株式会社wibは2026年4月20日、企業における生成AI活用の実態調査結果を公開しました。
生成AI導入企業の成果実感と活用用途の偏り
調査によると、生成AIを導入済みの企業のうち「期待を大きく上回る成果が出ている」と回答した層は27.2%です。「期待通りの成果が出ている」の45.6%と合わせて、72.8%がポジティブな評価を示しました。
「期待を下回る」が15.2%、「全く出ていない」が4.2%と回答しており、約2割の企業が成果創出に苦戦している状況です。活用用途では「メールや文章の作成・要約・翻訳(約46%)」や「調べものや情報収集(約37%)」といった、個人作業が上位を占めています。
「組織内でのナレッジ共有(約22%)」や「業務フローの完全な自動化(約23%)」など、組織全体の効率化に関わる用途はスコアが低い状況です。多くの企業で、AI活用が個人の手作業代替にとどまっている実態が明らかになりました。
成果を分けるナレッジ共有体制と業務標準化の差
ナレッジ共有体制を比較すると、成果が出ていない層では「成功事例の蓄積・共有はあるが教え合う場がない」が47.4%と最多でした。一方で成果を出している層では「定期的な勉強会があり成功事例のデータも十分に蓄積されている」が30.2%に達しており、不振層の7.2%と約4倍の差が開いています。
好成果を報告する層であっても半数の50.8%が「データとしての蓄積・共有は不十分」と回答しており、以下の点が成果創出の分岐点として注目されます。
- 成功パターンのデータ蓄積と仕組み化
- 全社共通の業務手順(ワークフロー)の明文化
- 社内資料の集約と最新状態での整理
- AIに質の高い情報を渡すための環境整備
成果が出ていない層の48.4%は業務手順について「マニュアルがない」または「人によってやり方が違う」と回答し、57.8%が社内資料の散在や未ドキュメント化を課題として挙げました。好成果を出している企業の81.5%は全社または部署単位で共通の業務手順を定着させており、27.7%が全社横断でデータを集約・整理している点が対照的です。
今後のAI活用に求められる取り組みと業務改善支援サービス「シクミカ」
今後のAI活用に必要な取り組みとして、「社内データの整理・集約(約46%)」が最も多く、「専門家のサポート(約42%)」「業務の標準化(約30%)」が続きました。「最適なAIツールの導入(約20%)」を上回る結果となっており、ツール選定よりも土台作りが優先課題として認識されています。以下の3つが「シクミカ」の主な特徴として挙げられます。
- 属人化の解消と業務プロセスの資産化
- AI前提のワークフロー設計
- 現場定着までの伴走支援
株式会社wibが提供する業務改善コンサルティングサービス「シクミカ」は、業務の棚卸しからAIの組み込み、現場への定着までを一気通貫で支援する構成です。モニター企業(有償)の募集も開始しており、生成AIの活用が属人化している企業や業務の標準化に課題を感じている企業を対象としています。
調査概要とサービス詳細
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 調査名称 | AI導入と業務標準化に関する利用実態調査 |
| 調査期間 | 2026年3月 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 対象者 | 20代〜50代の会社員・経営者・役員500名 |
| 調査主体 | 株式会社wib |
| サービス名 | シクミカ |
| 提供企業 | 株式会社wib(東京都台東区) |
trends編集部の一言
「AI導入の成果が出ない原因はツール選定ではなく業務の標準化にある」という調査結果は、ノーコードツールで業務効率化を進めてきた経験と重なる部分が大きいと感じました。チーム全体で見ると手順がバラバラなまま運用しているケースは少なくなく、「誰かが抜けたら回らない」状態から脱却できていない場面を目にする機会は多いです。
72.8%が成果を実感しているという数字の裏に、活用が個人作業の代替にとどまっている現実があるという指摘は、導入を検討している企業の担当者にとって具体的な行動指針になるはずです。社内のナレッジを構造化してAIに渡せる状態を作るという発想は、情報整理やマニュアル作成を後回しにしがちな現場にとって、優先度を見直すきっかけになると感じました。
References
- ^ PR TIMES. 「【企業における生成AI活用調査】全社的な生成AI導入、成果を生むカギは「業務手順の標準化」と「社内ナレッジの蓄積」 | 株式会社wibのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000064133.html, (参照 26-04-21).
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