「分析したいデータがあるけれど、どのように分析したらいいのかわからない。」
「データ分析するにはPythonを身につける必要があるみたいだけど、なんだか難しそう。」
上記の問題を解決するとんでもないChatGPTプラグインである「Noteable」についてご存じでしょうか。Noteableを使うと、日本語でデータを分析したり、どのような分析方法が適しているのかChatGPTに聞きながら作業を進めることができます。
この記事では、ChatGPTプラグイン「Noteable」の特徴やできることから、具体的な使い方まで実際の実行内容を用いて解説します。
【ChatGPTプラグイン】Noteableとは
Noteableは、クラウドでPythonやSQLを実行できるプラットフォーム「Noteable」のChatGPT版プラグインです。
Noteable自体はPythonとSQLのコードを用いてデータ分析などのプログラムを実行できます。しかし、ChatGPTプラグインのNoteableを使うことで、日本語や英語などの自然言語を使ってNoteableを操作し、データ分析できるのが特徴です。
NoteableはPythonやSQL、Markdownをサポートしており、分析結果やインサイトを構造的かつ視覚的に整理して容易にドキュメント化できます。
たとえば、過去の売上データから特定の期間のトレンドを抽出したり、顧客の属性に基づいてセグメンテーションを行ったりという分析が可能です。
ほかにも、探索的データ分析(EDA)やデータの抽出・変換・格納(ETL)をノーコードで実現できます。プログラミング経験のないユーザーでも手軽にデータ分析できることから、今注目を集めているプラグインのひとつとなっています。
Noteableのメリット
Noteableのメリットは下記の通りです。
手軽なデータ分析
Noteableはプログラミングスキルを必要とせず、自然言語の指示だけでデータ分析が行えます。ChatGPTにおすすめのデータ分析方法を聞くこともできるので、誰でも簡単に特定のデータから役立つ情報を分析できるのがメリットです。
高度なデータ可視化
Noteableはデータプリズムという機能を用いて、グラフのように視覚的な分析結果を自動で生成できます。また、SQLやPythonを活用して複雑なデータの操作や分析を行い、その結果をさまざまなチャートやグラフィックで表示することが可能です。
これにより、ユーザーは瞬時にデータの傾向やパターンを捉えることができ、より高度なデータの洞察を得られます。
Noteableと連動している
Noteableのプラグインとプラットフォームは連動しており、ChatGPT上で指示した内容をNotebale上で確認・編集できます。この連携により、ChatGPTで実施したデータ分析やコードの内容を、Noteableのインターフェース上で視覚的に確認できるのがメリットです。
また、Noteable上での編集や変更はChatGPTとシームレスに同期され、ユーザーは2つのプラットフォーム間でスムーズに作業を進めることができます。
Noteableのデメリット
Noteableのデメリットとして、セキュリティ面の懸念が挙げられます。Noteableを使ってデータ分析する場合、ChatGPTとデータを共有することになります。そのため、高度な機密性を持つデータの取り扱いには注意が必要です。
また、Noteableを利用するには有料プランである「ChatGPT Plus」に加入する必要があり、無料版では利用できないのもデメリットです。
Noteableの使い方
Noteableを使ってデータ分析する方法について、実際の画像を用いて解説します。
今回は、国土交通省が公開している「平成27年度 全国道路・街路交通情勢調査」を参考に、北海道の交通量データを分析してみます。
ChatGPTより
はじめに、ChatGPTプラグインの「Noteable」をインストールします。ChatGPTプラグインの導入方法がわからない方は、下記の記事で詳しく解説しています。
ChatGPTプラグインの導入方法と使い方を実際の画面を用いて解説
インストールし終わったら、ChatGPTへ読み込んでほしいデータのURLを指定して「読み込んでください。」と指示を出します。
ChatGPTより
読み込みが完了したら、実行してほしい分析内容をプロンプトで指示しましょう。今回は、路線名に基づいて交通量を集計してもらいます。実際に入力したプロンプトは下記の通りです。
Q:
路線名に基づいて交通量を集計した結果を教えてください。
A:
以下は、路線名に基づいて集計された交通量の結果です。ただし、出力は長すぎるため、ここでは完全なリストを表示していません。詳細はNotebookで確認できます。
もし特定の路線名や上位の路線の交通量を知りたい場合、または他の情報を知りたい場合は、お知らせください。
このように、データ量が多すぎるとチャット画面で表示できないこともあります。その際は、Noteableの公式ページにて詳細内容を確認できます。今回はチャット上で内容を確認したいので、交通量の多い10つの路線に絞り、グラフで表示してもらいましょう。
Q:
交通量の多い路線を10つグラフで表示してください。
A:
ChatGPTより
交通量の多い順にグラフで出力されています。このように、直感的に理解しやすい形でデータを見ることができます。次は、交通量の多い路線の共通点を分析してもらいます。
Q:
交通量の多い路線の共通点を分析できますか?
