フューチャー株式会社は、主要事業会社のフューチャーアーキテクト株式会社とともに、レガシーシステムの現行資産をファクトとして分析し、システム領域ごとに最適な移行方式を選択する「ファクトベースモダナイゼーション」の提供を開始しました。
ファクトベースモダナイゼーションが解決するレガシー刷新の課題
現在も多くの企業で、レガシーシステムにおける技術的負債の蓄積や保守費の高騰、ビジネス変化への対応遅延が経営課題となっています。生成AIの活用が広がるなか、複雑化・ブラックボックス化した既存システムは、AI活用による業務変革や開発生産性向上の制約になりつつありました。
レガシーシステムの刷新手法として、従来あげられてきたのは、機械的な言語変換を行う「ストレートコンバージョン」と抜本的なリプレイスを行う「全面再構築」の2つです。「ストレートコンバージョン」は、プロジェクト期間を短縮しやすいものの、設計思想や複雑なロジックをそのまま引き継ぎやすい点が課題です。COBOLの構造を色濃く残したJava、いわゆる"JaBOL"化や特定基盤への依存といった問題が残るケースがあり、移行後にAIを活用した継続的な保守・拡張を進める上でも、可読性や変更容易性が課題となることがあります。
フューチャー株式会社は、1989年の創業以来、特定のベンダーに依拠することなくテクノロジーを中立に評価・厳選できる立場から、お客様にとって最適なアーキテクチャをデザインするコンサルティングサービスを提供してきました。今回の「ファクトベースモダナイゼーション」は、こうした蓄積をもとに、ストレートコンバージョンか全面再構築かの二者択一ではない、現実的な選択肢を提供するものです。
ファクトベースモダナイゼーションの移行方式選択アプローチ
同サービスでは、「Futurefraqta」を活用し、ソースコード、稼働ログ、依存関係、データ連携状況などを多角的に可視化します。独自の開発プラットフォームとソースコード解析ソリューションによって収集したデータが、各システム領域への最適な移行方式の選択を支える基盤です。
分析結果に基づき、再設計価値が高い領域には「Rebuild(再構築)」を適用し、AIネイティブな設計・開発基盤への接続を見据えた刷新を行います。一方、現行業務ロジックの継承価値が高く全面再構築までは要しない領域には「Renovation(リノベーション)」を適用し、将来の保守性を見据えて構造を見直します。
「ファクトベースモダナイゼーション」の主な特長は次の3点です。
- 「Futurefraqta」によるソースコード・稼働ログ・依存関係の多角的可視化
- Rebuild/Renovationなど領域ごとに最適な移行方式を選択
- 将来の「AI駆動設計・開発」への接続を見据えた基盤整備
「Renovation」では、ストレートコンバージョンで起こりやすい負債化を防ぎ、レガシーデータのRDB(RelationalDatabase)化などを通じて、人にもAIにも理解しやすく保守しやすいシステムへの進化を目指します。「Rebuild」を適用することによって、設計情報を構造化し、AIが活用しやすい開発基盤への接続を支援します。
ファクトベースモダナイゼーションの提供概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | フューチャー株式会社(東京都品川区) |
| 代表取締役社長 | 谷口友彦氏 |
| 主要事業会社 | フューチャーアーキテクト株式会社(東京都品川区、代表取締役社長:齋藤洋平氏) |
| サービス名 | ファクトベースモダナイゼーション |
| コンセプト | 経営とAIをデザインする |
| 解析ツール | Futurefraqta(ソースコード解析ソリューション) |
| 主な移行方式 | Rebuild(再構築)/Renovation(リノベーション) |
| 創業 | 1989年 |
| お問い合わせ | Core Technology Group 星 |
trends編集部の一言
「ストレートコンバージョンか全面再構築か」という二者択一の構図は、システム刷新に直面した企業が長らく抱えてきた壁です。業界を問わず、既存システムの刷新コストとリスクのトレードオフに頭を抱える場面は共通した課題でした。
移行方式の選択をファクト分析に基づかせる設計は、DX推進の優先順位を客観的なデータで判断する仕組みとして注目されます。マーケティング業界の文脈に置き換えると、データ基盤やCRMのモダナイズにおいても「どこをどの粒度で刷新するか」の判断コストは業界横断で語られてきたテーマです。領域ごとに移行方式を選び分ける設計思想は、業界全体の刷新アプローチ転換を示す動きとして読み取れます。
References
- ^ PR TIMES. 「フューチャー、生成AI時代におけるレガシーシステム刷新プランを提供 | フューチャー株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000835.000004374.html, (参照 26-06-01).
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