クロロス株式会社は、福岡県農林業総合試験場における水稲の新品種育成を事例として、作物の病害評価における画像解析AIの活用事例を発表しました。
クロロス株式会社の画像解析AIを活用した品種育成高度化の背景
水稲の新品種育成では、病害抵抗性や環境耐性などの特性を評価しながら、有望な系統を選抜するプロセスが必要です。こうした評価は従来、試験圃場における目視調査を中心に行われてきました。
目視調査は、多くの時間と労力を要するほか、評価者によるばらつきが生じる可能性もあります。こうした背景を踏まえ、福岡県農林業総合試験場では、より効率的で精度の高い検定を実施するため、AIを活用した画像解析技術の導入が進められてきました。
病害抵抗性の特性検定においては、試験圃場で栽培されている品種を一斉に撮影し、画像からAIが自動で発病程度を評価する仕組みが活用されています。従来の目視調査を補完する形での活用に向けて、精度検証等が進められている段階です。
クロロス株式会社の画像解析AI活用による品種開発プロセスへの効果
本取り組みによって、期待される効果は以下の通りです。
- 病害抵抗性評価の効率化
- 評価の標準化・再現性向上
- データに基づく品種選抜の高度化
プロセス全体の効率化が進むことで、病害抵抗性評価の効率化や標準化などの効果が期待されています。
クロロス株式会社の画像解析システム概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発元 | クロロス株式会社(Chloros Inc.) |
| 代表者 | 代表取締役 相澤光俊氏 |
| 本社所在地 | 東京都足立区 |
| 設立 | 2025年 |
| 導入先 | 福岡県農林業総合試験場 農産部 |
| 導入目的 | 葉いもち検定の自動化に向けた精度検証 |
| 提供内容 | 作物の撮影技術・画像解析システム・病害検出AI・生育評価AI・結果集計システム |
| ミッション | Visual Intelligence for Crop Evolution |
| Webサイト | https://chloros.ai |
trends編集部の一言
農業の品種開発という一見地味な領域で、AIが評価の「ばらつき」を減らすという点に注目しました。マーケティングの現場でも、複数名が関わるレポートや評価作業では担当者によって、視点や基準がぶれやすく、「標準化・再現性向上」という効果は業種を超えて共感できます。農業分野でのAI活用は生産管理のイメージが強いですが、研究開発の上流工程にまで入り込んでいる点は、業界全体として見ると一段階進んだ動きです。
画像から自動で発病程度を評価する仕組みは、精度検証の段階とはいえ、熟練者の経験知をデータ化するプロセスとして興味深いです。マーケティング業界でいえば、定性的な顧客評価を定量スコアに変換する取り組みに近い発想ではないでしょうか。農業分野における研究開発へのAI導入は、同種の研究開発領域でも類似の活用が広がる可能性があります。
References
- ^ PR TIMES. 「水稲の新品種育成におけるAI活用の取り組み | クロロス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000172640.html, (参照 26-05-28).
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