【PHP】コードの動作確認をローカル・オンラインで行う方法

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PHPでコードを書いた後、正しく動作するか確認する方法がわからず困っていませんか?サーバーサイド言語であるPHPは、HTMLJavaScriptと異なり、ファイルをブラウザで直接開いても実行されないため、動作確認には専用の環境や手順が必要です。

適切な動作確認を行わないまま本番環境にコードをアップロードすると、エラーが発生して予期しない動作を引き起こすリスクがあります。また、デバッグに多くの時間を費やすことになり、開発効率が著しく低下する可能性もあります。

この記事では、PHPでローカル環境を構築し動作確認する手順、phpinfo()関数を使った環境情報の確認方法、オンラインツールを活用した手軽な動作確認の方法について、詳しく解説していきます。



PHPでローカル環境を構築して動作確認する方法

PHPの動作確認を行うには、自分のパソコン上にWebサーバーとPHPが動作する環境を構築する必要があります。ローカル環境を構築することによって、インターネット接続なしでコードのテストやデバッグができ、開発効率が大幅に向上します。

ローカル環境でPHPの動作を確認する方法として、以下の手順の通りです。

  • XAMPPをインストールする
  • Apacheを起動する
  • htdocsフォルダにPHPファイルを配置する
  • ブラウザでlocalhostにアクセスする

それぞれの手順について、初めてPHPを扱う方でも迷わず進められるよう、具体的に説明していきます。

XAMPPをインストールする

XAMPPはApacheやPHP、MySQLなど、Webアプリケーション開発に必要なソフトウェアをまとめたパッケージです。これらを個別にインストールする手間が省けるため、初心者でも短時間で環境構築できます。

Apache Friendsの公式サイトにアクセスし、自分のOSに適したインストーラーをダウンロードします。WindowsやmacOS、Linuxの各OSに対応したバージョンが提供されており、ダウンロードページから選択可能です。

ダウンロードした実行ファイルを起動すると、インストール画面が表示されます。基本的にはデフォルト設定のまま次へ進めば問題ありませんが、インストール先は「C:\xampp」を推奨します。

インストール完了後、XAMPP Control Panelが起動します。言語設定画面が表示された場合は、任意の言語を選択して保存してください。

Apacheを起動する

XAMPPをインストールした後、XAMPP Control Panelを開きます。スタートメニューから「XAMPP Control Panel」を検索して起動するか、インストールフォルダ内の「xampp-control.exe」を直接実行します。

Control Panelを開いたら、Apache欄の「Start」ボタンをクリックします。正常に起動すると、Apache欄が緑色に変わり、ポート番号が表示されます。

もしApacheが起動しない場合、80番ポートが他のアプリケーションに使用されている可能性があります。その場合は、「C:\xampp\apache\conf\httpd.conf」ファイルを開き、「Listen 80」を「Listen 81」などの別のポート番号に変更します。

ポート番号を変更した場合、後述のブラウザアクセス時に「http://localhost:81/」のようにポート番号を明示する必要があります。

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htdocsフォルダにPHPファイルを配置する

XAMPPでは、「htdocs」フォルダがWebサーバーのドキュメントルートとして機能します。ドキュメントルートとは、Webサーバーが公開するファイルを配置する基準となるディレクトリのことです。

「C:\xampp\htdocs」フォルダを開き、その中に新しいPHPファイルを作成します。テキストエディタを開いて以下のコードを記述し、「test.php」という名前で保存してください。

<?php
header('Content-type:text/html; charset=utf-8');
echo '今日は' . date('Y年m月d日') . 'です';
?>

ファイルを保存する際は、文字コードを必ずUTF-8に設定します。また、拡張子が「.php」であることを確認してください。

htdocsフォルダ内にサブフォルダを作成することも可能です。例えば「php_test」というフォルダを作成し、その中にPHPファイルを配置した場合、アクセスURLは「http://localhost/php_test/test.php」となります。

ブラウザでlocalhostにアクセスする

Apache起動後、ブラウザを開いてアドレスバーに「http://localhost/test.php」と入力します。localhostとは、自分のパソコン自身を指す特別なホスト名です。

正常に動作している場合、ブラウザに「今日は2025年11月06日です」のように表示されます。この表示が確認できれば、PHPが正しくインストールされ、コードが実行されていることを意味します。

もし「http://localhost/」にアクセスして「Welcome to XAMPP」というページが表示される場合、Apacheは正常に動作しているので、ファイル名やフォルダパスを確認して再度アクセスしてください。

ページが表示されない場合やエラーが出る場合、Apacheが起動しているか、ファイルの拡張子が「.php」になっているか、PHPコードの開始タグ「<?php」が全角文字になっていないか、などを全て確認してください。

PHPのphpinfo()関数で動作確認する方法

phpinfo()関数は、実行中のPHPの詳細な設定情報を表示する関数です。PHPのバージョンや有効になっている拡張モジュール、php.iniの設定内容などを一覧で確認でき、環境の動作確認やトラブルシューティングに役立ちます。

以下の項目について、実際の表示内容とともに詳しく解説します。

  • phpinfo()関数の基本的な書き方
  • PHPバージョンを確認する
  • 拡張モジュールの有効状態を確認する

phpinfo()関数の基本的な書き方

phpinfo()関数は、PHPファイル内に以下のように記述するだけで実行できます。echoやprintなどの出力命令は不要で、関数を呼び出すだけで自動的にHTMLとして整形された情報が表示されます。

