株式会社ビズリーチは、転職サイト「ビズリーチ」において、生成AIと対話しながらキャリアを整理できる新機能「キャリア相談AI機能」の提供開始を発表しました。
ビズリーチ調査でキャリアの相談相手不足が浮き彫りに 生成AIへの期待も拡大
ビズリーチが実施した調査では、「AI時代のスキルセットやキャリアプランについて客観的に相談・整理できる場が欲しい」と回答した人は78.2%にのぼりました。「転職やキャリアに悩んだとき、気軽に相談できる人が身近にいない」と回答した人も50.8%でした。
相談相手が見つかりにくい背景には、「社内(上司・同僚)には本音を話しにくい」「身内(家族・友人)には専門的な相談がしづらい」「人材紹介会社への相談は転職前提でないとハードルが高い」といった状況があります。定期的かつ客観的な視点でキャリアプランを見直すことが不可欠である一方、気軽に本音で相談できる相手がいないビジネスパーソンが一定数存在することがわかりました。
一方で、生成AIの活用への期待は高まっています。同調査では64.5%が、「自身のスキルやキャリアを客観的に見つめ直すための相談相手として、AIの活用に魅力を感じる」と回答しました。
AIに期待することとして、「情報収集・整理が速い」「時間・場所を問わず、いつでも気軽に相談できる」「自分の経歴・スキルから強みや市場価値を客観的に分析してくれる」「客観的・論理的なフィードバックをもらえる」が上位に並びました。
ビズリーチは、汎用的な生成AIはキャリアや転職に特化していないため、労働市場の実態や個人の職務経歴に即さない一般論に終始しがちであり、効果的な相談相手として機能しにくい現状があるとしています。
なお、調査概要は次の通りです。
- 調査内容:AI時代のキャリア観に関するアンケート
- 調査対象:年収800万円以上、かつ業務での生成AIの利用頻度が週1日以上のビジネスパーソン
- 調査期間:2026年6月18日~2026年6月22日
- 有効回答数:1,007
ビズリーチAIが職務経歴を読み込みパーソナライズされた対話を実現
「キャリア相談AI機能」は、転職サイト「ビズリーチ」の会員であれば「ビズリーチ」アプリから利用できます。画面下部のメニューにある「AIに相談」タブをタップし、表示される相談テーマから選択するか、自由に内容を入力することでキャリア相談AIとの対話を開始できます。現在は「ビズリーチ」アプリのみでの提供です。
基盤となる「ビズリーチAI」は、ビズリーチがサービスの提供開始から17年にわたり蓄積してきた転職市場のデータを学習した生成AIです。会員が登録した職務経歴を読み込むことで、キャリア領域に最適化され、かつパーソナライズされた内容での対話を実現します。
ビズリーチAIは、すでに複数の機能に搭載済みです。「レジュメ自動作成機能」「求人自動作成機能」のほか、「社内版ビズリーチ by HRMOS」の「社内レジュメ」や「社内ポジション要件」の自動生成機能、条件に合う社員を検索できる「タレント検索機能」にも活用されました。
さらに、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」では、OB/OGである社員の経歴の文章を最短30秒で作成する「プロフィール自動生成機能」にもビズリーチAIを活用しています。
執行役員 CSMO ビズリーチ事業部 事業部長の枝廣 憲氏は、「ビズリーチは創業以来、17年間にわたり日本の転職市場を見つめ、膨大なデータを蓄積してきました。今回提供を開始する『キャリア相談AI機能』は、当社の資産であるこのデータを学習した『ビズリーチAI』を基盤とし、いつでもどこでも対話形式でキャリアを相談できる環境の提供を実現したものです」と述べています。
キャリア相談AI機能の概要
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 提供企業 | 株式会社ビズリーチ |
| 対象サービス | ビズリーチ(転職サイト) |
| 機能名 | キャリア相談AI機能 |
| 基盤AI | ビズリーチAI |
| 提供形態 | ビズリーチアプリ内(現在はアプリのみ) |
| 主な機能 | 職務経歴の読み込みによる対話型キャリア相談 志向や強みの整理・言語化、および市場価値の客観的な把握を支援 |
| 特許 | 特許取得済み(特許第7724994号) |
| 設立 | 2009年4月 |
| 所在地 | 東京 |
trends編集部の一言
「AI時代のスキルセットやキャリアプランについて客観的に相談・整理できる場が欲しい」と回答した人が78.2%に達するという数字は、想像以上に大きい数値です。業界全体としては、キャリアに関する「相談しにくい」という課題が特定の職種だけに留まらず、ハイスキル人材においても構造的に解消されていない実態が浮き彫りになったと捉えられます。
汎用生成AIではなく、17年にわたり蓄積した転職市場データを学習した「ビズリーチAI」を基盤とした点は、業界全体としても注目しておきたいポイントです。マーケティング業界の文脈に置き換えると、「自社のマーケターとして、市場でどう評価されるか」を客観的に把握できる機会は現状ほぼなく、似たような仕組みへの潜在需要は高いと読み取れます。汎用AIと特化型AIの使い分けがキャリア支援分野でも本格化してきた事例として、業界横断の動向としても示唆を含む取り組みです。
References
- ^ PR TIMES. 「ビズリーチ、対話型の「キャリア相談AI機能」を提供開始 | 株式会社ビズリーチのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000131.000127310.html, (参照 26-07-03).
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