GRAND株式会社は、コーポレート/契約領域のDX決裁関与層の含有率クロス集計レポートを公開しました。
GRANDの空間メディア提案における含有率の課題
BtoBの空間メディアやDOOH広告の提案では、「何人にリーチするか」という規模面が訴求軸になりがちで、決裁関与層がどれだけ含まれるかは定量化されにくいテーマでした。電子契約やリーガルテック、ワークフロー、契約管理、電子帳簿保存対応といったコーポレートDXは、法務や総務、経営部門をまたぐ全社的な意思決定です。そのため、出稿前に決裁関与層の含有率を把握できることが判断材料となります。
GRANDは、GRAND視聴者属性調査(n=1,036)を部門×企業規模×導入関与×役職でクロス集計し、決裁関与層の含有率とその層の課題や決め手、行動を可視化しました。特定の面を狙い撃つ媒体ではなく、全台配信によって、組織の意思決定層へのリーチを可視化する点が特徴です。
GRAND視聴者の決裁関与層における役職内訳と合議人数
決裁関与層の役職内訳は、経営者が9.6%(GRAND視聴者全体1.7%の約5.5倍)、役員クラスが13.5%(同3.4%の約4.0倍)、部長クラスが26.0%(同13.8%の約1.9倍)でした。部長クラス以上の合計は49.0%(n=104・参考値)にのぼり、「決裁権を持ち、かつサービス選定にも関与する」層は57.7%(GRAND視聴者全体21.3%の約2.7倍)を占めています。
ターゲット企業の87.5%は、4人以上の合議で決裁を行っています。内訳は4〜5人が39.4%、6〜10人が26.0%、11人以上が22.1%で、GRAND視聴者全体の72.5%と比べても合議による決裁の傾向が強いことがわかりました。
GRAND視聴者の導入の決め手と情報行動の特徴
この層が抱える課題は「業務が属人化している」が40.4%で最も多く、「他部署との連携がとれていない」32.7%、「人手不足」31.7%が続きます。乗り換え・導入の決め手は「セキュリティの信頼性が高い」と「ランニングコストが下がる」がともに50.0%で並び、「既存ツールでは解決できない課題を解決できる」も46.2%にのぼります。
新情報を知った後の行動は、以下の通りです。
- すぐに検索して調べる:78.8%(全体平均比約1.2倍)
- 社内のチャットツールで共有する:34.6%(同約1.6倍)
- 上司や同僚に口頭で伝える:29.8%(同約1.5倍)
- 資料請求・問い合わせをする:28.8%(同約2.1倍)
日常的な社内共有は83.7%(GRAND視聴者全体58.4%)にのぼり、経営層・役員への共有も32.3%(同15.8%の約2.1倍)と高い水準です。システムを見直す契機は、「契約更新」51.9%、「価格改定」50.0%、「組織変更・人事異動」43.3%が上位を占めています。また、生成AIでビジネス情報を収集する割合も32.7%(GRAND視聴者全体21.0%の約1.6倍)と、技術感度の高さがうかがえます。
GRAND視聴者属性調査の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査名 | GRAND視聴者属性調査 |
| 調査主体 | GRAND株式会社(自社調査) |
| サンプル数 | n=1,036(元調査N=2,071のうちGRAND視聴者) |
| 対象者 | GRAND視聴者 |
| ターゲット層の定義 | 従業員101名以上企業の総務・法務/知財・経理/財務・経営・経営企画部門で、新システム・サービス導入の決裁権または選定に関与する層(自己申告) |
| 含有率 | 10.0%(104名/約10人に1人) |
| 調査時期 | 2026年1月 |
| 調査会社 | 株式会社マクロミル |
※ターゲット層・決裁者層・推進担当層の各%はn=51〜104の小サンプル上の参考値(傾向)です。含有率10.0%はn=1,036ベースです。
GRANDの詳細はこちらtrends編集部の一言
GRAND視聴者に占める決裁関与層が10.0%、約10人に1人という数字は、リーチ規模とは別の切り口で「質」を定量化した点で興味深いデータです。マーケティングの現場でも、媒体選定の際は閲覧数やインプレッションといった量的指標が優先されがちで、その中にどれだけ意思決定に関与する層が含まれるかまでは把握しづらいのが実情ではないでしょうか。業界全体としても、含有率のような一次データを出稿判断の材料として、持てるかどうかが、今後の媒体評価の分かれ目になりそうです。
87.5%が4人以上の合議で決裁するという結果は、コーポレートDXに限らず、BtoB商材全般に共通する購買プロセスの複雑さを示しています。契約更新や価格改定といった見直しの契機を捉え、経営層から現場担当者まで同時に認知を届けられる設計は、合議型の意思決定が主流のマーケティング領域においても、良い検討材料になりそうです。
References
- ^ PR TIMES. 「【GRAND調査】コーポレート/契約DXの決裁関与層は10.0%|GRAND視聴者の約10人に1人(n=1,036)」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000047349.html, (参照 26-07-12).
