VBAで文字列を切り出す方法

VBAで文字列を切り出す方法

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VBAでデータに含まれる文字列を切り出しする際、必要な部分だけをうまく抽出できず困ってしまった経験はないでしょうか。目的に合った正しい関数を使用すれば、柔軟かつ正確なデータ整形を実現できます。

この記事では、VBAで文字列を切り出す基本の方法に加えて、特定の文字や区切り文字を基準にする応用的な抽出手順まで詳しく解説します。Excelを用いて業務の自動化やツール改修を行っているビジネスパーソンの方は、ぜひ参考にしてください。


VBAで文字列を切り出す基本の方法

VBAで文字列を切り出す基本の方法

VBAにおいて、指定した文字数に基づいて文字列を抽出する際は、専用の関数を利用します。抽出したい位置に合わせて関数を使い分けると、余分な加工をせずに目的の部分だけを取り出せます。

代表的な3つの基本関数は、以下の通りです。

関数名 抽出位置 用途例
Left関数 左端から 郵便番号の先頭3桁を取得
Right関数 右端から ファイル名の拡張子を取得
Mid関数 任意の中間位置から 日付から月のみを取得

これらの関数は、文字数を指定するだけで簡単に部分文字列を取り出せるのが魅力です。状況に応じて適切なものを選択してください。

Left関数で左端から切り出す

Left関数は、対象となる文字列の左端(先頭)から指定した文字数分だけを抽出したい場面で活躍します。データの先頭に固定長のコードが含まれている場合などに便利です。

具体的な使い方のポイントは、以下の通りです。

  • 第1引数に対象の文字列を指定する
  • 第2引数で取り出したい文字数を数値で指定する
  • 文字数に0を指定すると長さゼロの文字列(空文字列)が返る

もし元の文字列よりも大きい文字数を指定した場合は、文字列全体がそのまま返されます。エラーにはならないため、文字数の変動に強い処理を記述できるのが利点です。

郵便番号の先頭3桁を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleLeft()
    Dim src As String
    src = "1600023"

    Debug.Print Left(src, 3)    '結果: 160
    Debug.Print Left(src, 0)    '結果: 長さゼロの文字列("")
    Debug.Print Left(src, 100)  '結果: 1600023(元の文字列全体)
End Sub

Debug.Printの出力はイミディエイトウィンドウへ表示されます。文字数に0を指定した行が返すのは空白文字ではなく長さゼロの文字列のため、切り出しの成否はLen関数の戻り値で判定してください。

Right関数で右端から切り出す

Right関数は、文字列の右端(末尾)を起点として、指定した文字数だけを取り出したいときに使います。ファイルパスの末尾にある拡張子などを取得する際に役立つ機能です。

主な設定手順や特徴は、以下の通りです。

  • 第1引数で処理対象の文字列を渡す
  • 第2引数で右端から数えた文字数を指定する
  • 全角文字も半角文字も1文字としてカウントされる

データの後方に有用な情報が格納されているケースにおいて、非常に有効な手段となります。Left関数と組み合わせて使用する機会も多い手法です。

ファイル名の末尾から拡張子の4文字を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleRight()
    Dim src As String
    src = "report_2026.xlsx"

    Debug.Print Right(src, 4)   '結果: xlsx
    Debug.Print Right(src, 100) '結果: report_2026.xlsx(元の文字列全体)
End Sub

この書き方は、拡張子の桁数が4文字で固定されているデータに限って成立します。桁数が一定でないファイル名を扱う場合は、区切り記号の位置を求めてから文字数を計算する方法へ切り替えてください。

Mid関数で中間の文字列を切り出す

Microsoft公式ドキュメントでも解説されているように、Mid関数は文字列の任意の開始位置から指定した文字数を抽出します。開始位置を自由に決められるため、柔軟なデータ処理が可能です。

Mid関数を扱う際の構成は、以下の通りです。

  • 第1引数に対象の文字列を設定する
  • 第2引数に抽出を始める開始位置を指定する(先頭の1文字目が1)
  • 第3引数で取り出す文字数を指定する(省略可能)

第3引数を省略すると、指定した開始位置から末尾までのすべての文字列が取得されます。開始位置が元の文字列の長さを超えたときの挙動について、Microsoftの公式ドキュメントは次のように定めています。

If start is greater than the number of characters in string, Mid returns a zero-length string ("").

