のひとつです。
データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験はデータベースの設計や構築、運用に関する専門知識を認定する国家資格です。[5]この試験ではデータモデリングやデータベース管理、SQL言語などに関する深い知識が求められます。
本資格を取得することでデータベース技術における高度な専門性を持つことを証明できるのが特徴。データ主導のビジネス戦略やデータ分析を活用した意思決定プロセスなど、DXの推進において大きな価値を持ちます。
合格率は10%台後半と低く、多くの受験者は中堅以上の経験を持つエンジニアであることから難易度の高い資格だということが伺えます。
データが企業経営の中心的な役割を果たす現代において、データベース技術を専門とするデータベーススペシャリストは重要な役割を担います。
References
- ^独立行政法人 情報処理推進機構(ipa). 「ITストラテジスト試験」. https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/st.html, (参照 2024-01-26).
- ^ Iパス. 「ITパスポート試験」. https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html, (参照 2024-01-17).
- ^独立行政法人 情報処理推進機構(ipa). 「プロジェクトマネージャー試験」. https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/pm.html, (参照 2024-01-17).
- ^ 独立行政法人 情報処理推進機構(ipa). 「基本情報技術者試験」. https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/fe.html, (参照 2024-01-17).
- ^ 独立行政法人 情報処理推進機構(ipa). 「データベーススペシャリスト試験」. https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/db.html, (参照 2024-01-17).
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