合同会社XTVは2026年6月4日、Claude Codeに対応したAIヒートマップ「HeatMapX(ヒートマップエックス)」の提供を開始しました。
HeatMapXの設計思想と従来ヒートマップの課題
従来のヒートマップ/行動分析ツールは、クリックやスクロールを可視化する点では優れていました。一方で、「見てもその先の改善になかなかつながらない」という課題が残り続けていました。気づきはダッシュボードの中にとどまり、実際の修正コードに落ちる前に忘れられてしまうという状況が、サイト改善(CRO:コンバージョン率最適化)の現場で繰り返されてきたのです。
2026年現在、開発スキルを持つマーケターを指す「マーケティングエンジニア」「グロースエンジニア」という職種が、米国SaaS企業を中心に急速に広がっています。コードを読み書きでき、改善仮説を自分の手で実装まで持っていく担当者にとって、ダッシュボードを「眺める」型のヒートマップは日々の作業フローと噛み合いません。HeatMapXは、こうした開発寄りのマーケター・グロース担当者を主な利用者として想定し、ターミナルやGit、プルリクエストという日常のワークフローの中に分析と改善コードを届けるCLI型ヒートマップとして設計されました。
HeatMapXが提供する3つの体験
HeatMapXの中核となる機能は次の3点です。
- CLIから対象ページを指定して実行し、クリック・スクロールを計測してGUIを開かずに分析を回せる「CLI型ヒートマップ」
- 計測データをAnthropic Claudeが読み、コンバージョン上の課題を診断したうえで改善HTMLパッチをプルリクエストとして生成する「AI診断・PR提案」
- 改善仮説と変更内容をGitの履歴として残し、知見をチームとコードベースに蓄積する「CRO as Code」
CLIでの操作は「npm i -g heatmapx」でインストール後、対象ページを指定して「heatmapx analyze」を実行するだけで試せます。Claude Codeを導入済みの環境では、Claude Codeから直接heatmapxコマンドを呼び出してこの一連のフローを実行できます。
AIが生成したHTMLパッチは人間がレビューして取り込む形式であり、自動で本番環境に反映される設計ではありません。想定ユースケースとして、SaaSの料金ページ改善、メディア記事の離脱対策、ECサイトのカートCV改善が挙げられています。たとえばブログ記事のスクロール深度を計測すると、AIが「読者の7割が冒頭3段落で離脱」と検出し、見出し配置や記事内CTA挿入位置の改善案をプルリクエストで提案します。導入から計測開始まで30秒、最短10分で改善プルリクエストの生成が完了します。
HeatMapXの料金プランと対応環境・今後のロードマップ
HeatMapXの料金プランは以下の通りです。
- Free:無料(個人開発者・評価用・1サイト)
- Pro:$29/月(個人SaaS・フリーランス向け)
- Team:$99/月(社内チーム・代理店向け・近日公開予定)
- Enterprise:要相談(カスタム利用)
年払いを選択すると20%オフで利用できます。対応環境はNode.js 18以上で、ChromeやSafari、Edge、Firefoxの各最新版に対応した設計です。Next.js・Nuxt・React・Vue・静的HTMLサイトを計測対象とし、タグを1行入れるだけで導入できます。
今後のロードマップとして、2026年6月にはチームプランのリリースも予定されています。2026年8月にはA/Bテスト機能の実装、2026年9月にはCLI×GitHub Actions連携のリリースが予定されています。GitHub Actionsとの連携後は、プルリクエスト自動生成をPRボットとして動作させる形式です。
HeatMapX(ヒートマップエックス)の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 合同会社XTV |
| 所在地 | 東京都渋谷区恵比寿南 2-10-1 |
| サービス名 | HeatMapX(ヒートマップエックス) |
| 提供開始日 | 2026年6月4日 |
| 料金 | Free(無料)/Pro($29/月)/Team($99/月)/Enterprise(要相談)※年払い20%オフ |
| 対応環境 | Node.js 18以上・Chrome/Safari/Edge/Firefox最新版 |
| 計測対象 | Next.js・Nuxt・React・Vue・静的HTMLサイト |
| 連携 | Claude Code・GitHub(プルリクエスト自動生成) |
| コーポレートサイト | https://xtv.co.jp |
trends編集部の一言
「読者の7割が冒頭3段落で離脱」という数値をAIがCLIで検出し、改善HTMLパッチをプルリクエストとして即座に提案するという設計は、マーケティングの現場でも率直にインパクトがあります。マーケティングの現場では、データから課題が判明しても修正コードの実装・依頼に時間がかかるという課題が広く共有されてきました。ヒートマップの分析結果とコード修正の間にある"渡り廊下"を埋めようとする設計思想は、業界全体としてまだ手薄な領域への応答として注目されます。
マーケティング業界の文脈に置き換えると、LPやメディア記事の改善サイクルを短縮したいというニーズに対し、CLIとAI診断を組み合わせたアプローチは業界全体の動向としても示唆を含む取り組みです。「CRO as Code」という考え方は、改善仮説と変更履歴をGitで管理するという開発チームとの共通言語を生む点でも、組織横断の連携が求められる現場と言えます。業界の流れとしては、CLIとGitHub運用を結びつける方向性が強まりつつあり、Claude Codeとの連携やGitHub Actionsへの対応など、2026年9月に向けたロードマップは今後の展開として注目されます。
References
- ^ PR TIMES. 「Claude Code に対応した初の AI ヒートマップ「HeatMapX」を提供開始 | 合同会社XTVのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000184538.html, (参照 26-06-05).
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