出典:Microsoft Learn Mid function

つまり開始位置が元の文字列の長さを超えている場合は長さゼロの文字列が返る仕様で、実行時エラーにはなりません。値が空のまま後続処理へ流れる事故を防ぐには、Len関数で長さを確かめてから位置を渡してください。

日付形式の文字列から月の2桁を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleMid()
    Dim src As String
    src = "20260731"

    Debug.Print Mid(src, 5, 2)   '結果: 07(5文字目から2文字)
    Debug.Print Mid(src, 5)      '結果: 0731(5文字目から末尾まで)
    Debug.Print Mid(src, 20, 2)  '結果: 長さゼロの文字列("")
End Sub

開始位置は0ではなく1から数えるため、先頭から5文字目を指す値は5です。0から始まる配列の添字と混同すると1文字分ずれるので、Len関数で長さを確認しながら位置を算出してください。

VBAで特定の文字を基準に切り出す方法

VBAで特定の文字を基準に切り出す方法

VBAでは、単純な文字数ではなく特定の文字を基準にして切り出しを行いたい場面が多々あり、区切り記号の位置を求めてから抽出する手法が必要です。

特定の文字を基準に切り出す主な方法は、以下の通りです。

切り出しの目的 使用する主な関数
最初の特定の文字以降を取得 InStr関数
最後の特定の文字以降を取得 InStrRev関数
2つの文字の間を取得 InStr関数とMid関数の組み合わせ

探したい文字が先頭側にあるのか末尾側にあるのか、あるいは2つの記号に挟まれているのかを確認してから、対応する関数を選んでください。

InStr関数で特定の文字以降を取得する

VBAで文字列の途中にある特定の文字を見つける場合は、その文字が何番目にあるかを返すInStr関数が役立ちます。

この関数は、指定した文字が文字列の左端から何番目にあるかを数値で返します。この位置情報をMid関数などと組み合わせることによって、目的の場所から末尾までを抽出できる仕組みです。

InStr関数を使用する手順は、以下の通りです。

  • 検索対象の文字列を指定する
  • 基準となる特定の文字を指定する
  • 取得した位置情報をもとに切り出す

もし指定した文字が見つからない場合、関数は「0」を返します。エラーを防ぐために、戻り値が0でないか確認しておくと安全です。

メールアドレスからドメイン部分を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleInStr()
    Dim src As String
    Dim pos As Long
    src = "user@example.com"

    pos = InStr(src, "@")   '結果: 5(左端から5文字目)
    If pos > 0 Then
        Debug.Print Mid(src, pos + 1)   '結果: example.com
    Else
        Debug.Print "区切り文字が見つかりません"
    End If
End Sub

戻り値が0のまま位置計算に使うと、Mid関数へ1が渡って文字列全体が返り、切り出しの失敗に気づけません。分岐を挟んでおけば、区切り文字を含まないデータを安全に切り分けられます。

InStrRev関数で最後の区切り文字以降を取得する

ファイルパスからファイル名だけを取り出したいときなど、同じ記号が複数含まれるデータでは、末尾側から位置を探すInStrRev関数を使用します。

通常のInStr関数とは異なり、文字列の右端から特定の文字を検索する関数です。最後の区切り文字の位置を特定し、そこから後ろの文字列を切り出したい場面で活躍します。

InStr関数とInStrRev関数の違いを比較した表は、以下の通りです。

関数名 検索方向 主な用途
InStr関数 左から右へ 最初の特定文字以降の取得
InStrRev関数 右から左へ 最後の区切り文字以降の取得

検索方向は右から左ですが、見つかった位置は常に左端を基準にした文字数で返されます。位置情報の取り扱いに注意しましょう。

ファイルパスの末尾からファイル名だけを取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleInStrRev()
    Dim src As String
    Dim pos As Long
    src = "C:\work\data\report.xlsx"

    pos = InStrRev(src, "\")   '結果: 13(左端から数えた位置)
    If pos > 0 Then
        Debug.Print Mid(src, pos + 1)   '結果: report.xlsx
    Else
        Debug.Print src
    End If
End Sub

InStrRev関数は第1引数に検索対象の文字列、第2引数に探す文字を渡します。区切り文字を1つも含まないデータでは戻り値が0となるため、Else側で元の文字列をそのまま扱う分岐を用意しました。

