株式会社SynergyAIは、自社のInstagramおよびX(旧Twitter)の投稿運用を自社AIによって、完全自動化したことを発表しました。
SynergyAIのSNS運用が抱えるリソース課題
スタートアップにとって、SNSを活用したマーケティングは認知拡大に欠かせない手段です。一方で、投稿文案の作成や画像選定、スケジューリングといった運用業務には多くの工数が発生します。株式会社SynergyAIでも、限られた人員でプロダクト開発とマーケティングを両立させる必要があり、SNS運用に追われる状況が続いていました。
「AI企業としてプロダクトを磨くべき時間が、SNS運用に流れていく」というジレンマを解決するため、自社AIによる投稿自動化に取り組みました。業界特化型AIを開発・提供する立場として、自社業務においても積極的にAIを活用し、「AIで何が変わるのか」を実証することを重視しています。
SynergyAIの自社AIによるSNS投稿の自動化範囲と仕組み
今回自動化した対象は、SNS運用業務の中核をなす工程です。主な自動化範囲は以下の通りです。
- InstagramおよびX(旧Twitter)の投稿文案生成
- 投稿スケジューリングと自動配信
- 媒体特性に合わせた文体・トーンの最適化
- ハッシュタグ選定
AIにはプロダクト情報や社内ナレッジ、市場トレンドを学習させており、媒体ごとに最適化された投稿文案を自動生成します。Instagramでは画像との親和性を意識した親しみやすいトーン、X(旧Twitter)では情報の鮮度と拡散性を意識した簡潔なトーンと、媒体特性に合わせた文体を自動で切り替えます。生成された投稿は配信スケジュールに沿って自動配信される仕組みです。
SynergyAIにおけるSNS運用自動化の成果と今後の展開
導入前後の比較では、SNS運用にかかる工数が月間約30時間/月から約5時間/月へと削減され、削減率は約83%に達しました。投稿確認・チューニングのみに絞ったことで、SNS担当社員の専任工数は実質ゼロを実現しています。余剰時間は、プロダクト開発や顧客対応、営業活動など付加価値の高い業務へ再配分されました。
計測期間は2026年3月~2026年5月で、数字は社内計測値に基づきます。今後は、SNS運用以外の業務にもAI活用範囲を拡大する予定です。カスタマーサポートや営業資料作成、社内ドキュメント整理、採用業務など複数領域への展開を見据えており、社員一人ひとりが付加価値業務に集中できる組織体制の強化を目指しています。
株式会社SynergyAI概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社SynergyAI |
| 所在地 | 大阪府大阪市 |
| 事業内容 | 業界特化型AIソリューションの開発・提供 |
| 提供プロダクト | 税パイロット / AIラジオ制作所 / CAD AI / Mekki AI |
trends編集部の一言
月間約25時間の工数削減、投稿本数が週3本から週14本へと約4.6倍に増加という数字は、SNS運用の実務感覚から見ても相当なインパクトです。業界全体としては、AI導入を「試験的に使ってみる」段階から、特定業務を丸ごと置き換える段階へ移行しつつある潮流が見えます。
マーケティングの現場でも、SNS投稿のような反復性の高い作業は自動化の筆頭候補として、挙がりやすい領域です。AI企業が自社業務で実証データを取ったうえで発表している点は再現性への信頼感を高めており、リソース不足に直面するスタートアップにおけるAI活用の現実的なモデルケースとして業界全体から注目される事例です。
References
- ^ PR TIMES. 「自社AIでSNS投稿を自動化。Instagram・X運用工数を月25時間削減し、社員1名分の業務をAIに置き換え | 株式会社SynergyAIのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000181601.html, (参照 26-05-21).
