株式会社RevCommは、生成AIソリューション「MiiTel Synapse」の新機能として「MiiTel MCP Server(β版)」の提供を開始しました。
MiiTel MCP Server(β版)の開発背景
生成AIが業務に深く浸透し始めた現在、企業の関心は「自社が持つデータを、いかに自社で使いたいAIに活用させるか」に移りました。特に音声データのような独自性の高いデータを持つ企業ほど活用ニーズが顕在化しています。その一方で、AIと業務システムをつなぐには複雑な個別開発が必要であり、データ移行の手間やリアルタイム性、コストといった課題で活用が進まないケースも少なくありませんでした。
こうした状況を背景に、業界共通規格「MCP(Model Context Protocol)」が急速に普及しています。Forresterの調査によれば、2026年中に企業向けアプリケーション事業者の30%がMCPサーバーを公開する見込みとされています。レブコムにおいても、顧客から「自社で利用している生成AIに「MiiTel」の通話・会議データを直接連携させたい」という声が高まっていたことが、本サービス開発の直接的な契機となりました。
MiiTel MCP Server(β版)の3つの特長
「MiiTel MCP Server(β版)」の主な特長は次の3点です。
- 通話・会議データへの直接接続:CSVエクスポートや手動のデータ移行が不要
- 個別開発なしでの導入:MCPに対応したAIツールに専用URLを登録するだけで利用開始
- 横断分析の自由な設計:CRMや社内ドキュメントと組み合わせた独自のプロンプトで分析をデザイン
セキュリティ面では、入力された通話内容や文字起こしデータが外部AIの学習に利用されない設計です。閲覧権限は「MiiTel」のユーザー権限をそのまま継承するため、機密データを安全に扱えます。動作確認はClaude Desktop Coworkで実施しており、他のMCPクライアントについてはクライアント側の対応状況次第です。
営業・コールセンター・経営判断での活用シーン
「MiiTel MCP Server(β版)」は、例えば営業・コールセンター・経営判断などの場面で活用できます。具体的な活用例は以下の通りです。
- 営業(IS/FS):「MiiTel Phone」の感情スコア・話者別テキスト・フィラー分析とCRMを掛け合わせ、ハイパフォーマーのトーク抽出や失注リスクの早期検知に活用
- コールセンター運営:通話の感情・話者別テキストと問い合わせデータを組み合わせ、応対品質管理・VoC活用・コンプライアンスチェックを高度化
- 経営判断:「MiiTel Meetings」「MiiTel RecPod」の会議データをCRMや社内ドキュメントと横断分析し、商談分析・対面販売の品質向上・経営判断の情報収集に活用
IT部門を持つ企業はMCPクライアントを自社構築することによって、データ取得からCRM連携やAI分析、社内チャット投稿までを自動化するなど、業務フロー自体に「MiiTel」データを組み込むことも可能です。
MiiTel MCP Server(β版)の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社RevComm |
| サービス名 | MiiTel MCP Server(β版) |
| 位置づけ | 生成AIソリューション「MiiTel Synapse」の新機能 |
| 採用規格 | MCP(Model Context Protocol) |
| 動作確認環境 | Claude Desktop Cowork |
| 連携対象データ | MiiTelの通話・会議データ |
| 主な活用領域 | 営業(IS/FS)・コールセンター運営・経営判断(原文活用例より) |
| 所在地 | 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング28階 |
| 代表者 | 会田 武史氏 |
| 企業サイト | https://www.revcomm.com/ja/ |
trends編集部の一言
Forresterの調査で「2026年中に企業向けアプリケーション事業者の30%がMCPサーバーを公開する見込み」という数字が示されており、MCPをめぐる動きの速さが改めて浮き彫りになりました。業界全体としては、生成AIと自社データをつなぐ「接続コスト」をいかに下げるかが、AI活用の実質的な普及速度を左右する局面に入りつつあるのではないでしょうか。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、顧客との会話ログや商談録音を分析に活かしたいというニーズは業界横断で語られてきたテーマです。「データはあるのに、使いたいAIにつなぐ手間で止まってしまう」という状況は業界全体で共通の課題として認識されており、個別開発なしで専用URLを登録するだけで連携できる設計は、実務上の接続ハードルを引き下げるアプローチとして注目されます。CRMや社内ドキュメントとの横断分析まで自社プロンプトで自由にデザインできる仕様は、今後のBtoB SaaSにおけるデータ連携のあり方を拡張する興味深いアプローチと言えます。
References
- ^ PR TIMES. 「使いたいAIで「MiiTel」のデータをそのまま分析ーレブコム、生成AIと音声データ基盤を直接つなぐ「MiiTel MCP Server(β版)」を提供開始 | 株式会社RevCommのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000369.000037840.html, (参照 26-06-17).