2つの特定の文字に挟まれた部分を取得する

データの中から括弧や特定の記号に囲まれた部分だけを抜き出したい状況では、開始位置と終了位置の2か所を求めてから抽出します。

このような場合、InStr関数を2回使用して開始位置と終了位置の両方を特定します。2つの位置情報から必要な文字数を計算し、抽出を実行するという流れです。

2つの文字に挟まれた部分を切り出す主な手順は、以下の通りです。

  1. 開始文字の位置を取得する
  2. 終了文字の位置を取得する
  3. 2つの位置から文字数を計算する
  4. 算出した文字数分だけ切り出す

対象の文字列内に同じ記号が複数含まれていると、意図しない部分が抽出される場合があります。事前のデータ確認が必須です。

角括弧に挟まれた部分を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleBetween()
    Dim src As String
    Dim startPos As Long
    Dim endPos As Long
    src = "商品A[在庫あり]を出荷"

    startPos = InStr(src, "[")             '結果: 4
    endPos = InStr(startPos + 1, src, "]") '結果: 9
    If startPos > 0 And endPos > startPos Then
        Debug.Print Mid(src, startPos + 1, endPos - startPos - 1)   '結果: 在庫あり
    End If
End Sub

終了位置を探すInStr関数は、第1引数に検索の開始位置を渡す3引数の形式で呼び出します。取り出す文字数は終了位置から開始位置を引き、さらに記号1文字分の1を引いた値で求めている点を確認してください。


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VBAで区切り文字を指定して切り出す方法

VBAで区切り文字を指定して切り出す方法

VBAでカンマやスペースなどの特定の記号を基準に文字列を切り出したい場合は、区切り文字を指定できる関数を活用します。データの形式に応じて適切な関数を組み合わせると、複雑な文字列でも効率的に処理できます。

各関数の特徴と役割は、以下の通りです。

関数 特徴
Split関数 指定した1種類の区切り文字で文字列を分割する
Replace関数 複数の異なる区切り文字を1種類に統一する

区切り文字が1種類ならSplit関数だけで対応できますが、複数の記号が混在するデータではReplace関数で1種類へ統一してから分割する方法が代表的です。区切り文字ごとに段階的に分割する方法や正規表現を使う方法も選べるため、データ仕様に合わせて判断してください。

Split関数を使い配列に分割する

CSVデータやスペース区切りの氏名など、規則的な区切り文字が含まれる文字列の抽出にはSplit関数が適しています。この関数を使うと、分割された各文字列が配列として格納されます。

特定の区切り文字を指定して分割した配列から、インデックス番号を指定して目的の文字列を取り出す流れになり、番号は0から数える点に注意が必要です。

Split関数を利用する際の主なポイントは、以下の通りです。

  • 配列のインデックス番号は0から始まる
  • 区切り文字はカンマやスペースなどを指定する
  • データに区切り文字が含まれない場合は分割されない

たとえば、インデックス番号の0を指定すると先頭の文字列を取得できます。抽出したいデータが何番目にあるかを事前に把握しておくことが配列操作の基本です。

カンマ区切りのデータを配列へ分割するコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleSplit()
    Dim src As String
    Dim parts() As String
    src = "山田太郎,営業部,東京"

    parts = Split(src, ",")
    Debug.Print UBound(parts)   '結果: 2(添字は0から2まで)
    Debug.Print parts(0)        '結果: 山田太郎
    If UBound(parts) >= 2 Then
        Debug.Print parts(2)    '結果: 東京
    End If
End Sub

UBound関数で添字の上限を確認してから要素を参照すると、想定より要素が少ないデータで発生する「インデックスが有効範囲にありません」の実行時エラーを防げます。区切り文字を1つも含まないデータでは要素が1つだけの配列となり、UBound関数の戻り値は0です。

Replace関数を併用して複数の区切り文字に対応する

実際の業務データでは、カンマとスペースなど複数の区切り文字が混在しているケースも存在します。Split関数は1種類の区切り文字しか指定できないため、そのままでは正確な分割が困難です。

このような場合は、まずReplace関数を使ってデータ内の異なる区切り文字を1つの共通文字に置換します。

複数の区切り文字に対応する処理の流れは、以下の通りです。

  1. Replace関数で不要な区切り文字を共通の文字に置換する
  2. すべての区切り文字が統一された状態にする
  3. Split関数で共通の区切り文字を指定して配列に分割する

この手順を踏むことによって、表記揺れのあるデータでも正確に切り出し処理を実行できます。前処理と分割処理を順番に行うのが、安定した動作の基本です。

カンマとスペースが混在したデータを統一してから分割するコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleReplaceSplit()
    Dim src As String
    Dim parts() As String
    src = "りんご,みかん ぶどう"

    src = Replace(src, " ", ",")   '半角スペースをカンマへ統一
    parts = Split(src, ",")
    Debug.Print UBound(parts)      '結果: 2
    Debug.Print parts(1)           '結果: みかん
End Sub

置換後に区切り文字が連続している箇所があると、その部分が長さゼロの要素として配列へ入ります。空要素を避けたい場合は、分割後にLen関数で長さを判定するか、連続した区切り文字を1つへ寄せる置換を先に加えてください。


