野原グループ株式会社が運営する情報メディア「BuildApp News(ビルドアップニュース)」が、建設業界従事者1,000人を対象に「業界課題とその解決に期待するデジタル技術」に関する独自調査を実施しました。[1]
建設業界の課題とデジタル技術の活用実態
野原グループ株式会社「業界課題とその解決に期待するデジタル技術」より
建設業界で深刻な課題について昨年調査と比較した結果については、「人手不足」と「高齢化による技術継承」という課題が昨年より上回り、より深刻化していることがわかりました。
野原グループ株式会社「業界課題とその解決に期待するデジタル技術」より
人手不足の課題を事業規模でみると全体的に増加しており、規模に関係なく深刻化していることが伺えます。
野原グループ株式会社「業界課題とその解決に期待するデジタル技術」より
業界課題の解決に期待するデジタル技術については「施工ロボット」(362名)が最も多く、「図面管理システム」(249名)、「VR・AR・MR」(179名)という結果でした。
人手不足や技術継承が厳しいこともあり、業務を効率化・自動化できるデジタル技術が注目を集めているようです。
国の施策としては、建設物をインターネット上で3Dとして表現し、建設の設計や施工、維持管理までの情報を共有できるBIMを推進しています。しかし業界課題の解決策として上位の回答数を得られていないのにはどのような理由があるのでしょうか?
野原グループ株式会社「業界課題とその解決に期待するデジタル技術」より
BIMの活用実態を事業規模別で見ると、中小企業の7割以上がBIMを利用できていないのに対し、大手企業は60%以上がBIMを活用していることがわかりました。
全体で見たときに「BIMを活用していない・できていない」と回答した人に理由を伺うと「ソフトが高額で購入や維持ができない」(199名)と「業務の関係者や発注者から建設BIMの活用を求められていない」(199名)が同率で最も多いという結果でした。
大手企業と中小企業で比較したときのBIM利用率でもわかる通り、BIMにかかる費用面で導入できない企業が多いようです。
建設現場の課題とDXによる解決手段の整理
野原グループ株式会社が運営する「BuildApp News」による独自調査にて、業界の深刻な課題とデジタル技術に関する現場の意見が明らかになりました。
建設業界は人手不足と高齢化による技術継承の問題が深刻化してしており、業界全体にとって重要な問題となっています。
その解決策としてデジタル技術を用いたロボットやデジタルツールの導入が関心を集めています。しかし、高額なソフト代や現状求められていないということもあり、なかなかDXが進まないというのが現状のようです。
DX人材の育成とコスト面でのデジタル技術導入施策
建設業界における課題を解決するには、「DX人材の育成」と「コスト面を配慮したデジタル技術の導入」というアプローチが有効であると考えられます。
DX人材の育成
建設業界内でのDX推進にはデジタル技術を理解し活用できる人材の育成が不可欠です。技術継承の課題に対応するためにも、若手従事者に対するデジタル技術のトレーニングと教育プログラムの提供が重要です。
DX人材という言葉は難しいイメージがありますが、CADや業務管理ツールを導入して操作できる人もDX人材に該当します。その結果、デジタル技術の知識とスキルを備えた人材の増加が期待できます。
コスト面を配慮したデジタル技術の導入
高額なデジタル技術の導入コストは中小企業にとって大きな障壁です。そのため国や自治体からの補助金や助成金の提供、低コストのデジタル技術ソリューションの開発が求められます。
また、クラウドベースのサービスやサブスクリプションモデルを利用することで、初期投資を抑えつつ最新技術の導入を実現することもひとつの方法です。
積極的なデジタル技術の導入によって建設業界のイメージが変わったり、業務が効率化されひとりあたりの生産性が上がったりすることで人材不足を補える可能性があります。
References
- ^ 野原グループ株式会社. 「業界課題とその解決に期待するデジタル技術」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000254.000019866.html, (参照 2024-02-13).
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