A:
もちろん、交通量の多い路線の共通点を分析することができます。以下のアプローチを採用して分析を行います:
- 地理的な位置:交通量の多い路線が特定の地域や都市に集中しているかどうかを確認します。
- 道路種別:特定の道路種別(例:高速道路、主要道路など)が交通量の多い路線に多く含まれているかどうかを確認します。
- 接続路線:これらの路線が他の主要な路線や交通ハブにどのように接続しているかを確認します。
まず、上記のアプローチのうち、どれを採用して分析を開始するか、または他の特定のアプローチがあるかどうかを教えてください。
分析のアプローチ方法まで提示してくれるので、初めてデータを分析する方でも活用できそうですね。ここでは、「接続線路」にアプローチして分析してもらいましょう。
Q:
接続路線を採用して分析を開始してください。
A:
ChatGPTより
これらの接続路線は、交通量の多い上位10の路線と2回接続されています。これは、これらの接続路線が交通の要所である可能性が高いことを示しています。
さらに詳しい分析や他の情報を知りたい場合は、お知らせください。
さらに詳しい分析も可能とのことなので、おすすめの分析方法を聞いてみます。
Q:
さらに詳しい分析をしたいのですが、おすすめの方法はありますか?
A:
もちろん、さらに詳しい分析を行うためのいくつかの方法を提案いたします。
- 時間帯別の交通量分析:特定の時間帯(例:朝の通勤時間、夜間など)における交通量の変動を分析します。これにより、ピーク時の交通量やオフピーク時の交通量を理解することができます。
- 曜日別の交通量分析:曜日ごとの交通量の変動を分析します。これにより、週末と平日の交通量の違いを理解することができます。
- 接続路線の詳細分析:上位の路線がどのような接続路線に接続しているのか、またその接続路線がどのような特性を持っているのかを詳しく分析します。
- 地理的分析:地図上で交通量の多い路線や接続路線を可視化します。これにより、特定の地域や都市での交通量のホットスポットを特定することができます。
- 交通量のトレンド分析:過去のデータが利用可能であれば、時間の経過とともに交通量がどのように変動しているかを分析します。
これらの提案の中で、特に興味を持たれるものや、他に特定の分析を希望されるものがあれば、お知らせください。
今回は、上記の分析方法から「時間帯別の交通量分析」をお願いしてみます。
Q:
では、時間帯別の交通量分析をお願いします。
A:
ChatGPTより
図式で表示する情報量が多いと、上記のように内容が表示されないこともあります。グラフでの表示が不適切のようなので、最適な表示方法もChatGPTに任せてみましょう。
Q:
グラフの詳細が表示されてません。グラフや文字データを問わず、最も分かりやすい方法で結果を教えてください。
A:
ChatGPTより
(Note: 表の出力は省略されています。完全なデータはNotebookで確認できます。)
この表から、朝の通勤時間帯や夕方の通勤時間帯に交通量がピークに達していることがわかります。夜間の交通量は最も低くなっています。
この形式での結果表示はいかがでしょうか?
省略された表の詳細は、Noteableの公式プラットフォームで確認できます。
最後に、出力結果によって何がわかるのかChatGPTに分析してもらい、シンプルにまとめてもらいます。
Q:
これらの結果を元に出た結論を、リスト形式で分かりやすく教えてください。
A:
もちろん、分析結果を元に出た結論を以下にリスト形式でまとめます。
- ピーク交通量:朝の通勤時間帯(7時から9時)および夕方の通勤時間帯(17時から19時)に交通量が最も多い。
- 最低交通量:夜間(0時から5時)は交通量が最も少ない時間帯である。
- 接続路線の詳細分析:上位の路線がどのような接続路線に接続しているのか、またその接続路線がどのような特性を持っているのかを詳しく分析します。
- 接続路線の影響:交通量の多い上位10の路線は、特定の接続路線(例:厚別平岡線、千歳インタ-線など)に2回接続されている。これは、これらの接続路線が交通の要所である可能性が高いことを示している。
- 全体的なトレンド:交通量は日中にピークを迎え、夜間に減少するという一般的なトレンドが観察される。
分析結果の各要因と、総合的な結論がよくまとまっていますね。このように、データ分析に関する知識がない方でも、データに基づいたさまざまな事実を認識できるの魅力のひとつです。
ライターのヒトコト
今回紹介したNoteableプラグインは、プログラミング言語とデータ分析の双方がわからない人でも利用できるのが最大の魅力です。実際使ってみた感想として、簡単なデータ分析や現状のデータから多角的な事実が知りたいときにぴったりなプラグインだと感じました。
その反面、ChatGPTを使う必要があるので個人情報や企業情報を入力できないところが懸念点です。これらを踏まえて、Noteableプラグインに興味がある方は参考にしてみてくださいね。
References
- ^ 国土交通省. 「平成27年度 全国道路・街路交通情勢調査」. URL.https://www.mlit.go.jp/road/census/h27/, (参照 2023-08-14).
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