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VBAで正規表現を用いて文字列を切り出す方法

VBAで正規表現を用いて文字列を切り出す方法

正規表現を用いると、複雑なパターンに一致する文字列を効率的に抽出できます。特定の文字数や位置に依存しない柔軟な処理が可能です。

RegExpオブジェクトを使用して抽出する

VBAで正規表現を扱う場合、RegExpオブジェクトを利用します。このオブジェクトのプロパティを設定することによって、詳細な検索条件を指定できます。

設定項目とそれぞれの役割は、以下の通りです。

プロパティ 設定内容
Pattern 検索する正規表現のパターン
Global すべての一致を検索するかどうか
IgnoreCase 大文字と小文字を区別するかどうか

オブジェクトの参照設定を事前に行っておくと、よりスムーズに記述できるのが特徴です。用途に合わせて適切な値を設定してください。

ここで扱うRegExpオブジェクトは、Windowsに登録されたCOMコンポーネント(アプリケーション間で共有される部品)である「Microsoft VBScript Regular Expressions 5.5」が実体です。以降のコードはWindows版のOfficeで動かす前提のため、この部品を持たない環境ではオブジェクトの生成時に実行時エラーが発生します。

実行時にオブジェクトを生成する遅延バインディングであれば、参照設定を追加しなくても動作します。文字列から4桁の数字を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleRegExp()
    Dim re As Object
    Dim matches As Object
    Dim i As Long

    Set re = CreateObject("VBScript.RegExp")
    re.Pattern = "[0-9]{4}"
    re.Global = True
    re.IgnoreCase = False

    Set matches = re.Execute("受注A-1234は2026年に登録")
    Debug.Print matches.Count           '結果: 2
    For i = 0 To matches.Count - 1
        Debug.Print matches(i).Value    '結果: 1234, 2026 の順で出力
    Next i
End Sub

ExecuteメソッドはMatchesコレクションを返し、一致した文字列はValueプロパティから取り出します。一致が0件のときはCountプロパティが0を返すため、要素を参照する前に件数を確認してください。

利用できる環境かどうかは、Visual Basic Editorの参照設定ダイアログに「Microsoft VBScript Regular Expressions 5.5」が並んでいるかどうかで判断できます。生成できない環境へ配布するコードでは、InStr関数とMid関数を組み合わせた処理へ切り替えるか、On Error文で生成の失敗を受け止める分岐を用意してください。

正規表現で数字や日付などのパターンを抽出する

正規表現のパターンを活用すると、特定の書式を持つ文字列だけを正確に取得できます。文字の長さや出現位置が不規則なデータからでも、必要な部分だけを抜き出せます。

実務で頻繁に利用されるパターンの例は、以下の通りです。

  • 連続する数字のみ
  • YYYY/MM/DDのような日付の書式
  • メールアドレスの形式

抽出対象のデータ形式に合わせて、柔軟に条件を変更できるのが特徴です。複雑なルールでも、正規表現を利用すれば少ない手順で目的の文字列を取得できます。

YYYY/MM/DD形式で書かれた文字列を取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleRegExpDate()
    Dim re As Object
    Dim matches As Object

    Set re = CreateObject("VBScript.RegExp")
    re.Pattern = "\d{4}/\d{2}/\d{2}"
    re.Global = True

    Set matches = re.Execute("納期は2026/07/31、予備日は2026/08/05")
    Debug.Print matches.Count          '結果: 2
    Debug.Print matches(0).Value       '結果: 2026/07/31
    Debug.Print matches(0).FirstIndex  '結果: 3(0から数えた開始位置)
End Sub

このパターンが判定するのは桁数とスラッシュの位置だけのため、2026/13/45のように存在しない日付も一致します。抽出した文字列を日付として扱う場合は、IsDate関数で妥当性を確かめてからCDate関数で日付型へ変換してください。

FirstIndexプロパティが返すのは0から数えた位置のため、1から数えるMid関数へ渡すときは1を足して調整します。変換できない値が混ざるデータでは、On Error文によるエラー処理をあわせて用意しておくと安全です。

VBAで全角半角のバイト数を指定して切り出す方法

VBAで全角半角のバイト数を指定して切り出す方法

VBAで全角文字を2バイト、半角文字を1バイトとして扱うには、専用の関数を組み合わせて一連の処理を実行します。この数え方が成り立つのは、日本語環境のShift_JISのようにシステムのANSI(DBCS)で全角が2バイトとなる形式のデータに限られます。