<?php
phpinfo();
?>

このコードを「phpinfo.php」という名前で保存し、htdocsフォルダに配置します。ブラウザで「http://localhost/phpinfo.php」にアクセスすると、PHPの詳細情報がテーブル形式で表示されます。

セキュリティ上の理由から、phpinfo()を記述したファイルは、本番環境や一般公開されている場所には絶対に配置しないでください。サーバーの設定情報が外部に漏れると、攻撃のヒントとして悪用される危険性があります。

動作確認が終わったら、phpinfo()を記述したファイルは必ず削除するか、ローカル環境のみで使用するようにしてください。

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PHPバージョンを確認する

phpinfo()の表示画面の最上部には、PHPのバージョン番号が大きく表示されます。例えば、「PHP Version 8.0.30」のような形式で記載されており、現在動作しているPHPのバージョンを即座に確認できます。

PHPのバージョンは、使用できる構文や機能に直接影響します。特定の機能が実装されたバージョン以降でないと動作しないコードもあるため、開発前にバージョンを確認することは非常に重要です。

また、外部ライブラリフレームワークを導入する際、「ライブラリが要求するPHPバージョン」と「現在の環境のバージョンが一致しているか」を確認する必要があります。バージョン情報をphpinfo()で確認することによって、互換性の問題を事前に回避できます。

拡張モジュールの有効状態を確認する

phpinfo()の表示内容には、PHPで有効になっている拡張モジュールの一覧が含まれます。拡張モジュールとは、PHPの標準機能を拡張するための追加プログラムのことです。

特に重要なのが「mbstring」という拡張モジュールです。mbstringは日本語などのマルチバイト文字を正しく扱うために必要で、この拡張モジュールがインストールされていない場合、全角文字を出力すると「???」と表示されたり文字化けが発生します。

phpinfo()の表示内容を下にスクロールし、「mbstring」という見出しがあるかを確認してください。見出しが存在し、その下に詳細な設定項目が表示されていれば、mbstringは有効に動作しています。

もし、mbstringの項目自体が表示されない場合、拡張モジュールがインストールされていないか、php.iniで無効化されている可能性があります。その場合は、php.iniファイルで「extension=mbstring」の行頭のセミコロンを削除してコメントアウトを解除し、Apacheを再起動します。

PHPをオンラインツールで動作確認する方法

オンラインツールを使用すれば、XAMPPなどのローカル環境を構築しなくても、ブラウザ上でPHPコードを実行できます。「手軽に動作確認したい場合」や「外出先で環境構築ができない状況」でも、すぐにPHPのテストが可能です。

代表的なオンラインツールとして、以下の3つがあります。

  • paiza.IO
  • 3v4l.org
  • PHPSandbox

それぞれのツールには異なる特徴があり、用途に応じて使い分けることができます。

paiza.IOで実行する

paiza.IOは、日本語に対応したオンラインプログラミング環境です。ログインなしで利用でき、複数のファイルを作成してincludeやrequireも実行できるため、実用的なPHPコードのテストに適しています。

画面左側のエディタにPHPコードを入力し、「実行」ボタンをクリックするだけで結果が表示されます。出力形式はテキストだけでなく、HTMLやJSON形式での出力にも対応しており、Webページの表示確認も可能です。

PHP以外にもJavaScriptやPythonJava、Goなど、多数のプログラミング言語に対応しているため、複数の言語を学習している場合でも一つのツールで統一できます。GitHubとの連携機能もあり、コードの共有や埋め込みも簡単に行えます。

3v4l.orgで実行する

3v4l.orgは、複数のPHPバージョンでコードを同時に実行できるオンラインツールです。250以上のPHPバージョンに対応しており、バージョン間での動作の違いを確認したい場合に最適です。

コードを入力して「eval();」ボタンをクリックするか、Enterキーを押すだけで即座に実行されます。画面はシンプルで無駄な機能がないため、サクッとテストしたいときに便利です。

複数のバージョンを選択して実行すると、各バージョンごとの実行結果が一覧表示されます。また、「Performance」ボタンをクリックすることによって、コードのパフォーマンス測定結果も確認できるため、処理速度の最適化にも活用できます。

PHPSandboxで実行する

PHPSandboxは、LaravelやSymfonyなどのPHPフレームワークを環境構築なしで試せるオンラインツールです。VScodeのような使いやすいエディタ画面で、本格的な開発環境に近い操作感を提供します。

無料プランでも10プロジェクトまで作成でき、1プロジェクトあたり1GBのストレージと512MBのメモリが利用可能です。アカウント登録とログインが必要ですが、フレームワークを含めた本格的なPHP開発を試したい場合に適しています。

公式ドキュメントも充実しており、使い方に迷った場合でもすぐに解決策を見つけられます。「環境設定不要でがっつり使えるPHP実行環境が欲しい場合」におすすめのツールです。

※上記コンテンツの内容やソースコードはAIで確認・デバッグしておりますが、間違いやエラー、脆弱性などがある場合は、コメントよりご報告いただけますと幸いです。

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