株式会社AJテクノロジーズは、独自生成AI基盤「JAVIS(ジャビス)」の本格展開を開始しました。
JAVISの「生成」から「実行支援」へという設計思想
生成AIの導入が急速に進む一方、多くの企業では「ツールを導入したものの、現場に定着しない」「既存業務のフローに組み込めない」「情報管理要件と両立できない」という壁に直面しています。株式会社AJテクノロジーズは、この課題の背景にあるのはAI単体の性能ではなく、企業内情報の分断と業務接続の不足にあると捉えました。
JAVISは、テキストや画像を単に「生成」するだけではなく、生成結果を人の判断支援や具体的な業務実行につなげることを前提として設計されました。目指すのは、企業の知識や判断、実行を支え、組織全体を進化させる「企業脳(Corporate Brain)」という新しい基盤の確立です。
JAVISを構成する用途別に最適化された独自生成AIモデル群
JAVISは、用途ごとに最適化された複数の独自生成AIモデルによって構成されています。単一の大規模モデルに依存するのではなく、用途別に特化した複数のAIを組み合わせるアーキテクチャを採用することにより、実運用環境における精度や応答速度、運用コストの最適なバランスを実現しています。
主な構成モデルは、以下の3種類です。
- Javis-VL-30B-A3B-Thinking-AWQ:図面・帳票・PDF・画像などを処理するマルチモーダル生成AI(Multimodal AI)
- Javis-14B-AWQ:対話・質問応答・文書解析など言語処理に特化した大規模言語モデル
- Javis (Voice) 1.55B:音声からテキストへの変換(Speech-to-Text)に特化した軽量モデル
「Javis-VL-30B-A3B-Thinking-AWQ」は、A3B(Activated 3B Parameters)アーキテクチャにより、処理内容に応じて必要なパラメータのみを動的に活性化します。AWQ(Activation-aware Weight Quantization)の採用によって推論精度を維持しながら、計算資源とメモリ使用量を最適化した設計です。VLはVision Languageの略称で、視覚と言語を統合処理するモデル系統を指します。
JAVISの2026年7月ローンチ予定「執事型」リアルタイムAIアシスタント機能
JAVISの中核として、2026年7月の正式ローンチを予定しているのが、リアルタイムAIアシスタント機能です。営業活動や顧客との打合せにおいて、AIが会話内容をリアルタイムに把握・整理し、その場に応じた最適な営業提案のサポート情報を提示します。会議後のToDoやネクストアクションの抽出・整理までを自動化する設計です。
先行導入企業との実証では、商談後のタスク整理・議事録作成に要する時間を平均70%削減(対象:営業担当10名・計200商談比較)しました。コンプライアンス面では、業界の規制や社内ルールに基づき「リスク発言」や「義務発言」をAIに学習させることで、商談中の会話からその過不足をリアルタイムに検知・把握できます。現場の失言や説明漏れをその場で防ぎ、面談品質の均一化と企業の信頼性担保を両立するものです。
JAVIS(ジャビス)の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発元 | 株式会社AJテクノロジーズ |
| 本社所在地 | 愛知県名古屋市 |
| サービス名 | JAVIS(ジャビス) |
| カテゴリ | 独自生成AI基盤 |
| 構成モデル | Javis-VL-30B-A3B-Thinking-AWQ / Javis-14B-AWQ / Javis (Voice) 1.55B |
| 業務効率化実績 | 商談後タスク整理・議事録作成時間を平均70%削減(営業担当10名・計200商談比較) |
| リアルタイムAIアシスタント | 2026年7月正式ローンチ予定 |
| 導入目標 | 2027年度に400社の導入契約 |
| 主な展開対象業界 | 製造業・金融・建設業(東海地域中心) |
| 公式URL | https://aj-tech.jp |
trends編集部の一言
商談後の議事録作成やタスク整理に要する時間を平均70%削減という数字は、業種を問わず実感しやすいインパクトです。生成AI活用市場全体としては、テキスト生成や情報検索にとどまらず、会話理解からToDoの自動抽出・業務実行まで担う方向へと進化する流れが強まっています。
会話をリアルタイムに理解してネクストアクションまで自動抽出する仕組みは、この流れを体現する設計です。マーケティング業界の文脈に置き換えると、顧客接点の記録と次工程の接続を自動化する動きは業界横断で加速しており、外部API非依存の設計でセキュリティ要件を担保する点は規制の厳しい製造業や金融、建設業においても導入障壁を下げる要因として業界全体の動向としても注目されます。
単なるチャットAIの導入とは一線を画す「業務接続」の設計思想として、Workflow AIを含むJAVISの展開は今後も注目しておく価値があります。
References
- ^ PR TIMES. 「東海発、独自生成AI基盤「JAVIS」を本格展開 | 株式会社AJテクノロジーズのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000166421.html, (参照 26-07-02).
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