バイト数を指定して切り出す際の全体の流れは、以下の通りです。

手順 役割と使用する関数
1. 文字コード変換 StrConv関数でANSIへ変換し全角と半角のバイト数を区別できるようにする
2. バイト単位の抽出 LeftB関数などを使い、指定バイト数で切り出す
3. 文字コード復元 再度StrConv関数を使い、元の文字コードに戻す

これらの手順を順番に実行することによって、全角と半角が混在したデータでも意図した通りのバイト数で抽出できます。

一方、UTF-8のバイト長で制限したい場合は、上記の手順では計算が合いません。UTF-8では全角文字が3バイト以上を占めるケースがあるため、対象のエンコードへ変換してからバイト数を数える処理を別途用意してください。

StrConv関数で文字コードを変換する

VBAの内部処理ではすべての文字がUnicodeとして扱われ、全角も半角も同じ2バイトとして認識されます。全角と半角を区別してバイト数で切り出すには、事前に文字コードを変換しておく必要があります。

StrConv関数で文字コードを変換するとき、押さえておくべきポイントは以下の通りです。

  • 第2引数にvbFromUnicodeを指定するとUnicodeからANSIへ変換される
  • 戻り値はバイト配列そのものではなくVariant(String)で、Byte型の配列へ代入して扱うこともできる
  • 処理を終えたらvbUnicodeを指定して元のUnicodeへ戻す

この事前変換を行わないと、内部表現のUnicodeのまま数えることになり、後続のバイト単位の切り出し関数が意図した位置で区切れません。

変換結果は、実行環境で使われるシステムのコードページに依存します。対象のコードページに存在しない文字は変換時に置き換えられて元へ戻せなくなるため、扱うデータの文字種を先に確認しておくと安全です。

LeftB関数などバイト単位の関数を使う

文字コードの変換が完了した後は、バイト単位で文字列を抽出する関数を適用します。通常の切り出し関数とは異なり、文字数ではなく指定したバイト数に基づいて処理を行うのが特徴です。

抽出したい位置に合わせて、以下のような関数を使い分けます。

関数名 切り出しの動作
LeftB関数 左端から指定したバイト数分を抽出
RightB関数 右端から指定したバイト数分を抽出
MidB関数 指定した開始バイト位置から抽出

抽出を終えたら、再度StrConv関数を用いて元の文字コードに復元する操作が必要です。手順を正確に踏むことによって、文字化けを防ぎながらデータの切り出しが完了します。

全角と半角が混在した文字列を先頭から4バイト分だけ取り出すコードと実行結果は、以下の通りです。

Sub SampleLeftB()
    Dim src As String
    src = "東京Tokyo"

    'ANSI(日本語環境ではShift_JIS)へ変換してバイト数を数える
    Debug.Print LenB(StrConv(src, vbFromUnicode))   '結果: 9

    '変換、バイト単位の切り出し、復元を一続きで実行する
    Debug.Print StrConv(LeftB(StrConv(src, vbFromUnicode), 4), vbUnicode)   '結果: 東京
    Debug.Print StrConv(LeftB(StrConv(src, vbFromUnicode), 3), vbUnicode)   '結果: 東の後ろが文字化けする
End Sub

3バイトを指定した行では2バイト文字である「京」の途中で切れるため、末尾が文字化けします。LenB関数で各文字のバイト数を確認しながら、切り出す位置が文字の境界に一致しているかを判定する処理を加えてください。

VBAの文字列切り出しに関するよくある質問

文字列を1文字ずつ順番に切り出すことはできますか?

はい、Mid関数とLen関数を組み合わせることによって、指定した文字列から1文字ずつ抽出できます。For Nextループを使って文字列の長さ分だけ処理を繰り返すのが一般的な手法です。

この処理を活用すれば、特定の文字がデータに含まれているかの判定や一文字ごとの書式変更など、柔軟な操作にもつなげられました。

切り出した文字列の前後の空白を削除するにはどうすればいいですか?

文字列の先頭と末尾にある半角スペースを取り除くには、VBAに用意されているTrim関数が使えます。先頭側だけを対象にするならLTrim関数、末尾側だけならRTrim関数が対応する関数です。

Trim関数が削除するのは半角スペースであり、全角スペースやタブ、改行はそのまま残ります。削除したい文字を確認したうえで、Replace関数で半角スペースへ置換してからTrim関数を適用するなど、処理を組み合わせてください。

切り出した文字列の文字数を確認する方法はありますか?

切り出した文字列の文字数を確認する際は、Len関数を用いるのが基本です。引数に判定したい文字列の変数を指定するだけで、全角と半角を問わず正確な文字数を取得できます。

ただし、文字数ではなくバイト数ベースでデータの長さを把握したい場合は、LenB関数を利用し、あわせて文字コードの変換もあわせて検討してください。

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